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銀髪幼馴染との同居生活がすんごく楽しい  作者: 遍羅


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小カブの収穫

「う〜ん、こんな感じかな?」

「おびき寄せるだけだし、こだわる必要無いって」

「そうなんだけどさ、後ろ髪を切り揃えるのやってみたかったのよ」

「なら今度、愛美か彩夏をやってあげれば?失敗したら美容室に連れてけばいいし」

「お義姉(ねえ)ちゃんとして慕ってくれなくなりそうだからイヤ」

「さいですか」

 昨日購入してきた銀髪ウィッグの後ろ髪を俺の背丈で雪華と同じ位の長さにしている。というより、雪華がやりたいと言うのでやらせている。


「こんな感じでいっか」

「ありがとな。前髪はこのままでいいし」

「一回着けてみてよ」

 髪の毛と同様に細い素材だから雪華にゴミ袋を広げてもらい、その中でウィッグを櫛で梳かして切りカスとかを無くしてから着用してみる。


「どうよ?」

「あはははは。ロン毛のひろ君、違和感バリバリだよ。ひろ君の部屋でやって良かったね愛美ちゃんや朝輝君が見たらイヤがるよ、きっと」

「だろうな。短髪だもんな、俺」

 漫画やラノべなんかでは朝の登校前やデート前なんかにワックスで髪を整えて、みたいな描写があるけど俺には不要なんだよ。髪の毛が伸びてきた時に寝癖がつく場合があるからそれを直す程度の事しかしてないんだよ。髪の手入れや髪型なんかは無頓着なんだよね。


「髪色はどうなの?雪華とお揃いだよ?」

「そうなんだけど、別人みたいでひろ君じゃない!ロン毛だし」

「そっかー」

 雪華の事を抱き寄せようとしたら。

「ヤメテ!その格好で抱こうとしないで!」

 と言ってイヤがる素振りでフってきたので。

「よいではないか。よいではないか」

「お代官様、お許しください。あ〜れ〜」

 と悪代官ごっこをしたのでしたとさ。


 その後雪華をバイト先へと送り、事務所にいた赤ちゃんのほっぺをムニムニさせてもらい、癒されてから帰宅する。


 昼飯後、彩夏は友達と遊びに行くと言うので少しだけ俺達に付き合ってもらう事にする。

「おにいちゃん、何するの?」

「先月の連休にカブの種を蒔いたの覚えてる?」

「うん!」

「それの小カブって呼ばれる種類の収穫をするんだよ」

「小カブって何?」

「スーパーで売られている大きさのカブだね」

「そうなんだ」


 と言う事で、撮影係の母さんと俺達兄妹全員で家庭菜園のカブ区画へと来た。父さんは何やら調べ物をしているので不参加です。

「それじゃあ、全部収穫しないで今晩のおかず用に半分だけ収穫するよ」

「「「はーい」」」

 小カブは三列育てているけど、実は全部別の種類なんだよね。カブの表面の色が違うだけだから自分がタネを蒔いた列を収穫してもらう事にした。


 収穫を終えて家の中に入って今晩のおかずを聞いたら彩夏は遊びに出かけて行った。彩夏の小学校に来ている実習生の影響で外に出たくない、何てことにはなってないから安心する。それと、今日はボイスレコーダーは仕込んで無いから。


「おにいちゃん、カブちいさかったね」

「ちいさかったね」

「このカブはこれ以上大きくならないカブなんだよ。大きくなるのも育っているから楽しみにしてようね」

「そうなの?」

「たのしみ!」

 そう言うと愛美と朝輝はブロック遊びをするためリビングへと行った。


「結構いい感じに育ったわね」

「だな。家庭菜園の場合、秋まきが主流みたいだけどな」

「ところで、例の丸型大根はどんな感じ?」

「あれも秋まきらしいけど、今のところは順調だよ。ただ、収穫は10月頃だな。別の種類も順調で、こちらは夏休み前位には収穫予定だな」

「10月頃のは、あみちゃんとあっくんは忘れてるかもね」

「どうなるかわからない以上、忘れてたほうがいいかもよ?」

「それもそうね。ところで収穫したカブは何にする予定なの?」

「今日のメインは肉料理だから、ポタージュスープにして、残りは明日の味噌汁にすればいいんじゃないかな?」

「いいわね!漬け物にもするんでしょ?」

「あたぼーよ」

 カブはメインでは無くて副菜向きだからな。それに外見ではわからないけど、ス(※根身の中に発生する空洞)があると味が落ちるみたいだし、扱いづらいと感じる人もいる食材かもな。


「明日の放課後はウィッグを着用して少しの間彷徨(うろつ)くんだよね」

「移動教室で使用する教室あたりは放課後の人通りが少ないからな。その辺を一人で歩いている時間があると知れば何らかのリアクションをしてくる可能性が高いからな」

「注意してよ?」

「もちろんだ。悪意を隠そうともせずに視線を向けてくるからな。何をするか、わからないから十二分に注意するさ」

「うん。お願いね」

 就寝前のいつもの時間にそんな会話をしてから寝る事にした。


 本当は何事も無く実習期間が終わればそれでいいんだけどな。そんな俺の願いは翌日、意外な形で幕を閉じることになるのだった。

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