秘密の会話(雪華side)
広也が自室へと向かったあとの事。
あたしはひろ君の母親である凪咲さんと話しをする。
「雪華ちゃん、これからの事は教えたの?」
「いえ、まだです。サプライズ第2弾です」
第1弾は同じ高校に通う事だ。
「帰り道で怪しまれなかった?」
「なんだかんだ色々な話で盛り上がっていたので気にならなかったみたいですね。ここに来る事を伝えた時も、まだ一緒にいれて嬉しいみたいな反応でした」
「そっか」なんて素っ気なく言ったって顔がニヤついてたの丸わかりなんだから。幼馴染なめるなよ。
「でも、いつまでも制服だと堅苦しいし、汚さないか気を使うでしょ?ラーメン食べたら打ち明けたら?」
「はい。そうします」
「とりあえず、大型のベッドと勉強机だけは指定された場所に置いといたから。広也に手伝ってもらって片付けちゃいなさい」
「わかりました。これからお世話になります」
「いいのよ。私にとっては娘同然なんだし、自宅と同じように生活してくれたら嬉しいわ」
「ありがとうございます。ひろ君に愛想を尽かされないように努力します」
「そこは平気ね。広也ってば雪華ちゃんにゾッコンだし」
「あはは」
「あと娘達にも優しくしてあげてね」
「ビデオ通話で知ってますが、実際に会うのは緊張しますね」
あたしには兄が1人だから義妹弟ができるのはとても嬉しい。
「人見知りじゃないから多分平気よ。ところで夜はお寿司の出前だけどラーメンどの位食べる?」
「じゃあ2人前で」
ひろ君に今日から一緒に住む事になるって言ったらどんな反応するかな?楽しみ。
広也の母親に関しては改めて紹介します。
今回は雪華視点なので名前だけ判明。
雪華の家族構成はまだ先の予定…