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銀髪幼馴染との同居生活がすんごく楽しい  作者: 遍羅


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ある日のお昼どき

 夏休みとはいえ俺も常に遊んでいる訳ではない。学校の自宅課題や資格取得のための勉強もやっている。


 去年同様、午前中は彩夏の宿題を見ながら一緒に勉強するスタイルだ。彩夏は塾通いはしていない。クラスメイトには塾通いしている子もいるみたいだけど、彩夏自身が行きたいとは言わないので、両親も検討すらしていない。

 まあ、現役高校生が二人もいるんだから両親も彩夏の勉強に関して心配はしていない。テストの成績もいいしね。


 雪華を含めた俺達家族には無縁なんだけど、夏の暑さで食欲がなくなる人が多いみたいだね。テレビとかでは“あっさり”とか“さっぱり”とか言って料理レシピを紹介しているけど、ウチは普通に“こってり”で平気なんだよね。

 さて、夏の昼飯の定番といえば麺類だと思う。まあ、ウチの場合は常に定番だけどさ。

 そんな中でも機会が多いのは“そうめん”や“ひやむぎ”になると思うんだ。ドラマなんかで今日は暑いから、さっぱりとそうめんにしてくれよ。なんてセリフがあるけど、それはテメエが食べるだけだからだぞ?作り手は茹でないといけないから暑いんだからな!といつもツッコミを入れてしまう。


 突然だけど、父さんの会社は社員間でのお中元やお歳暮は廃止となっている、社員の負担を減らす目的があるらしい。父さんの場合は役職があるのでミスした社員からは夏ギフト、冬ギフトとして届く場合がある。母さんは在宅仕事なので、会社側から届いている。

 父さんも会社同士のやり取りはあるらしく、会社に届いた商品を部署ごとで分配することがあるんだけど、不人気なのは“そうめん”らしい。


 そんな“そうめん”だけど、ウチはつゆも手作りしている。

 まずはなすの皮を()()()()()にしてから、半月切りにして水に軽くさらしておく。

 鍋にゴマ油を入れてから、水気を取り除いたなすと荒切りしたタマネギか長ネギ(両方も可)を投入。なすにゴマ油を染み込ませたら、醤油か希釈タイプのめんつゆを入れてなすを煮込む。最後に水を入れて好みに薄めたら完成。後はザルとかで、なすとつゆを分ければOKだ。つゆと分けたなすも食べてくれよな、美味しいからさ。

 これは母さんの家系に受け継がれてきた作り方らしく、彩夏と愛美にもいずれ教えるそうだ。


「あやちゃん。今日のお勉強はここまでにしようか」

「は〜い」

「勉強道具を自分のお部屋に片付けたら、お母さんにお昼だよって伝えてくれる?」

「うん」

 その間にそうめんを茹でておく。今日の昼飯は母さんと俺と彩夏の三人だ。父さんは仕事だし、雪華もバイト。愛美と朝輝は保育園に行っている。


 三人だけなので、ダイニングテーブルで食事する。

 彩夏が母さんを呼んできたので、先に作って冷やしておいたつゆをお椀に入れる。刻みネギやわさび、しょうがといった薬味は自分のお好みで。


「「「いただきます」」」

 ダイニングにつるつると麺をすする音が響く。


 しばらくして食べ終えた俺達は、食後のデザートに俺の手作りヨーグルトアイスを食べながらまったりする。


「あやちゃんの宿題はどう?」

「もう終わるよ。あとは自由研究と絵日記くらいだね」

「順調そうね」

「おう。だから復習も兼ねて俺が苦手な部分の簡易テストを作る予定だ。あとはドリルを買いたいからお金ちょうだい」

「えーっ。宿題終わるのに、まだ勉強するの?」

 不満の声を上げる彩夏。俺にもその気持ちはよ〜くわかるぞ!ウンウン

「今までと同じで午前中だけだから。午後はお友達と遊べるし、お兄ちゃんも一緒に勉強するからね」

 そう言って宥める。

「おにいちゃんが一緒なら、しょうがない」

 その言葉に母さんと俺は笑うのだった。


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