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銀髪幼馴染との同居生活がすんごく楽しい  作者: 遍羅


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たけのこ掘りとお楽しみ

 今日はたけのこ掘りに行く。去年は雪華と同居をし始めてから行ったからニョッキリと生えていたけど、今日はまだ先端部分が出ている程度だろう。ただ週明け月曜が雨予報なので一気に成長するだろうから、今日行けてラッキーかもな。


 朝食後、少し食休みをしたら去年と同じたけのこ園へと向かう。今日はお弁当持参です。

「去年より人が多いね」

「去年は成長していないたけのこを探すほうが難しいからな」

 たけのこ園の駐車場に到着すると、土曜日という事もあってか俺達同様家族連れとかが多い。


 入園料は無いけど、職員の人がいるゲートがあるのでそこから入園する。バッグ持参での入園の場合は帰り際に荷物チェックがあるから、チェックが嫌な場合は手ぶらで入園すればいいだけ。

 入園したらしばらくの間は父さんと母さんは妹弟達の動画撮影タイムなので、周囲に人が居ない場所でたけのこ探しをする。


 少しして彩夏が転びそうになったので支えてあげる。

「おにいちゃん、ありがとう」

 彩夏はお礼を言うけど、その足元を確認するとたけのこがあった。

「たけのこ、見っけ。あみちゃん、あっくん、たけのこあったからおいで」

 雪華と一緒に居る愛美と朝輝に声をかけてから掘り出す。


 俺のたけのこの掘り出し方は、まずは移植ゴテで周囲の土を退ける。そして、たけのこと地下茎を目視で確認したら繋がっている部分を小型の片手クワで切断する。切断の最後、今回は愛美と一緒に切断して自分が取った感覚にさせてあげる。

 大喜びで両親の元にたけのこを抱えながら行く愛美を見ていると。

「ぼくもとりたい」

 と朝輝がお願いしてくるので。

「今度はあっくんの番だからね」

 軍手をしているし、汚れているから頭を撫でることは出来ないのが残念。

「あやちゃんは足元にも気を付けて探そうね」

「うん!」


 そんな感じで探索をして妹弟全員に掘り出す体験をしてもらった。

「先端部分が表面に出ているのは少しだけど、結構な大きさなんだね」

「ああ。この辺は土が堆積して少し深めの場所に地下茎があるから不人気エリアなんだよ。俺みたいな掘り出し方をする人は少数派だからな」

「確かに他の人達は多少は土を避けるけど貸出されているクワで一気に切断してるもんね」

「だな。あのやり方だと根元じゃなく途中で切断するから綺麗に切断できないんだよ」

「なるほどねー」


「さて、去年と同じく三本確保したけど、どうする?」

「今回はまだそれ程重くはないから、広也と雪華ちゃんも掘りなさい」

「父さんと母さんも折角だから一緒に掘ればいいじゃん、俺は雪華と一緒にやるから」

「そうか? なら、久しぶりにやるか!」

 という事で今回は両親と、俺と雪華も掘り出した五本を持ち帰ることにして入園したゲートの出口付近にある計量所で重さ分の金額を支払う。

 そうそう、今回も青竹を譲ってもらったぞ。


 次に向かうのは去年同様、鮮直市場。ここの二階にある休憩スぺースで昼飯を食べることにする。今日はキッチンカーでの出店(でみせ)もあったので、そこで購入した焼き鳥と鶏の唐揚げも一緒。飲み物は売店があるし、食後にたこ焼きも食べられるしで案外いいかもしれないな。値段を気にしなければとの注釈があるけどさ。


 昼飯を食べ終えたら買い物タイムなんだけど、ここの鮮魚売場でタイラギとも呼ばれる平貝が販売されていた!しかも貝柱のみでは無く、貝そのものでだ。これはヤツがいる可能性があるぞ!って事で高級貝なのもあり、厳選して六個購入する。


「今日はひろ君が飼育しているエビちゃんも生きたまま販売されているね」

 愛美と手を繋いだ雪華が底が浅いバケツ内にエアレーションされながら販売されているエビを見ながら言う。

「だな。スーパーでは販売されないような魚介類も販売する場合もあるからなあ。近場なら毎週来たい位だぜ!」

「あはは。ひろ君らしいや」


「広也、明日からたけのこ料理だろ?今日は魚にしたいと思うけど、何がいいかな?」

 そんな朝輝と手を繋いでいる父さんの問いに。

「なら、クロウシノシタとアカカマスを買って刺身かムニエルはどうだ?俺もこの平貝を買うから少しゴージャスな盛り合わせが出来るぞ」

「そうか!なら、任せてもいいか?」

「お安い御用だぜ!」


 その後、彩夏と一緒の母さんとも合流してロールキャべツと餃子用の春キャべツを購入して帰宅することに。

 帰宅中の車内で愛美と朝輝が寝てしまったので、和室にお昼寝布団を敷いて寝かせてあげたら調理を開始する。

 まずは(ぬか)と一緒にたけのこを茹でてアク取りをしつつ、お楽しみのお時間だ!


 まずは海水に漬けて少しばかり平貝を油断させておき。

「雪華〜、お楽しみがあるからキッチンにおいで〜」

「な〜に〜?」

 雪華と一緒に来た彩夏にも見せてあげる事にした。彩夏には踏み台を用意して、俺の両側で見てもらう。俺は刃物を持っているので貝を開くまでは身を乗り出さないように二人には言っておく。

 平貝は中央付近に貝柱があるから、それを切断すれば簡単に開く。さて、どうかな?

「普通に貝柱とかだけだよ?」

「残念ハズレみたいだな」


 次のを開いた時にヤツはいた!

「エビさんがいる!」

 見つけた彩夏が興奮気味に言う。

「ひろ君、どういう事?」

「これは、カクレエビ。この平貝の中で暮らしているエビなんだ。ほら、アサリにもピンノと呼ばれているカニがいるだろ?あれと同じだよ」

「なるほどね〜」

「おにいちゃん、このエビさんどうするの?」

「俺の飼育部屋で飼うよ」

「やったー!観察させてね」

「もちろんだ」

 しかも、二匹いるからペアの可能性もあるし大当たりだぜ!結局この二匹を含めて合計六匹。(多分)三ペアを入手出来て大満足の結果だ!

 ちなみにこのカクレエビは食べるのも可能。でも、俺にとっては食べるなんてとんでもない!早速小型水槽にヒオウギ貝の貝殻を入れて隠れ家を作ってやりエビを投入。楽しみが増えたぜ。


 平貝の貝柱は火で軽く炙ってから刺身に、ヒモと呼ばれているエラの部位はバター炒めにして提供する。内臓は()()ると怖いので俺は捨てている。

 クロウシノシタとアカカマスも刺身にして、今日は刺身の盛り合わせがメインの晩飯です。

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