明日の準備
さて、夕飯を食べ終えればまったりタイムだ。各々好きな事をして過ごしている。
普通、俺の年なら自室に戻ってゲームなんだろうけど、俺の部屋はパソコンもテレビもない。
それに雪ちゃんとの連絡ツールは自室への持ち込み不可だから、自然とリビングに居る事が多い。
雪ちゃんも気にせず自室に行ってもいいのに、リビングにいる。
「母さん、雪ちゃんの部屋にテレビ設置したほうがいいかな?」
部屋の片付けのときにスペースはあった。さすがに大画面は無理だけど。
まあ、スマホで動画だけって場合もあるか。
「その辺は広也がうまく聞き出しなさい。わたし達だと遠慮するから」
だよね。やっぱ、気を使うよね。
そんな彼女は、ソファーに座らずに、座面部分に背中をあずけテレビを見ている。
ただ、腕に抱いているのがクッションとかでは無く愛美だけど。愛美は彼女の足の間に挟まり、おなかに背中をあずけている。
仲よくなったのはいい事だけどさあ、その格好まで早くない?
尚、朝輝は父さんと夕飯前のブロックの続きをしている。
☆☆☆
「母さん、今日の風呂の順番どうすっか?そろそろ双子はおねむの時間が近づいてるけど」
「あら、もうそんな時間?」
現在時刻は19時30分になる。
「雪華ちゃん、悪いんだけどお風呂最後のほうでも平気?」
「はい。特に気にしません。お父さんや兄さんの後に入ることもありましたし」
「それじゃ、悪いんだけど先にごめんね」
今日の順番の最後は俺になった。
☆☆☆
父さんが朝輝、母さんが愛美と彩夏を担当して風呂に入り、母さんは現在双子の寝かしつけ中だ。父さんと彩夏はテレビを見ていて、現在は雪ちゃんの番。
さて、雪ちゃんが風呂の間に最後の作業といきますか!
「父さん。明日の弁当だけど、肉系と焼き魚どっちがいい?ちなみに明後日は鶏の唐揚げ風で決まってる」
「ん?明後日は何かあるのか?」
「高校で体力測定があるんだよ。腹減るからさ」
「ははは、確かに。焼き魚の種類は?」
「サワラの西京焼きか焼き鮭」
「じゃあ、サワラで。悪いな俺の弁当まで」
「いいって。贔屓にしている定食屋の改装工事が終わって再開するまで作るよ。どうせ、俺らも高校は弁当持参組だし」
さて、なら全部明日の朝やればいいな。
ただ、米はどの位炊けばいいかわからないから多めに炊いて、夕飯の分は母さんに頼もう。
俺は先程、雪ちゃんの不用ダンボールを置いた小部屋に行き、玄米を持ってくる。
うちでは玄米を家庭用精米機で白米にして炊いている。
白米にしたのを研いで炊飯器に入れタイマー予約をする。次に、小部屋に戻り自家製ぬか床をかき回して整えたら作業終了だ。
リビングで彩夏が見ているお笑い番組を隣で一緒に見ていたら、風呂上がりでホカホカさせた雪ちゃんが来た。パジャマも相まって可愛すぎるんだが?
尚、みんな気になる胸部装甲は控えめと記しておく。