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顔合わせ

放課後、4組の前にいる隆と一花の元に、拓馬と名波がやってきた。

お互いのペアのところに新入りのがいるのに気づいた拓馬は、4組の二人と名波にそれぞれ紹介をする。


「こっちが俺と名波と同じクラスの広瀬圭子。で、あっちが隆と市原のクラスの椿来兎」

「ライト? すごい名前だね」

「うおぅ。黒木さんだ。あ、初めましてー。椿鬼奴(つばきおにやっこ)の椿に、兎が来ると書いて来兎ですー」

「私は黒木名波です。よろしくお願いします」


一瞬だけ名波を見てたじろいたが、すぐに調子を戻し軽快な自己紹介をする来兎に対し、いつもどおり丁寧な自己紹介で返す名波。


「私の名前は広瀬圭子です。圭子の圭に圭子の子で圭子です。よろしくね」

「俺は相沢隆」

「私は市原一花。将来の木下君のお嫁さんよ」

「ありえん! 絶対にありえんっ!」

「ありえますー!」


模範解答のような圭子の自己紹介とは裏腹に、とても簡潔な挨拶ですませた隆。そしていろいろといつもどおりな一花の挨拶であった。

そしてもう一人。


「うちの名前は神崎美緒です! 相沢先輩はうちの王子様です!」

「「は?」」


いきなり現れたちびっ子の自己紹介に思わず口をあんぐりと開けてしまう名波と一花。

拓馬と来兎は『出たな!怪盗バニー!』という感じで美緒を見ている。

圭子は意味がわからなかったので大人しく見ているだけです。


「よく来れたな。よし。では処刑の始まりだ」

「ちょっと待って! 処刑って何? 何がどうなってるの?」


いきなり処刑が行われようとしていたところに、名波が割って入る。

そこに解説の拓馬が名波に説明をする。


「ほら、さっき話しただろ? あの時のちびっ子だよ」

「じゃあこの子が隆を狙っているっていう・・・」


少しへんな解釈ではあるが、拓馬としては面白くなってきたので止める気は無かった。


「というわけだから、名波はちょっと待っててくれ」

「やだ」

「やだ、じゃなくて」

「ちょっとこの子と話があるの。隆は大人しく待っててくれる?」


有無を言わせずに美緒を少し離れたところまで連れていった名波は、美緒の身長に合わせてしゃがみこんだ。

そして少しだけ何かを話すとまた戻ってきた。


「相沢先輩! すみませんでした!」

「は? 何が?」

「名波先輩がいるのにでしゃばったマネをしてしまってすみませんでした!」

「おい、名波。こいつに何吹き込んだんだよ」

「ふふふ。別にー」


隆が名波を見ると『何かやらかしました』という顔をしていた。

実は、名波は隆がいかに怖いかをリアルに経験談を混ぜ込みながら説明をし、そして自分がどれだけ隆のことを愛しているかをたっぷりと話したのだ。

それを聞かされていた美緒は、名波の美少女っぷりと、一途な思いと、隆の非道さに変に納得をしてしまい、改心へと至ったのだ。

それにしても名波が隆のことで本気を出すとは思いませんでしたね。


「まぁいいじゃねぇか。もう帰ろうぜ。あんまり学校残っててもすることないし」

「そうだな。拓馬の家で途中でセーブしたままのゲームの続きやろうぜ」

「あ、ズルイー。私も行くー」

「もちろん委員長も来るだろ?」

「バカ! 呼ぶなよ!」

「えっ! 木下君のお家!? 行ってもいいの!?」

「あーほらー。ノリノリじゃん。いいよ。来たいなら来ればいいさ」

「やったー」


何事も無かったかのようにワイワイガヤガヤと下校し始める拓馬たち御一行。

そんな拓馬達の後ろ姿を残された新キャラ3人が見ていた。


「・・・あれ? 俺たち置いていかれてる?」

「いや、いくら私でもあの空気に入っていける自信は無いわ」

「あの中に邪魔するときっと相沢先輩がキレそうで怖いです」

「お前は黒木さんに何を聞いたんだよ」


まったく忘れ去られている新キャラ3人は、なんとも不憫であった。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

感想とか書いていただけると発狂します。


新入りたちはどうなるんでしょうかね?ww

ニヤニヤ


次回もお楽しみに!

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