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銀髪幼馴染との同居生活がすんごく楽しい  作者: 遍羅


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根回し?

 笹嶋さんとのダブルデートが決まったことを()()()に連絡しておいた。

 彼に写真と一緒にダウナー系だよ、と送付したら一目惚れしたらしく紹介して欲しいと頼まれていたからな、従兄弟なので彼の好みは把握している。フフフ。


 桃瀬さんの桃は家族にも大好評で、晩飯と翌朝の朝飯で無くなった。本当は冷凍してアイス系のデザートを作ってみたかったけど仕方ない。次回も()()()()なら週一位で買いに行きたいな。

 そんな事を思いつつ登校する。


 朝のHR前の時間に桃瀬さんに相談する。

「桃瀬さん昨日はありがとね。家族にも大好評でさ、それで相談があるんだけど」

「こちらこそ、ありがとう。それで、相談ってなに?」

「次からもあの値段で買えるの?」

「いつ買ってくれるのか、にもよるね。別の品種になった場合は上がるからさ」

「なるほどね。変動幅はどの位?」

「500円前後かな」

「それじゃあ週一で買いに行きたいんだけどいいかな?」

「え?そんなに買ってくれるの?毎週となるとかなりの金額になるけど!」

「問題ないよ。昨日買った桃はすでに家族のおなかの中、本当に好評で親から促された位だから」

「すごい嬉しいよ。中学時代も義理で一回だけ買ってくれた友達もいたけどさ」

「そうなんだ。金曜に雪華も一緒に買いに行きたいけど、放課後予定ある?」

「無いから平気。佳奈も一緒でいいよね?」

「もちろんだよ。じゃあ金曜よろしく」

「うん」


 〜〜〜


 テスト前という独特の空気があった週の金曜に桃瀬さんの農園に四人でやってきた。

 来週の週末から観光桃狩りが開始されるらしい。小学校も夏休みになるタイミングだから丁度いいのかもね。

 観光桃狩りといっても大型バスでの団体客は無い、予約制の近隣エリア向けといった感じらしい。果実の繊細さを考慮すれば当然の対応だろうな。


「桃瀬さん、今日はA品も何個か買いたいんだけど、値段はいくら?」

「ちょっと待ってて」

 そう言って自宅に入っていく。先日来た時に笹嶋さんに教えてもらっていた。

 すると桃瀬さんの両親に挨拶された、毎週買いに来ると説明していたらしい。今日も品種は同じで値段は前回と一緒、A品の桃を3個おまけでくれた。

 A品は申し訳ないので断ったんだけど、押しきられてしまった。

 そんな感じで桃を購入して、笹嶋さんとも別れる。


 帰りのバスの車内にて。

「ひろ君、あの桃農園さ」

「言いたいことはわかる!だけど、クラスメイトで友人の農園だから俺達側が奇行に見えてしまうから我慢だ」

「そうだよね。色々と採集できそうなのに」

「激しく同意する!甲虫類もいるぞ、あそこは!だから、桃瀬さんともっと仲良くなって俺達の趣味を知れば来年は害虫の駆除依頼という形で農園内を探索できるかもしれないぞ?」

「先が長いなあ…」

「早ければ収穫後に探索を許可してくれるかもだから、頑張ろうぜ」

「そうだね」

 桃瀬さんの農園探索に狙いを定める俺達だった。


「ひろ君、荷物あるのに何処行くの?」

「姉御先生の洋菓子店。連絡はしてあるから」

 俺達は洋菓子店に向かっている。桃瀬さんの農園の桃を旦那さんに味見してもらうのだ。


「もしもし先生、店前に着きました」

 電話をかけて解錠してもらい、先生と共に事務所へと行く。

「内宮ありがとな」

「いえいえ。これがクラスメイトの家が経営している桃農園の桃です。自宅用に購入したらオマケでくれたので、金額は不要です」

「そうなのか?なら、バス代を受け取ってくれ」

「すみません。ありがたく受け取ります」

 雪華を含めた二人分のバス代を受け取る。

「先生達はもう住んでるんですか?」

「まだだな。ここに住み始めるのは開店前位だろう」

「なら、今度からは今住んでる場所に行きますよ?身重で大変だし」

「ありがとな。でも大丈夫だから心配すんな」

「わかりました。でも無理だけはしないで下さいよ?」

「ああ。そうする」

「では、俺達はこれで。作業中の旦那さんにもよろしくお伝え下さい」

 雪華「失礼します」

 申し訳ないと思いつつ先生に施錠してもらい、店を後にする。


「桃瀬さん家の桃を届けてどうするの?」

「フルーツ系のスイーツの材料にどうかなって。以前、俺にアイスの依頼をしてきただろ?だから、()()の人に作ってもらえれば喜ぶかなって。それに」

「それに?」

「桃農園の探索許可の近道になるかもだし、色々貢献しとけば俺達のウエディングケーキを依頼しやすくなると思ってさ」

「んもう」

 そんなやり取りをしながら帰宅するのだった。

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