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銀髪幼馴染との同居生活がすんごく楽しい  作者: 遍羅


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連休明け

 色々あった連休も終わり今日から学校。

 彩夏ももちろん小学校に登校だし、愛美と朝輝も保育園だ。三人とも連休中は友達と遊んでないので、友達に会うのが楽しみみたいだ。

 ただ、父さんは憂鬱そうだ。話を聞くと連休明けは仕事を辞める離職率が高いらしく辞めた場合割り振った仕事の見直しが必要とのことだ。

 父さんは役職だからな。頑張れとしか言えないよ、うん。母さんから元気を貰うから平気と言ってたが何だろうね?深く考えるのは危険な気がするよ。


 朝のHRが終わり、蔵持先生に声をかける。

「先生すみません。実は連休中に美味しい魚介類を取りに行ったので、お昼に召し上がって下さい」

「! 中身は何ですか?」

「天ぷらとバター炒め、とだけ。種類についてはお楽しみに、という事で」

「ふふふ。その挑戦受けましょう!」

 俺が蔵持先生に渡したのは、ギンポの天ぷらとアカニシ貝のバター炒めだ。


 今日の体育は柔道。講堂とは別に畳敷きの武道場があり、そこで行う。

 俺達は柔道着だけど、実は女子も居てこちらはジャージ姿だ。何でも護身術を習うらしい。

 俺もそっちが良かったなあ、と雪華に言うと「護身術を教えてくれる先生相手に投げてもいいのかな?」と好戦的な事を言ってたよ。


 そんな授業中、先生が呼び出され職員室に向かった後に。

「ひろ君ごめん。ちょっと来てもらえるかな」

 何故か雪華が女子のほうに来るよう誘いに来た。男子からは不満の声が上がるけど、多分お前らが思っているような()()()()ではないぞ?

「あの、先生なんですか?」

「今、女子は護身術の授業なのですが石嶺さんが護身術の先生と一緒に来てる付き添いの方では不安と言ってまして」

「不安、ですか?」

 雪華「うん。あたし真剣にやると手加減できないでしょ?もし、その方達に怪我させたらと思うと怖くて。ひろ君なら受け身が上手いの知ってるから安心だし」

「このおバカ。一体何をなさるおつもりなの?」

 雪華の考えがわかって口調が乱れまくりだよ。

「この前、ひろ君と訓練したやつ」

 俺は頭を抱えた。俺は護身術の先生へ尋ねる。

「すみません。今は何の護身術の訓練でしょうか?」

「今は後ろから襲われた時のですね」

「雪華。もしかして、あの投げ技やりたいの?」

「うん」

「うん。じゃねーよ、このおバカ。先生の訓練通りにやればいいでしょうが!何でそれをやりたがるの!」

「男子もいるし、牽制しとこうかなって」

 いつの間にか遠巻きに男子側の先生を含めた男子連中がこちらを見ている。

「はあ、わかったよ。ただし、うつ伏せにするとこまでな?関節キメるのまでは駄目。それでいいならやるよ」

「うん。それでいいよ!ありがと、ひろ君。大好き」

「普通は大好きな人に技かけたいと思わないぞ」

 そう言いつつ、柔軟運動をする。

「よし!予め女子の皆さんには伝えておきますが、実際には危険なので参考にしないで下さいね」

 念の為そう言っておく。

「じゃあ、ひろ君お願いします」

 後ろを向いた雪華を羽交い締めにすると、素早い動きで抜け出して投げを打つ、そして俺の片腕を掴んだ状態でうつ伏せにして終了。

 掴んだ腕を離して自由になって立ち上がった俺に。

「ありがとうございました」

 礼を言う。

「満足したか?」

「うん。あの後関節キメればいいんだよね」

「そうなるな。じゃあ俺はこれで、先生方もすみませんでした」

 そう言って立ち去る。そして、男子側の先生にも謝罪する。

「先生、すみません。あの投げ技をやりたかったみたいで」

「内宮君はいつもああいうのを受けてるのか?」

「そうですね。通っている教室ではもっと激しい動きのを受けてます」

「そうか」


 その後に受け身がとれる生徒に俺が技をかけることになった。受けるだけで本当は投げられないのではと言い出した男子がいたからだ。ちなみに昌史は除外、友人同士でのイカサマが無いように。

 そして何故か女子側も見学することに。

「じゃあ、羽交い締めの体勢になった瞬間に投げられる覚悟が出来たらやって下さい」

「舐めるな!小学生になる前から柔道はやっていたんだ。あの程度の動き問題ない」

 そう言って羽交い締めの体勢になった瞬間に抜け出して投げを打つ、その後はさっきと同じでうつ伏せに。

 ちなみに男同士だし、()()()()()()から雪華よりも速いからな?

 投げられた相手は俺が起こして座らせたままの体勢(クマのぬいぐるみで良く見る両足を広げた体勢)でポカンとしているが大丈夫だろうか?


「流石、ひろ君」

 雪華がそう言ったあとに女子側から拍手が起きた。まあ悪い気はしないな。

 そんな感じで授業は終了。護身術の先生には申し訳ないと思っていたら、同じ教室の姉弟子だったことが後日判明する。


 放課後に蔵持先生から朝に渡したギンポとアカニシ貝を今度は現物で持ってきて下さい、と懇願されて何故か連絡先を交換する事態に。あ、その場には雪華もいたので安心してくれな。

 流石先生、ギンポは捌けるとのことでした。



蔵持先生視点の話を夜(21時頃予定)に投稿します。

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