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銀髪幼馴染との同居生活がすんごく楽しい  作者: 遍羅


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156/202

メバル釣り

 週末土曜日に俺と雪華はメバル釣りに防波堤へとやってきた。内宮班に声はかけていないので久しぶりに雪華と二人の釣りになる。

 防波堤での釣りはライフジャケットは着用して欲しいからね、みんな所持していないみたいだし明槻さんが購入したら、他の皆も購入する切っ掛けになってくれたら嬉しいね、そうしたら連れて来てもいいかな。


 雪華は「ひろ君と二人きりの釣りは久しぶりだから嬉しい」と電車内もバス内も腕を組んで甘えてきたので、そのままにしておいた。砂糖を振りまいてさーせんと乗客の人らに心の中で謝っておく。


 釣り場に着いたので早速準備をして釣りを始める。と、ここで雪華が。

「ひろ君さ、もうすぐ誕生日じゃん。妹ちゃん達は軽くパーティしていたけれど、ひろ君自体はどう過ごしていたの?」

「雪華のバイト先の姉御先生の洋菓子店が出来るまで、本格的なケーキ屋って無かったんだよ。前にも言ったかもだけど、ホールケーキはクリスマスのコンビニかスーパーでの注文だけでさ。だから、彩夏も愛美と朝輝も喜んでいたんだよ。俺の場合は中学生になって気恥ずかしさもあってさ、刺身を頼んで雪華から贈られてきたプレゼントを自室で開封する位だったよ」

「そうなんだね。今年からはあたしが()()()一緒だから楽しく過ごさせてあげるね!」

「おう、期待してるよ。雪華の誕生日も盛大にお祝いしてあげるからな」

「あたしは、ひろ君が隣にいてくれるだけで十分だよ」

「それは俺も同じだな」

 外だからキスはしないけど、ピトッとくっつき甘い空間を形成してしまう。


 さて、肝心の釣りのほうは良型のメバルが釣れております。ウチの人数分を確保した段階で蔵持先生にも連絡して、現在返信待ちだ。

「メバルがいい感じで釣れてるからさ、あたしはメジナを狙ってもいい?」

「いいぞ。ならウキ釣りに変更するから、俺ので釣っていてくれ」

roger että(了解)

 そして、雪華の仕掛けを五目釣りの時にも使っていた胴突き仕掛けからウキ釣りに変更していると。

「ひろ君。アイナメが釣れたよ」

「今になって?釣り場移動してないのにな。でも、美味い魚だし大歓迎だな」

「だね。メジナが釣れたら、お鍋にしようよ」

「グレ(※メジナの別称)しゃぶか!美味そうだな。雪華の腕に期待してるぜ」

「頑張るね」


 夏場ならまだ釣りが出来ていた時間だけれど現在は11月末で暗くなるのも早いので、遅めの昼飯をこの防波堤に来た時に寄る定食屋で食べて帰宅することにした。まあ、早めに家を出たから釣り時間は結構確保してあるけどな。


 最寄り駅に着いた時には夕暮れって感じだったけど、明るいうちに着いて良かった。

 まずは高校の校門前に行き、蔵持先生にメバルを渡す。

「今日は煮付けで美味しいメバルです。いつものメンバーで飲み会との事なので三匹どうぞ」

「いつもありがとうございます」

「ところで先生はウツボは食べますか?」

「!! あれは高級魚の部類の美味しさですよ」

「実はですね。冬休みにまた、レンタルキッチンを皆で借りてパーティする予定なんですよ。その時に振る舞う予定なんですが、先生()も来ますか?」

「他の皆さんが良いのであれば、是非参加させて下さい。その時は前回同様、場所代は私達が持ちますから」

「ありがとうございます。では、詳細が決まり次第お伝えしますので」

「楽しみにしていますよ」

 先生と別れたら、今度は明槻さんの家だ。


「明槻さん、こんにちは。これが防波堤で釣れるメバルね。良かったら食べて」

「本当にいいの?ちょっと待ってて、お母さん呼んでくる」

 少しして、明槻さんとは違い柔らかい雰囲気のある女性が出て来た。

「初めまして、千奈津の母です」

「初めまして、クラスメイトの内宮です」

「同じくクラスメイトで内宮君の恋人で石嶺です」

「あらあら、よろしくね。それで、お魚を頂けるとの事だけど?」

「はい。こちら防波堤で釣ったメバルになります。もしかしたら寄生虫のアニサキスがいるかもしれませんが、煮付けや唐揚げにして熱を加えれば問題無いので召し上がって下さい」

「こんなにいいの?」

「はい。一人一匹召し上がって下さい」

「メバルって春が旬だってテレビで聞いた事あるけれど、今のお味はどうなのかしら?」

「防波堤で釣りする場合は水温が低下するこれからが釣れるんですよ。自分のオススメは煮付けで、ホロホロの身でごはんがすすむこと間違いなしですよ」

「そうなのね。じゃあ、ありがたく頂くわね」

「はい」

「内宮君ありがとね」

「おう!防波堤で釣れる魚の味を知ってもらいたかったからさ。じゃあ、また学校で」

「千奈津ちゃん学校でね」

「うん。内宮君も雪ちゃんもまた学校で。気を付けて帰ってね」

「おう」「うん」

 軽く手を挙げて、明槻さんの部屋前から去る。


 自宅へと帰宅した俺は、外は暗いけど時間としては晩飯まで余裕があるのでメバルの煮付けを作ることにした。


 本日の釣果はメバルにアイナメとメジナだ。メジナは期待に応えて雪華が釣ってくれたからな。明日は寝かせたアイナメとメジナの鍋物とメジナの刺身にしようかな。

 そうなると、俺の誕生日に刺身を注文すると魚続きになるから母さんに頼んでステーキにしてもらおう。

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