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食べ歩きの街

現在・12時30分頃


4人は地下鉄に乗って道頓堀へと来ていた。

GWと言うこともあって、人の数がとても多い道頓堀は、北海道の全盛期の狸小路のような感じであった。今ではシャッターがしまっている店がちらほら。


たこ焼きっ!

お好み焼きっ!


「・・・ってあと何あるんだ?」


道頓堀で食べ歩きと称して、たこ焼きとお好み焼き購入した4人は、かの有名な某阪神のプロ野球チームが優勝したときに飛び込む橋の上でそれらを食べていた。


「えーと・・・あとは・・・てっちり?」

「お前と違って、俺たちの財力には限界があるんだよ」

「そうよ。MPには限界があるのよ」


持ってきた観光雑誌をペラペラとめくりながら色々見ている名波に、隆と一花がそれぞれツッコミを入れた。


「えー。そんなこと言われても、あとは串かつとかしかないよ?」

「マジかよ。大阪って言っても意外と食べ歩く種類は無いのか」

「そうね。たこ焼きの食べ歩きができますよーって感じみたいね」

「そうなのか。・・・って拓馬は?」


気がつくと隆、名波、一花の3人だけになっていた。

すると、橋の近くにある薬局から拓馬が出てきた。


「お前、単独行動は迷子の元だぞ?」

「いやーごめんごめん。ほれ。旅と言えばこれだろ!」


そう言って手にもっていた使い捨てカメラを見せびらかす拓馬。

そんな拓馬を呆れた顔で見る3人。


「それ買いに行ってたのかよ」

「え? 旅といえばこれじゃない?」

「木下君。私も黒木さんもデジカメを持ってきているのよ?」

「そうそう。ほら」


そう言ってカバンからデジカメを取り出す名波と一花。


「いいじゃん! 俺だって撮りたいの! カメラマンしたいのー!」

「わかったから叫ぶな!」

「隆も叫んでるけどね」


名波の小さなツッコミを無視して隆は続ける。


「そんなに撮りたいなら委員長のデジカメ借りたらいいじゃねぇかよ」

「それが・・・」

「ダメよ。これは大阪の景色を撮るんじゃなくて、私が木下君を撮るためだけに買ったのよ。木下君専用デジカメなのよ」

「この変態め・・・。じゃあ名波のを」

「やだっ! 私も撮りたいもん!」

「お前ら・・・」


なんとも協調性の無い3人に頭を抱える隆。

そんな隆に拓馬が声をかけた。


「隆。もう買っちゃたんだから遅いよ」


そう言って隆の顔の真横で林家ペーパーのようにノールック撮影を繰り出す拓馬。

フラッシュは切っていたので目に影響はありません。


その後、適当に道頓堀をぶらついてたこ焼きの食べ比べをしたり、たこせんを食べたり、4人で仲良く写真を撮ってもらったりした。

そして初日と言うこともあって、飛行機や電車での移動があったので微妙に疲れていた4人は早めに旅館へと戻り、夕食を食べることにした。




17時頃に旅館へと戻ってきた4人は、旅館に備え付けの浴衣に着替えて、男子と女子に別れて温泉へと向かい、一日の疲れをとった。

そして夕食が19時からということもあって、隆と名波の部屋に集まって、明日の打ち合わせやら談話やらをしていた。


「アハハ。拓馬白目だ」

「こんなのいつ撮ったんだよ。記憶にないぞ」

「それに比べて隆と委員長は全然表情変わらないね」

「君達は楽しくなかったのかね?」

「馬鹿言うな。俺は人ごみが苦手なんだ。あんなに人が多いなんて思ってなかったから、すごい疲れた」

「私はすごい楽しそうじゃないの。ほらこの写真とか」

「うそっ! これ笑ってんの!?」

「わかんなーい」

「黒木さんはともかく木下君にはおしおきが必要ね」


・・・打ち合わせなんてありませんでした。ほとんどが談話でした。

名波と一花が撮ったデジカメのデータを見ながらおしゃべりをしていました。

一通りデータを見終わった時に、隆が呟いた。


「夕食って何出てくるんだろうな」

「それこそ高級懐石かもな」

「えぇー。私そんなに食べられるかなぁ」

「名波はなんやかんやでよく食べるから大丈夫だ」

「私も食べられるかどうか心配だわ」

「一花なら食べれる。心配するな。自分を信じろ」


そして夕食を食べるために別室へと移動した。




「いやー。うまかったな」

「さすが高級旅館の夕食は一味も二味も違うよなー」

「あのお魚とか美味しかったー」

「意外と食べれるものね」


各々感想を言うと、部屋に戻って来た。

そしてさっきは隆と名波の部屋だったので、今度は拓馬と一花の部屋に集合した。


「あ、部屋の作りは一緒なんだね」

「同じ人数だしな。違ったらそれはそれで羨ましいだろ」

「ってゆーか布団敷いてあるし」


夕食の間に布団を敷いておいてくれたようで、部屋の中には二つの布団が敷いてあった。しかもくっつけて。


「・・・私たちのほうもこうなってるのかなぁ?」

「だろうな」

「私たちは同じ布団で寝るから一つだけ敷いておいてくれればよかったのにね?」

「さすがにそれは狭いだろ。寝にくいよ」


そして布団に寝転がって、四人で笑いながら話をしたりした。

途中で名波が船を漕ぎ始めたので、今日はこれでお開きということになった。


「ほら、名波。自分で立って歩け」

「お姫様抱っこしてあげればいいじゃないの」

「鍵とか開けられないだろ」

「あら、意外と現実主義なのね」

「明日何時だっけ?」

「11時出発予定。名波に遅刻させるなよ?」

「そこは俺がちゃんと準備させるから大丈夫だ」

「そうか。じゃあおやすみ」

「おう。おやすみ」

「おやすみなさい」

「ほら、名波もあいさつしろ」

「んー・・・おやすみー」


こうして大阪旅行の一日目が終わりました。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

感想とか書いていただけると大変喜びます。


さて一日目が終了しました。

この夜の話は18禁のほうにてゲフンゲフン


では次回もお楽しみに!

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