妹∶彩夏
短いです。
「ただいまー」
「お帰り。手洗いうがいしなさいよー」
「はーい」
雪ちゃんに二階のトイレの場所や俺の部屋を案内していたら妹が帰宅したみたいだ。母さんとのやりとりが聞こえる。
「雪ちゃん、妹の彩夏が帰ってきたから挨拶行く?」
俺のべッドに座り4コマ漫画の単行本を読んでる雪ちゃんに声をかける。
「そうだね。この後、双子ちゃんにも会うから先に挨拶しとこうか。実際に会うのは久しぶりだね」
「よし、決まりだな」
単行本を元の本棚に戻し、階段を下りる。
「あやちゃんお帰り」
「あ、お兄ちゃんただいま」
「あれ?もしかして、雪華お姉ちゃん?」
「こんにちは彩夏ちゃん。覚えていてくれたんだ」
「? お兄ちゃんと一緒にビデオ通話?で話した事あるよね」
隣を見れば“そっちかー”といった表情をしている。
「雪ちゃん、たまに一緒に遊んだりしていたのは保育園の時だから、うっすらとしか覚えてないかも」
「そっか。遊んだ時間より離れていた時間のほうが長いもんね」
「?」
父さんもソファーで寛いでいたので雪ちゃんは挨拶に行った。
「和樹さん、我儘を受け入れて下さりありがとうございます。これからよろしくお願いします」
「おお。いいよいいよ。ただ、これからもそんな堅苦しくしないで気さくに接して欲しいな。前のマンションで遊びに来た時みたいに」
「はい」
「お兄ちゃん?何の事言ってるの?」
クイクイと俺の服を引っ張り、父さん達の会話が気になる様子の彩夏。
「これから雪華お姉ちゃんも一緒に住むんだって」
「ほんと?何だか楽しくなりそうだね」
「そうだね。一緒に遊ぼうね」
「うん」
彩夏は大丈夫そうだ。
まあ、うちは兄妹多いからな。すぐに受け入れてくれると思ったよ。
広也の父親の名前が判明。
家族紹介はもう少し先にやります。
時間軸だと夕飯前かな?