娘の恋人(雪華両親side)
会話だけなので短いです。
夜の22時頃に本編も投稿します。
〜宿泊中のホテルの部屋〜
「ふう。いいお湯だったな、露天風呂からの景色も良かったし」
「そうですね。ただ、お食事のお刺身が」
「そうだな、白身魚の刺身は内宮さんのところで食べたのに比べてしまうと、な」
「雪華が釣ったのを広也君が捌いてお刺身にしたそうですよ。雪華からのメッセージだと普段の食事の大半も作っているとか」
「家族想いの人柄だからな、彼は。母親である凪咲さんの負担を軽くしているのだろう」
「それにしても、向こうで雪華にあった出来事を感じとるとは流石ですね」
「あれは、幼馴染だからなのか?」
「それだけでは無いですよ、きっと。広也君は雪華の事が大好きですからね。だからこそ、雪華の些細な変化にも気が付くのよ」
「父親としては複雑なんだがな。でも、小学生の時には彼がいなかったらどうなっていたか、と思うしな」
「広也君には本当に助けられましたからね。私の小学生時代の男子では考えられない行動力ですよ」
「俺だって考えられないさ。雪華の為に護身術を習い、普通は楽しみな林間学校や修学旅行といったクラスメイトとの宿泊旅行も雪華が行きたくないと言えば一緒に行かないくらいだしな」
「それに、普通なら男子の場合は女子と遊んでいると、からかわれて離れていく場合もあるが彼には関係なかったしな」
「そうですね。ただ、あの様子だと結婚も早いかもしれないですよ?広也君からペアリングも買ってもらったそうですから」
「うっ。結婚となるとまだまだ考えたくないのだが?他にも雪華の部屋で何か見つけたのか?」
「雪華の部屋なら色々と増えていましたよ。以前から飼育していたヒョウモントカゲモドキに加えて捕まえたというヤモリにトカゲ、カナへビもいましたね。植物も先日広也君と一緒に行った場所でランを買ってもらったらしくて増えてましたよ」
「彼の趣味趣向そのままなんだよなあ」
「他にもぬいぐるみも増えていましたね。抱き枕になりそうな大きなサイズのべルーガのぬいぐるみも広也君に買ってもらったそうですよ。そうそうテレビも設置されていましたね」
「父親である俺にも愛されているのが伝わるのが悔しい!」
「うふふ。息子や娘が結婚して、それぞれの家庭を持っても私はずっとあなたと一緒ですよ」
「俺もだぞ、雪江」
会話は続き、夜は更けていく。




