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銀髪幼馴染との同居生活がすんごく楽しい  作者: 遍羅


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またまたダブルデート

 日曜の今日は桃瀬さんと義斗とのデートに付き合うことになっている。とはいえ、雪華は昼過ぎからバイトなので俺達は昼飯を一緒に食べたら別れるけどな。

 義斗は昨日、母さんの実家に泊まり待ち合わせ場所の最寄り駅へと向かう。ちなみに義斗とはこの辺で合流はしない。新年の挨拶に雪華を連れて行くかどうかの話題の時にも触れたけど、孫の俺()に彼女(彼氏)がいるとわかれば大変な事態になってしまうからな。上の世代ならともかく、健全なお付き合いの最中なんだよ、俺らは。そんな訳で義斗も彼女とデートという理由では無く泊まったそうだ。まあ、両親には本当のことを伝えているみたいだし問題ないだろう。


「そりゃ、同じ路線になるんだからバスは一緒になるよなあ」

「だねー」

 待ち合わせ場所の最寄り駅へと向かう為に雪華とバス停に来れば、義斗もあとからやって来た。少し遠いだけで実家は近所といえば近所なんだから当たり前だよな。


「少しとはいえ荷物を持ち歩くのは面倒臭いと思うけど?」

「駅前のコインロッカーに入れとくよ」

「なるほどね」

 俺達の乗るバスは通学時とは違う風景の中を進んでいき、最寄り駅へと到着した。


 桃瀬さんも到着したので、今度はアーケード商店街へ向かうバス停へと向かう。

「三人は一緒に来たの?」

「バス停で一緒になったが正解かな。今回は駅直通のに乗ったから、高校経由より早めに着いただけだしね」

「そうなんだね。義斗君、今日はよろしくね。それと改めて、猪肉ありがとう」

「こちらこそ、よろしくね明海さん」

 二人が手を繋いで歩く形になったので、俺と雪華も恋人繋ぎで付いて行く。


「このアーケード商店街の先にレジャー施設があるのは以前から知っていたけど具体的には知らないな。何があるの?」

「雪華とは一緒に来る予定は無いけれど、室内プールと温浴施設だよ」

「あー。なるほどね」

「雪華はサウナには入らないし、大浴場での入浴も苦手だろ?もちろん、プールも。だから来なかったんだよ。小学生の時に体験した岩盤浴があったら来たかもしれないな」

「岩盤浴。あれはいいものよ。引っ越し先のビルの一室に専門施設があってさ、受験勉強中の息抜きに良く行ったな」

「へー」

 現在はアーケード商店街の中をカップル同士で歩く形。ここに来たのは何か月ぶりだろうな?新しく入れ替わった店もチラホラあるけれど、俺と雪華には無関係の店ばかりだ。


 アーケード商店街を通り抜けて施設の受け付けで入場料を払い、施設内へと入る。今回は桃瀬さんが割引券を持っていたので利用したから半額の支払いで入場できた。

「でもさ、ひろ君。あたし達、着替えないし手ぶらだよ?」

「今回は同じ敷地内にある飲食エリアで開催している期間限定の“温泉街を真似てみた”イべントが目的だから大丈夫」

「そうなんだ」

「おう。割引券があったのかどうかは不明だけど、笹嶋さんと陽翔の二人もここでデートしたみたいだぞ」

「佳奈ちゃん話題にしなかったよ?いつの間に」

「わざわざデートの報告する必要が無いくらい親密になってきたって事じゃないか?」

「確かにね。あたし達もデートしたかどうかなんて言わないもんね」

 俺が知っているのは陽翔から手作りプレゼントの必要が無くなったと報告されたからだ。このイべントで何かを買ったらしい。

(その前にそんな約束をしたのをすっかり忘れていたよ、すまんな陽翔)


「ここからがイべント会場みたいだけど別々に行動する?」

「雪華ちゃんはバイトがあるから、二人はお昼ご飯を食べたら帰るんだよね?だから、それまでは一緒に行動しよ?」

「わかった」

 桃瀬さんの提案に全員首肯したので、昼飯までは一緒に行動することに。


「確かに、本物の温泉街にこの前行ったあたし達にとっては“真似てみた”だね」

「まあ、屋内だしな」

 蒸したての温泉まんじゅうはあるけど、温泉玉子は工夫された()()()()だろうしな。俺達が食べてきたのは源泉の熱々で茹でられた玉子だったから、ほんのり硫黄のニオイもしていたし。


 桃瀬さんと義斗のデートを見守りつつ、二人のうしろを付いて歩きながらも、俺と雪華も楽しんでいたけど、時刻は昼近くなので。

「桃瀬さん、悪いけど昼時で飲食店が混雑する前に昼飯食べて俺達は帰るよ。二人はこの後もいるなら、遅めでもいいと思うし」

「わかった。義斗君の帰宅が大丈夫な時間までいる予定だから、もう少しデート続けるね。今日は付き合ってくれてありがとう」

「広也君も石嶺さんもありがとうね。今度いちご送るから」

「おう。この後もデート楽しめよ」

「二人共、今日は楽しかったよ。明海ちゃんは明日また学校でね」

 そう言って軽く手を振り別れて、折角だからここの飲食店で食べてから戻ることにする。

 俺はネギトロ丼の具とごはんの大盛りで、雪華はイワシのなめろうのごはん大盛りを注文した。晩飯には昨日釣ったイシダイの刺身もあるけど、問題はありません。


 その晩に義斗からキスはまだだけど、ハグする事は出来たとの報告をもらう。こっちも順調のようで、よきよき。

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