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銀髪幼馴染との同居生活がすんごく楽しい  作者: 遍羅


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173/205

30日

 今日は午前中に買い物を済ませることになっているので、スーパーに雪華と一緒に来ている。まずは年越しそばを確保するために麺類の冷蔵コーナーに来ると、やはりというか昨日は無かった年越しそばの特設コーナーが設けられていた。他の競合店がある地域なら、品揃えを見せる為に早くから陳列しているんだろうけど、競合店がコンビニのゆるい地域特有なのかもな。もちろん最寄り駅近辺やバス移動すれば他店はあるけれど。


 俺達が来ている時間帯は昼近くなんだけど、品揃えと品数はそこそこといった感じだ。

「無事にそばは確保出来そうだな。雪華はどれが食べたい?」

「うーん。他の麺類に比べると食べる頻度が少ないから、良くわからないや」

「確かにな、ならこれにしとくか。今回は夏場のざるや冷やしとは違って温かいそばにするから、そば粉とつなぎの小麦粉の普通のそばがいいだろうしな」

「うん。一番無難かもしれないね、量は3〜4人前か、何パック買う?」

「普通なら2パックだけど、ウチだから3パックだな。そばに合う他のおかずもあるし、もし足りなければ、肉まんやおやきを食べればいいだろ」

「そうだね。少しだけ夜ふかしするもんね」

「だな。さてと、妹弟が好きなおせちの単品とかと追加の食材を買っていくか」

「おー!ところでさ、何でそんなに買いだめしているの?」

「このスーパーは元日休業なんだよ。それに食材は今日買っても2日に買っても変わらないからな、何せ正月休みで仕入れた日は同じなんだからさ」

「そう言われればそうだね。今さらで申し訳ないけれど、何でひろ君家は冷蔵庫が2台あるの?」

「最初はでかいシルバーのやつだけだったんだけれど、愛美と朝輝が成長して離乳食になったり、俺の食べる量が増えたりしたから黒を追加したんだよ。俺が戦力になるまで買い物は買いだめが基本だったからさ、母さん一人で昼間に買い物なんて無理だったしさ」

「確かに二人を連れての買い物なんて無理ね」

「買い物は両親の母親か父さんが会社帰りに買ってたんだよ。保育園は1歳になるまでは預けないっていうのが母さんの方針だったからさ」

「へー。飼育部屋の冷蔵庫は?」

「あれは俺の高校の入学祝いで買ってもらったやつだよ」

「あはははは。変な入学祝いだね」

「笑うなよ、欲しかったんだから。あの冷蔵庫のおかげで冷水系の魚や両生類が飼えているし、冷凍のエサも気兼ねなくストックできているんだぞ!」

「ごめん、ごめん。何か言われなかったの?」

「それこそ、今さらだよ。はいよってなもんだ」

 そんな会話をしつつ昨日同様、俺が買い物カートを押しながらカゴに商品を入れていく。


 帰宅したら昼飯の時間で、今日の昼飯は焼き飯。チャーハンじゃなく、焼き飯な。卵を最後に入れて半熟くらいで仕上げるから。明日は妹弟の要望もあり、ホットケーキの予定となっております。お好み焼き風と同様にホットプレートでワイワイしながら食べる予定だ。


 午後は飼育部屋で昨日の続きと旅行時に使用する鳥の給餌器と給水器をセットしておく。その他は一日位は問題無いしな、旅行先にいる4日だけ世話が出来ないだけだからさ。一応、監視カメラ代わりにぺットの見守りカメラを設置していくから、スマホで状況は確認できる。そんな作業をしていると一緒に作業を手伝ってくれていた雪華が慌てた様子で俺を呼びにきた。


「ひろ君大変。寄生虫に寄生されている魚がいる」

「何だって!どこの水槽だ?海水?淡水?」

「海水!カウデルニーの水槽」

 ん?カウデルニー?て事はプテラポゴン・カウデルニィー(和名∶アマノガワテンジクダイ)の事だよな、なら寄生虫じゃないな。驚かすなよ、まったく。とりあえず一緒に水槽の前に。

「ほら見てよ、口の中。何だか黒っぽいのがウジャウジャしてるよ」

「うん。雪華ごめん、あれ卵」

「卵?」

「そう。オスが口内保育中の卵、テンジクダイの仲間は口内で卵を守るだろ?繁殖中なだけで、寄生虫じゃないから安心して」

「な〜んだ、そっかー。ビックリしたよ、かなりの数だから退治できるかなって。でも、繁殖するんだね」

「この、ナガウニと一緒に飼育しているのはウチで繁殖した稚魚だぞ。自然下ではウニの仲間のガンガゼと暮らしているみたいだから、ナガウニと一緒にしているんだよ」

「そうだったんだね」

 ナガウニは食用ウニじゃないから密漁にはならないぞ。まあ、俺がガサガサに行くところには生息していないけどな。


 そんなこんなで飼育部屋の作業も全部終了。おやつの時間だったので全員でまったりする。この後は晩飯のおでんの煮込みをする予定だ、鮭かま大根の時もそうだけど大根は味が染み込んでいるのが美味しいからさ。


 大根も玉子も味が染み込んだおでんを堪能して30日も終わり、明日は大晦日。日中は何をして過ごそうか考えながら眠りの世界へと向かった。

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