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銀髪幼馴染との同居生活がすんごく楽しい  作者: 遍羅


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皆で海釣り(それぞれのその後)

 〜鳳来side〜

「イカ美味しかったな〜」

 自室で一人呟く。昨日はバイト仲間と佳奈ちゃんと一緒に釣りをしてきた。どうして内宮がライフジャケットの着用を勧めていたのかも理解できたし。防波堤の岸壁ギリギリ付近に立って釣りをするんなら連れて行く立場としては安全面に考慮するのは当たり前だもんね。

 今回はハゼ釣りとは全然違う釣り方で一度にたくさんの魚が釣れて楽しかったな。釣れた魚はアジにイワシにサバ、うちでもスーパーに行けば目にする魚ばかりだ。お値段は500円以下で買えるし安いよね?主婦感覚なら別なのかもしれないけどさ。往復の交通費を考えると買ったほうが安いけど遊びだもんね。そんな事を思っていると、自室のドアをノックした後にお母さんが入ってきた。


「美夜子。これから鮮直市場に買い物行くけど一緒に行く?」

「行こうかな」

 内宮が釣ってくれたイカが売ってるかもしれないしね。また食べたい気持ちもあるし。そう軽く考えていたんだけど。


「え、マジで?」

 鮮直市場に着いて鮮魚売場に行くと昨日のイカは売られていた。売られていたんだけど値段が予想と全然違うんだけど!?しかも一杯の値段じゃなくてグラム売りなの?三杯売られているけど値段がそれぞれ違う。思わず店員さんに許可をもらって撮影してしまったわよ。

「美夜子。どうしたの?」

「お母さん。昨日のイカの値段に驚いちゃって」

「あら、そうなの?どれどれ。 え?」

 そういう反応になるよね。一番安いのでも、うちの一日フルのバイト代とほぼ同額よ!


「美夜子。今度何か買ってお礼しなさい。お金は私が出すから」

「性格からして受け取らないと思うよ」

「そうなの?なら、少し先になるけど私の実家から毎年送られてくるのをお裾分けしなさい。私のほうから多めに送ってくれるように頼んでおくから」

「わかった。それなら受け取ると思う」

 内宮さ〜。こんな高級イカを気軽にホイッと渡さないでよ!どうりで肉厚で美味いわけだわ。そんな高級品を買えるはずも無く帰宅する。その夜に昨日の釣りメンバーにメッセージでイカの値段を画像付きで知らせた。反応が楽しみだわ。


 〜烏野side〜

 昨日は皆で久しぶりの釣りをしてきた。ライフジャケットも買ってもらえたしね。

 ハゼ釣りした場所とは違い海風が気持ち良かったな〜。今回の釣り方はサビキ釣りと言うそうで釣り針は沢山あるし、エサも付けないんだって。釣り針のところにヒラヒラしたのがある程度だけど本当に釣れるの?と思ってしまった。

 内宮君がコマセと呼ぶ小さなエビを少し撒くと魚が集まってきた!竿を軽く上下に動かすように指示されて動かすと、ハゼ釣りの時にも感じたブルブルとした感覚がある。引き上げないと、と思ったら少しの間我慢してと言われる。すると、ブルブルが大きくなり今度は引き上げる。全部のハリでは無いけど複数の魚が釣れた。これは楽しいな!

 帰宅して晩ご飯は早速釣ってきたアジのたたきと内宮君が釣ってくれて、おすすめの食べ方のイカのニンニクバター炒め。肉厚のイカでとても美味しいよ!ただ、一杯だけなので、家族でわけると少しずつなのが残念。その晩に内宮君にまた行きたいって送っちゃった。


 今日の晩ご飯は残りのイワシとサバの味噌煮なのを楽しみにバイトからの帰宅中に昨日の事を思い出していると美夜子ちゃんからのメッセージを着信する。

 内容はイカの値段について?一緒に送信されてきた画像には高額な値段シールが貼られていた!少ししか食べられなくて残念とか思ってごめんなさい。


 〜明槻side〜

 春休み二度目の釣りに行って来ました。釣り自体は楽しいし、好きになっているからいいんだけど家族の圧がな〜。

 今回もサワラを釣ってくる事を期待した目で送り出されたけど釣る予定は無い!内宮君に釣るか聞かれてもお断りする予定よ。今回持ち帰ったのはアジにイワシにサバ、それと内宮君がくれたアオリイカ。残念な顔をされても釣るのは難しいと言っといた。

 アジ以外は煮物にするとの事で、晩ご飯はアジの塩焼きとアオリイカの炒め物。イカは野菜や肉といった他の具材と炒めた物だったけど肉厚で旨みが凝縮しているように感じる。

 まーた期待した目で見てくる!こちとら一応高校生なんですけどね?まあ、勉強勉強と言われないのは気が楽かな。

 今日は残りの魚で煮物の晩ご飯。サバは味噌煮かな〜なんて考えていたら美夜ちゃんから着信したので確認すると、内宮君がくれたのは高級イカだと知ることに。

 知られるのは時間の問題だろうけど家族には黙っていよう。イカが釣れる時期の休みには釣りに行けとの圧が増えちゃうよ!内宮君にも雪華ちゃんにも迷惑かけちゃうし、と悩みが増えるのだった。トホホ。


 〜笹嶋side〜

 お父さんからアオリイカは高級イカと教えられる。釣り場で内宮君に催促したような言い方になって申し訳無い気持ちになったので雪華ちゃんに謝っておいた。雪華ちゃんは「美味しく食べてくれるのが一番のお礼だよ」と言ってくれた。

 残念ながら明海の分のイカは無いので黙っていよう。

 翌日、美夜子ちゃんからイカの値段シール付きの画像が送られてきた。予想していたよりも高いよ?お父さーん!

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