三連休の過ごし方
三連休に突入した。
先日雨が降ってから肌寒くなり、長袖を着用している。制服も長袖にしているけど、まだYシャツのみで上には着ていない。春の衣替えと違い移行期間はあって無いようなものとなっている。
連休明けはテスト前週間になるので、月曜日でバイトは休まないといけなくてテスト終了後の金曜日から復帰できることになる。前回は期末テスト終了後に店がオープンしたからテスト期間の営業は初めてになるわけだ。
雪華のバイトは、今日は休みで明日は夕方前から、最終日の月曜日はフルとなっている。
そんな連休初日の土曜日の午後に俺と雪華は再び水族館の売店へとやってきた。
「ここでの買い物が終わったら、レオパの店に行くか?それともショッピングモールにする?」
ショッピングモールは陽翔と行った場所では無く俺達の最寄りのほうな、念の為。
「レオパの店にしようよ。ショッピングモールは明日、神社の境内でやっているダイモンジソウの展示を見たら行けばいいんじゃないかな?」
「了解だ」
という訳で物色開始!とは言っても買うものは決まっている。今日ここに来たのは愛美と朝輝の誕生日プレゼントを買いに来たのだ。彩夏の誕生日にぬいぐるみを渡した時に約束したからな、まあ二人が覚えているかはわからんけどさ。
愛美にはメンダコをデフォルメして可愛くしたやつで、朝輝にはジンべエサメの同じくデフォルメして可愛くした大きめのやつにした。今回も配送手配にしてもらい、一応自宅到着日を確認すると連休中には到着するとの事で問題ない。店員さんには誕生日プレゼントである事を説明して、万が一の時は連絡して欲しいと伝える。
雪華の二人へのプレゼントはショッピングモールで購入する。愛美と朝輝は大多数の同年代が好きなものへの興味がなかったり、嫌がったりするのでオモチャ選びは大変だけど、そこは俺がいるから問題ない。二人の好みは把握しているからな、年の差はあるけど俺が嫌いだったり苦手なものは二人も同じなのだ。
水族館での誕プレを買い終えたので、レオパの店へと移動し到着する。
「じゃあ、早速三階へ行くか」
「他の階はいいの?」
「生体になる可能性もあるからさ、先に雪華の買い物しようぜ」
「わかった」
ケージとかの大きい物や重たい物は地元の店で購入するので、それ以外の物を購入する。
買い物カゴに商品を入れ終えて会計の段階になり、他のお客さんもいないので栗拾いの時に捕獲した写真を店員さんに見てもらう。種類はレオパで間違いないそうで、販売価格は5桁中盤はするだろうとの事だった。
少し放心状態の雪華の手を繋ぎながら二階へ行くも、前回同様だったのでフィンチ類が欲しい場合は取寄せてくれるのか店員さんに確認すると可能との事。来月からはカナリヤコーナーを期間限定で数ヶ月設けるとの事なので、必ず来ることを決める!
一階での買い物は無かったので店を出る。もしも熱帯魚関係で欲しい生体がいた場合は保温袋を持参していないので、頭を抱える事態になっていたのは内緒。流石にこの気温だと生体への負担があるからね。
「あのレオパがあそこまで高額だったとはね」
「でも、あの色彩なら納得するよ。捕獲した時よりも鮮やかになってるからな。雪華が大切にしている証拠だな」
「ふふ。ありがと」
翌日の日曜日は午前中から外出して、まずはダイモンジソウの展示を見るために神社へ行くも展示場所はガランとしている。みんな興味が無いのかな、と思っていたけど展示を見て納得する。五鉢しか展示されていないのだ、しかも基本色の白色だけ。せめて、赤色は展示しろよ!と思ってしまった。
なので、すぐにショッピングモールへと向かう、その道中で。
「随分簡素な展示会だったね」
「まったくだ。花が終わって仕方無くなのか、元々あれだけなのかは不明だけど、ポスターを用意してまで見せるものでは無いよな」
「ひろ君のを展示したほうがいいんじゃない?」
「申し訳ないけど、品種も数も俺のほうが上だな」
来年もあるのか不明だけど、もう少し何とかしようぜ。
ショッピングモールへ着いた俺達はフードコートでは無く、飲食店エリアに来た。
和食店に入り俺達二人が注文したのは、すき焼き定食。家族のみんなには悪いけど、一足先にすき焼きを堪能させて貰ったぜ。もちろん、ごはんは大盛りでシメのうどんも忘れてないぞ!
その後はオモチャ売場へと移動して、雪華は愛美にはお絵かきセットで朝輝には恐竜ブロックセットを購入した。
雪華はそのままバイトへと向かった。
二人の誕プレは俺の部屋では彩夏同様、見つかる危険があるので雪華の部屋で保管する。
連休最終日は雪華はフルでバイトなので、午前中は一緒にテスト勉強。午後はキュウリを育てる場所にビニールを覆うための枠組みを作る。鳴き虫部屋のキュウリとメロンは順調に育っているけど、実際に植えるのはテスト明けになりそうだ。
その後、家族の晩飯までは愛美と朝輝の三人でリビングで遊んで過ごす。愛美と朝輝の晩飯中に二人の誕プレが到着したので一旦俺の部屋に、雪華が帰宅したら今度は雪華の部屋に移動する。少しの間、雪華の部屋は狭くなるけど勘弁して欲しい。
そんな感じで三連休は終了する。明日からはテスト前週間で空気がピリピリし始めるのに、文化祭のピリピリした雰囲気も加わりどうなってしまうのか、ワクワクしながら眠りの世界へ向かった。




