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銀髪幼馴染との同居生活がすんごく楽しい  作者: 遍羅


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アブラゼミの羽化観察

「広也、ちょっと相談があるんだけど」

「どしたよ」

 雪華をバイト先へと送り、ダイニングテーブルで資格の勉強をしていると母さんが相談があると言ってきた。


「今年のあやちゃんの誕生日のプレゼントは決めているの?」

「あ〜。今年は予算を伝えて彩夏自身に選んでもらおうと思ってる」

 彩夏は友達の家に遊びに行っている。今日の最高気温は39度だから、室内で遊ぶらしい。友達の家にお邪魔するんだから早く帰ってこいと伝えている。セミの幼虫も捕まえに行くしね。


「あら、珍しいわね」

「彩夏ってさ、まだオシャレに興味は無いだろ?それにショッピング施設はバスや電車での移動だから気軽には一緒に行かないから、アレ欲しいコレ欲しいも無いからリサーチ出来ないしさ」

「確かにね」

「去年のぬいぐるみは抱き枕にして気に入ってくれてるからまた同じようなのもちょっとな、と考えるとわかんなくなってさ」

「あるある、なのかもね」

「それにネットの記事にあるような〈この年齢の子供にはこれがオススメ!〉なんてのもウチの場合、男女共にアテにはなんないだろ?」

「広也を筆頭にそれは言えてるわ。それで保育園の頃は両方の祖父母が撃沈していたものね」

 彩夏の保育園時代、母さんの祖父母は女児向けアニメの変身セットで父さんの祖父母は子供用お化粧セットをプレゼントしたみたいなんだけど彩夏の反応は“何コレ”って感じだったらしい。尚、そのプレゼントは未開封で保管されているとか。だから現金支給で好きなものを買ってもらうスタイルになったんだよね。悲しい気持ちになりたくないからさ。


「お互いに子育てしたのにどうしてだろね?」

従姉弟(いとこ)達は喜んでいるから問題無いのよ。ただし、我が家の場合は広也が怖がって見ていなかった特撮のロボットをプレゼントしてもいい反応をしなかった時点で察するべきだったのかもね」

「なるほどな〜」


「俺達の誕生日プレゼントの話題に戻るけどさ、ショッピングモールに彩夏の誕生日プレゼントを家族全員で買いに行くのはどうかな?晩飯は個室完備のファミレスを予約してそこで食べてさ、帰宅したら去年と同じく誕生日ケーキでお祝いすればいいんじゃないかな?」

「それいいわね。採用の方向で考えてみるわ」


「「「お兄さん、よろしくおねがいします」」」

 彩夏が帰宅したから今度はセミの幼虫を探しに行こうと思ったら、友達を連れて来た。本当はお嬢様も来たかったらしいんだけど羽化の様子を見た場合、両親が卒倒(そっとう)する可能性があるとかで残念ながら?不参加らしい。


「確認なんだけど、お母さんはいいよって言ったのかな?」

「「「はい!」」」

 念の為に母さん経由で彼女達の母親に確認してもらうと許可したとの事だったので、一緒に連れて行くことにした。とは言っても神社の境内はバス移動があるから近場の児童公園だけどね。


「まずは桜の木の近くに穴がないか確認しようね」

 そう言ながら俺も探していると穴を発見!なので穴に入るサイズの小枝を入れてみる。幼虫が中にいれば捕まえられるはずなんだけど…。


「みんな、これがアブラゼミの幼虫だよ」

「「「すごーい」」」

 うん。今日の彩夏の観察対象はアブラゼミだな。この幼虫ならどこにでもいるし。問題はクマゼミだな、などと考えていると。

「お兄さーん、見つけたよ」

「おお!じゃあ、この小枝を入れてみようか」

 すると、わずかに動いたので。

「ゆっくりと小枝を持ち上げてみて」

「うん」

 小枝の先には幼虫が掴まっていたので捕獲する。

「やったあ!」


 そんな調子で全員セミの幼虫釣り?を体験してもらい、友達をそれぞれの家に送り届けてから俺達は帰宅した。彩夏は観察記録をつけているので捕獲した場面や状況は写真を撮ったけどね。


「あやちゃん。アブラゼミの羽化始まったけど、どうする?眠いなら動画撮影しているから明日見てもいいよ?」

「自分で見る」

 アブラゼミの羽化が始まったのは彩夏がいつも寝る時間の少し前。羽化時間は30分程なんだけど羽化する位置を決めるのに時間がかかったのだ。今日は二匹捕まえてきて両方とも羽化の最中だ。愛美と朝輝は寝てるので、のけ反り中の「やー」は無いから安心だ。


「ふー。おわったー」

 待ってる間は少し眠むたそうにしていた彩夏だったけど羽化の観察中は眠気は吹き飛んでいたようだ。

「この後は羽がいつも見る茶色に変わっていくんだけど、かなりの時間がかかるから明日動画で確認しようね」

「うん! ねえ、おにいちゃん。今みたいな白いセミさんているのかな?」

「いないと思うぞ。白いと敵に見つかって食べられちゃうからね」

「そっかー」

「羽化した後は白くて目立つから目立たない夜に羽化するんだからさ」

「そうなんだね」

 これで二種類目の観察終了だ。


 〜彩夏の友達の家〜

「キャーーー!」

「な、何事だ!」

「キャーーー!」

 悲鳴を聞いて風呂場から出てきた全裸の旦那さんに奥さんがビンタをしている光景があったという。

 悲鳴の原因はリビングのカーテンに放置したセミの幼虫が羽化を始めて、のけ反りを見たからだろう。

 セミの幼虫を放置した娘さんは彩夏と違い観察記録はしてないので、すでに自室で就寝中だ。

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