表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
銀髪幼馴染との同居生活がすんごく楽しい  作者: 遍羅


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

213/236

釣りデート

 通常授業にも慣れた週末土曜日に釣りにやって来た。今回は雪華と二人だけのデート釣行になるぞ。尚、去年は入学直後にあった身体・体力測定は週明けの予定となっております。


「それじゃあ雪華はエサ釣りで、俺はルアー釣りをすっから」

「まかせて」

 ルアー釣りって事はアオリイカか?と思うかもしれないけど、今回狙うのはヒラメ。この時期のヒラメは産卵期前でメスの個体なら卵を持っているし、産卵期に向けて体力作りの為に積極的に餌を探しているのだ!しかも普段は船釣りの対象魚だけど産卵で沿岸に近寄ってくるから砂浜での釣りが可能!ならば狙うしかないだろ?そういうことでアオリイカはまた今度って事でよろしく。


 さて、今回は底物狙いとなっているので、底を引きずったり底から少し浮かせるようなルアーの動きを心がける。今日は遠投したルアーをリールで巻いての繰り返しになるから少しだけしんどい。防波堤でのルアー釣りの場合は今回の砂浜みたいな遠投はしないから楽なんだけどね。


 俺が遠投を続けている中で、雪華のほうは好調だ。

「ひろくーん、また釣れたよ〜!」

「おーう。好調だな〜」

 少し離れて釣っているので、大きめの声でやり取りをする。

 雪華が主に釣っているのはイシモチ。白身魚でとても美味しく塩焼きに煮付け、揚げ物なんかに最高なんだよ。数も釣れているし今晩のメニューはイシモチだな、なんて思っているとゴツンとした感触。もしかしたら根掛かりしたかもと思ったが動きがあるので待望のヒットだ!ズッシリと重いこの感触は大物かもな。ただ、処理に困るエイ類だけは勘弁してくれと願いつつリールを巻き、ついに釣り上げる。


「雪華!ついにやったぞ!」

「すごーい。かなりの大物じゃん!」

 釣れたのは狙っていた待望のヒラメ。しかも70cm近くある大物だ!これにはウツボ釣りの時とは違い、遠巻きに見ている釣り人の視線も羨ましいと言ってるぜ!

「腕を休めたいから昼飯にしようぜ!」

「賛成」

 今日も弁当持参の昼飯です。折り畳みイスを持参しているのでクーラーボックスをテーブル代わりにして食べる。


「何時位までやろっか?」

「そうだなあ…、先生達に献上する良型とウチの全員分のイシモチは雪華が釣ってくれたから、納竿してもいいんだけど大型のマゴチを釣りたい気持ちもある」

「おやおや、欲が出ましたなあ」

「そりゃ大物ヒラメを釣ってしまったからなあ… って雪華の竿しなってるぞ?」

「ごめん。ひろ君お願い」

 下手にしなると砂浜という事もあってエイ類じゃないかって不安になるんだけどなあ。しかも暴れている上に重いんだけど。


「マゴチが釣れたよ?しかも良型の」

「何で放心状態なの?」

「実はさ、リール巻いている時かなり暴れた上に重かったから、エイの可能性があるからワザとバラそうかとも考えててさ、釣り上げて良かったな〜っていう安堵からだな」

「あ〜、なるほどね」


 昼飯後も少しだけ釣りを続行してルアーを投入直後にサゴシが釣れるといったハプニングもありつつ終了となった。


「先生、今日はイシモチの良型です。イカ釣りは別日に行きますんで」

「頼みますよ?食べてる夢を見たんですから」

「なんて夢を見てるんですか!それにしても何だかちょっと疲れ気味ですね?」

「ええ。担当学年では無いですけど入学直後は色々と忙しいんですよ」

「そうでしたか。ならばオマケで中型ですがマゴチも渡すので頑張って下さい!」

「ありがとうございます。では次はアオリイカでお会いしましょう!さようなら」

「??? では、月曜日に。失礼します」

「先生?失礼します」


「先生、疲れてるみたいだね」

「だな。やっぱ入学直後は大変なんだな。それとごめんな、予定には無かったマゴチまで渡しちゃって」

「ううん平気だよ。先生の疲れた顔を見て心配したのは、あたしも同じだからさ。ひろ君が渡していない場合はあたしが渡したかもしれないし」

「ありがとな」

「うん」

 バスの車内なのでキスはしないけど、俺の肩に雪華は頭を乗せてきて軽くイチャイチャする。


 今日の晩飯のメインはイシモチの塩焼きとなっております。煮付けとも迷ったけど塩焼きにしました。明日はマゴチとヒラメの刺身の予定だ。

「ヒラメの卵は先に煮付けにしたんだね」

「少し面倒臭い血抜き作業をしっかりやらないと生臭くなるから注意が必要だけど、ごはんに合うんだよ」

 ヒラメを処理したらメスの個体で卵巣があったので、先に煮付けにして食べる事にした。とはいえ少量なので釣りに行った雪華と俺の分だけなのが申し訳ないけどな。ヒラメの卵の煮付けもイシモチの塩焼きも美味しくて、ごはんがすごく進んだのは当然の結果だ。


 彩夏が一緒に寝る事は無くなった。学校が始まり「寝る前に宿題する場合があるから一緒には寝れないよ」と言って諦めさせた。ただ「たまにはいいんだよね?」と言うので「もちろん」と答えておいたよ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ