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銀髪幼馴染との同居生活がすんごく楽しい  作者: 遍羅


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鍋パーティ(中編)

 買い物から部屋に戻り、まったりしていると。

「内宮君、鍋の仕込みはどうするの?」

 聞いてきたのは桃瀬さん。

「とりあえず、炊飯器でご飯を炊くのと魚のアラから出汁を取るのはやるけれど、本格的に動き出すのは先生達から仕事終わりの連絡が来てからだな」

「今回、お米はどの位炊くの?」

「一升炊こうと思ってるよ」

「一升?多くない?」

 レシートで値段計算していた鳳来さんが思わずといった感じで言う。尚、個人購入はレシートに印を付けて全員での割り勘にはしない。

「女子の食事量を言うのはハラスメントにならない?それに、折角の鍋物なのに食事制限をしたらイヤだよ」

「そんな些細な事で内宮を非難する人なんていないわよ。ねえ、みんな?」

 すると、女子組が首を縦にコクンとする。男子三人は関わるのは危険と感じているのかテレビで対戦ゲームを続けている。


「じゃあ言わせてもらうけど、話しを聞いて今日の食事量は抑えることはしないって約束して」

「わかったわ。みんなもいいよね?」

 鳳来さんの問いに再び首肯したので。

「皆の普段の食事量は知らないけどさ、調理実習の時は8合炊いて完食したよね。先生達も含めて全員がおかわりしたからさ」

「そうね」

「質問になるけれど、球技大会の時の焼きおにぎりを量が多いと感じた人はいる?」

 周囲を見渡したりのリアクションはするけれど否定する人はいない。

「昼を過ぎてたし、動きっぱなしだったから腹がへっていた影響もあると思うけど、あれ全員で一升食べたんだよ」

「「「「「え?」」」」」

「確か全員2個ずつだったよね?そんなに食べていたの?」

「気にならなかったよ」

 やっぱり、ちょっとザワザワしているな。


「今回〆のうどんを用意しているけどさ、皆でパクパク食べたら一升は炊く必要あると思うよ」

「な、なるほどね。うちは鍋物好きだから、家ではおかわりするし、うどんも食べる派だから納得しちゃうかも」

「だろ?美味しいのは案外ぺロッと食べれちゃうからさ。多めに炊くのは問題ないと思ってるよ」

「わかったわ。じゃあ、ご飯を炊く量は問題ないってことでいいわ」

 というわけで一升炊く事に決まった。


 時間は進み、現在16時過ぎ。お米は水に浸ける時間を確保したかったのもあるので、すでにタイマーで予約済。17時15分に炊けるようにセットしてある。

 俺は魚のアラを鍋で出汁を取る作業をしている。アクは取り終えて現在は弱火で旨みを更に抽出中だ。


 畳の部屋では男子組が座卓と座布団を配置している。すると厳さんが。

「内宮、確か上座下座ってあったよな。あれ、どうする?」

「先生達は上座にするけど、あとは関係ないだろ。班内でそんな序列は無いんだから」

「それもそうだな」

「あるとすれば、すき焼きの肉の扱いだろうから同じ食べ方の人で集まればいいさ」

「ん?どういう事だ?」

「厳さんの家では肉は焼く?それともタレで煮込むのどっち?」

「最初から煮込むぞ。店で提供されるのと同じ感覚だよ、最初から具材を全部鍋に入れて火を付けるやり方さ」

「俺ら男子組で座る予定だから昌史と新山君にも聞いといてくれるか?」

「お、おう。わかった」

 牛脂があったから肉を焼いてから作る人がいると思うんだよね。あ、先生方は煮込むやり方なのは聞いてありますので。


 カセットコンロが多く備えてあったので全部で4卓にした。先生方は上座にして、少し離れた位置に3卓をセッティングして4人ずつ座る。

 カセットコンロはちゃんと正しい使用をするので安心して欲しい。内宮班には、危険な行為をするようなおバカな人はいないから本当に安心できるよ。


 炊飯器の炊き上がり時間が近づき、水蒸気からご飯の炊けるいいニオイがしてまいりました!それと同時に職員室を出たとの連絡が来たので。

「みんなー。先生達が職員室から出たと連絡が来たから鍋の準備するから手伝ってー」

「「「「「はーい」」」」」

 男子組には出汁の入った鍋を運んでもらい、女子組には野菜皿、肉皿、魚の切り身皿を運んでもらいつつ、茶碗や取り分け皿、お箸をセッティングしてもらう。


「内宮さ、軽く挨拶頼める?」

 鳳来さんに言われたので。

「なら、入学から今までの感謝を言わせて欲しい。ふってもらえる?」

「了解よ」

 そんな打ち合わせ中にインターホンが鳴り、先生達が到着する。


 各自席に着き、鍋に火を付けようかといった雰囲気になった時に。

「内宮、折角だし一言頼むよ」

「それじゃあ、乾杯したいのでコップに飲み物をお願いします」

 立ち上がって言いつつ。

「先生方、今日は参加下さりありがとうございます。今年一年お世話になりました。来年もご指導ご鞭撻よろしくお願いします」

「「「「「よろしくお願いします」」」」」

「そして内宮班のみんなには感謝を。入学から今まで学校内外で楽しくやれました。来年も進級してからも引き続き楽しく過ごしていけたらと思います」

 雪華がコップを渡してくれるので、受け取って。

「それじゃあ、今年一年ありがとう。カンパーイ!」

「「「「「カンパーイ!」」」」」

 こうして、鍋パーティは開始となった。

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