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銀髪幼馴染との同居生活がすんごく楽しい  作者: 遍羅


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コスプレショップ

「こんにちは。二人共、今日はよろしくね」

 雪華をバイト先へと送ってからそのまま最寄り駅へとやってきた俺は、改札内の待ち合わせ場所で新山君と下津木さんと合流する。

「こんにちは」

「今日はよろしくお願いするわ」

 今日の下津木さんはどんな感じなのかな?キャラ作りなのか()なのか少しだけ興味がある。


「連絡にあったように昼飯は食べてないけど、現地についたら先に食べる感じ?」

「そうですね。混雑具合にもよるけど先に食べる予定です」

「オッケー。ところで、つけ麺予定なんだよね?店内作法ってあるのかな?」

「店内作法、ですか?」

「最近は主にラーメン屋でさ、高級レストランもビックリなお作法を要求してくる場合があるだろ?だから、気軽には入店しないからさ」

「あ〜。ありますね、そういう店」

「内宮君安心なさい。わたくし達が行くのは商業施設内にあるテナント店です。そんな要求はしてきませんよ」

「そうなんだ、安心したよ」

 聞けば新山君と下津木さんの外食は商業施設のレストランフロアがほとんどらしい。深くは聞かなかったけど、何らかのお作法問題があったのかもしれない。

 最初の電車内では結局、ラーメンは自宅で食べるのが一番安心だよねって話題で終了する。


 コスプレショップのある最寄り駅に着いたのは乗り換えを二度してからだった。とはいえ、数駅での乗り換えだったので移動距離はそれほどでは無かった。


「やっぱり土曜の昼の時間帯だから混雑してますね。先にコスプレショップで買い物しませんか?」

「そうだな。じゃあ移動しよう」

 商業施設内のつけ麺屋は店外にも待っているお客がいるので、別のビルにあるコスプレショップへと向かうことになった。今日はつけ麺屋だけど、俺らの住む地域には無いトンカツの専門店もテナントとして入っているから今度雪華と一緒に来ようかな?でも、トンカツだけの為にここまで来るのもなあ。などと考えている内にコスプレショップのあるビルに到着する。


 フロア案内板を見ると上層階の一部が二次元関連の店ばかりとなっていて面白いな。行ったことは無いけど、東京の有名な場所もこんな感じなのかな。

「このビルにはレストランフロアは無いんだね」

「そうなんですよ。あったら楽なんですけどね」

 エスカレーターで目的の階へ到着し、新山君とそんな会話をする。下津木さんは楽しみなのか、ズンズンと先を歩いているよ。わかる、わかるよその気持ち、自分の趣味の店に行くのって楽しいもんね!


「ウィッグ売場はここよ」

「スゲー。こんなに種類があんの?」

 下津木さんに案内された売場には色鮮やかな髪色のウィッグが並んでいた。しかも、短髪から足元まである超ロングまで三種類ある。

「腰の位置の場合は、この超ロングを買って自分で切るのよ。それと、この白髪は自分で染色用ね。この棚にある染色材を使うのよ」

「なるほどなぁ。下津木さんは染色派なの?」

「そうね。生産品だと濃すぎたりするから、自分で調節するわね」

「意外とお高いんだね」

「まあね。でも初期投資さえ乗り切れば、買い足すだけだし後は楽よ」

「なるほどね」

 そこら辺は魚類の飼育と似てるな。カルキ抜きを筆頭に魚の体表を保護する液体とか色々あるもんな。


「銀髪となるとこれですね」

「おお。色合いも似てるし、長さはこの背中までのタイプを買って切ればいいかな」

「即決して平気ですか?」

「こういうのを趣味にしている新山君や下津木さんには申し訳無いけど、来週の一週間だけ着用出来ればいいからさ、素材にはこだわらないんだ。ゴメンね」

「謝る必要は無いわ。爽ちゃんも事前に知らされていたんだから、気にするような事は言わないの」

「ご、ごめんよ」

「この番号札をレジに持っていけば購入出来るわよ」

「ありがとう。折角の機会だから少し店内を見て回りたいんだけどいいかな?」

「もちろんよ」


 へえ〜。アニメで見る同じ制服なんかも販売されてるんだね…って()っか。こんなにするとは見積もり額と全然違うから購入出来ないや。そういや去年、俺がドール用に作製したキャラ衣装も販売されてるのかな?気になった俺は作品名で“あいうえお順”に並んでいるから探してみると、作品自体の衣装はあったけど、メインヒロインのみだった。ま、作品が異世界ハーレム物だし可愛くても衣装化はされないんだね。何て思いつつ見て回っていると時間はいい感じに過ぎたので、店内で別行動中の新山君と下津木さんに声をかけることにする。


「二人共、昼も過ぎたから、つけ麺屋に行ってみない?」

「あら、もうこんな時間なの?もしかして大分待たせちゃったかしら?」

「いやいや、俺も今気付いたから平気だよ。面白くて時間を忘れてたから」

「なら良かったわ。じゃあ精算して店を出ましょう」

 俺はウィッグのみだけど、下津木さんは衣装一着と小物を数点購入していた。


 つけ麺屋は昼のピークも終わったみたいで、俺達が案内されても数か所の空席がある状態だ。

「内宮君は食事後はどうしますか?僕達はあのビルに戻ってアニメ関連の店を見て回る予定ですが」

「じゃあ、食べ終えたら解散にしようか。とはいえ俺もあのビルにあったドール売場を見てから帰るけど」

「! 内宮君てドールに関心があるんですか?」

「まあね。本格的に趣味にしているのは母さんなんだけどさ」

「そうなんですね。 そうだ!なら、このドール知ってますか?去年のオークションで出品されたとたんに高額域になって、持ち主は神格化しているドールなんですよ」

 新山君がそう言って見せてくれたスマホの画面には俺と母さんが作製したドールの画像があった。

「あー。僕もこんな娘のドールが欲しい」

 そう言ってクネクネする新山君。

「ちょっと爽ちゃん戻ってらっしゃい!内宮君が驚いてるわよ! ごめんなさいね、たまにこうなるのよ」

「大丈夫だよ。好きな物に憧れる気持ちはわかるからさ」

 うん。俺らが作製したのは黙っておこう。それと、これより少しクオリティ高めの同キャラがウチにあるのも黙っておこう。


 つけ麺は鶏ガラ系のつけ汁で麺の太さは極太、チャーシューもホロホロで美味かった。二人がここら辺に来たら、食事は必ずこのつけ麺屋って言った意味がわかる気がする。

 食事後はコスプレショップのあるビルに三人で戻り、そこで解散となった。俺はドールの販売店でお客も少ないから食休みも兼ねてゆっくり見て回り、ちりめん素材の衣装一着とちりめん細工の小物三点を購入して帰宅することにした。


 今日は珍しい人達との外出だったけど楽しかった、意外な一面も見れたしね。今度は別な機会で外出したいと感じる一日だった。

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