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番外編・魔女っ子ウィッチーズ 第41話「裏切りの葵」

担任が好きなアニメの最新話です。

超番外編としてお楽しみにください。

前回までのあらすじ

「魔女っ子達が、敵・ワールズのアジトと思われる基地に潜入した。7人の魔女っ子達は二手に分かれて行動を開始することになった。しかし、そこで待ち受けていたのは、最近姿を見せていなかった青い髪の魔女っ子・(あおい)だった。葵は幼い妹と両親を助けるために、魔女っ子達を裏切り、ワールズの味方として敵になっていたのだ! どうする魔女っ子!」




目の前に立ちふさがった、かつての仲間である葵を目の前にして、驚きが魔女っ子達を包んでいた。


「葵っ! どうしてワールズの味方なんかに?」


赤い髪の魔女っ子・(あかね)が叫んだ。

その言葉に、苦しそうに顔を歪めて葵が答えた。


「こうするしかないの! お父さんもお母さんも助けるにはそれしかないのっ! それに妹の瑞恵(みずえ)を助けるには、あなたたちと戦う以外方法がないのっ!」

「わかったわ。ここの基地の奥で葵さんのご両親と妹さんが囚われているようです」


探知に優れている緑の髪の魔女っ子・(みどり)が魔法を使って、基地の中を探り、葵の置かれている状況を把握した。

その言葉を聞いた茜は、もう一人の仲間、黄色い髪の魔女っ子・カメリアと目を合わせた。

カメリアは小さく頷いて、いつもの様子で静かに言う。


「茜。わかってる。葵の家族を助けて、それから葵も助ける。そしてワールズも倒す。でしょ?」

「うん。ありがとう。カメリアちゃん」

「私も戦闘は苦手ですが、お手伝いしますわ」

「ありがとう。翠さん」


そして三人は横一列に並んで、葵に指をさした茜が大声で宣言する。


「葵っ! 絶対にあなたを助けてみせる! そしてワールズ! こんな卑怯なマネをするあなたたちを、私たち魔女っ子ウィッチーズは絶対に許さないっ!」


その時、どこからか笑い声が聞こえ、葵の隣に黒い影が現れた。

黒いフードを被った、ワールズ四天王の一人・マカロフと言う名の男だ。


「フフフ。魔女っ子よ。ワールズを倒すだと? 笑わせてくれるわっ。貴様らはここで同じ魔女っ子に倒されるのだ。フハハハハ! さぁ行けっ! 我が同胞の魔女っ子よ!」

「わ、わかりました。マカロフ様」


悲しそうな顔を見せる葵。しかし、脳裏に浮かぶ家族の顔を思い出すと、心に決めたように顔を引き締めて、茜達の元へと飛び出していく。

そして懐からステッキを取り出すと、茜に向かって振り下ろした。

茜も自分のステッキを取り出してそれを受け止めると、金属と金属がぶつかりあったような音がして両者のステッキがぶつかり合う。

しかし近接戦闘が得意な魔女っ子である葵の方が力は上で、茜の構えたステッキはドンドンと押し返されてしまう。

それを見たカメリアは、小さく呪文を唱えると、ステッキに力を込めて金色の丸い弾を葵と茜の間に向かって打ち出した。

攻撃に気づいた葵は、サッと後ろに下がり弾を避けた。


「葵・・・私たち、戦わなくちゃダメなの? 私、葵となんて戦えないよっ」

「茜・・・」

「そうだよ。私たちは戦わなくちゃダメなんだよ。だから戦ってよ! 茜っ!」


そう言って同じように飛び込んでくる葵。今度は受け止めずに横に避けて攻撃をかわす。しかし葵の攻撃は止まらず、そのまま茜を追ってステッキを振り回しながら連続攻撃を仕掛けていく。

攻撃を続けながら、葵の口からは悲鳴にも似た叫び声が出される。


「なんで避けるんだよっ! 当たってくれないと、私の家族が居なくなっちゃうんだよっ! このっ! 当たれっ! 当たれっ!」

「くっ! 葵っ! もうやめて!」


そう叫んだ茜に、ついに葵の攻撃が届いた。瞬間、ステッキでガードした茜であったが、重たい葵の攻撃に吹っ飛ばされてしまい、近くにあったガレキの山に突っ込んでしまう。


「茜っ!」


飛ばされたガレキの山に向かってカメリアが走り出した。

飛ばした葵本人は愕然として、茜が飛んでいった方向を見たまま、その場に膝をついてしまった。

それを離れたところから見ていたマカロフが笑い声をあげた。


「アハハハハッ! これは傑作だ! 魔女っこ同士で戦いあっている! アハハハ!」

「マカロフッ! 私は茜を倒したぞ! だから家族を自由にするんだ!」

「はて? なんのことかな?」


葵の言葉に、とぼけたような表情で答えるマカロフ。


「と、とぼけるな! 私が茜を倒したら家族を解放するという約束だったはずだ!」

「自由にするとは言ったが、生きて帰してやるといった覚えはないぞ?」

「なんだと・・・じゃあ、私が茜と戦った意味は・・・」

「さぁ。それはお前が勝手にやったことだ。私は知らないよ」

「マカロフ・・・」


怒りを露わにしてマカロフを睨みつける葵。

その時、マカロフの立っているところよりも一つ高い位置から4人の魔女っ子が現れた。


「マカロフ! お前の計画はここまでだっ!」


橙色の髪の魔女っ子・橙子(とうこ)が叫んだ。

その横には紫と白い髪をした魔女っ子の(ゆかり)白奈(しろな)が葵の両親と妹を連れて立っていた。


「お父さんにお母さん! 瑞恵も! みんな無事だったんだね!」

「翠から連絡があってな。葵の家族が捕まっとるから助けてくれーって言われたんや」


流暢な大阪弁で説明をする黒い髪の魔女っ子・クロがその横から現れた。

葵が翠の方を見ると、ガッツポーズを見せる。


「頑張りましたっ」

「さてと。今度はこっちの番だねっ」


葵の後ろから声がしてそちらを向くと、茜とカメリアが並んで歩いてきていた。


「茜・・・ケガは?」

「あんなのへっちゃらだよ!」

「・・・ゴメンね」

「葵にも事情があったんだもん。仕方ないよ。そんなことより、マカロフ!」


茜がマカロフに向かって指をさした。

その行動に少しだけたじろくマカロフ。


「あなたの事は絶対に許さない!」


そう言って8人揃った魔女っ子とマカロフとの戦いが始まろうとしていた。


続く

ここまで読んでいただきありがとうございます。

感想とか書いていただけると発狂します。


全50話くらいなので、かなり終盤ですね。


次回もお楽しみに!

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