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銀髪幼馴染との同居生活がすんごく楽しい  作者: 遍羅


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文化祭の話し合い

 季節は十月となり、衣替えのタイミングとなった。とはいえ、まだ肌寒さを感じていないので半袖を着ているけど。一応は制服の冬服は準備してあるけど、長袖のYシャツを着るのはもう少し先になりそうだ。本格的に制服が冬服になるのもまだまだ先な気がする。雪華も俺と同様でまだ半袖を着ている。


 今日の授業は特別編成となっていて、文化祭についての話し合いが午前中にある。以降はテスト期間もあるので、放課後に居残りするしか時間は無い。

 内宮班としては、いよいよこの日が来たか!といった感じだな。

 まずはクラス委員長により文化祭実行委員の選出なのだが、これがすんなりと決まり拍子抜けする。中学時代は軽く押し付け合いの雰囲気だったんだけどな。

 後日聞いた話によると、生徒会同様学校側への貢献度という面で内申書が有利になるらしい。


「では、ここからは文化祭実行委員に進行してもらいます」

 クラス委員長から進行が交代する。

「それでは出展物を決めたいと思います。案のある方は挙手の上で発言をして下さい」

 漫画でお馴染みのメイド喫茶や最近人気の脱出ゲーム、カジノ風ゲームなど意見が出る中で決まったのは意外にも和風喫茶だった。

 問題はここからだ、この後の人事によっては内宮班は離脱する。俺は警備係に名乗りでて様子を伺う。


 次々と決まる中で、やはり調理班は不人気だ。だっているのが笹嶋さんが調理実習の時にブチ切れた人達なのだから、鳳来さんが座る方向を見ると頷いたので俺も頷き返す。


 ここで進行役の男子が。

「内宮君、申し訳ないけど調理班に回ってくれないか?」

「いきなりだな?理由は?」

「調理スキルがあるみたいだから、班長として引っ張ってもらいたい」

「なら、今いる調理班の男子を全員別の班にして欲しい。彼らは調理実習の時に何もしなかったのは知っているだろ?」

「それは、そうだが」

「彼らをハズさないのであれば内宮班として行動している俺ら11人はクラスで一組許可されている、校庭のブースに名乗り出るけど?」

「なっ!?」

 俺の発言にクラスがザワついた。

「交代時やその他で足手まといになるかもしれない連中を班長として見過ごせないぞ?調理は喫茶店の(かなめ)だ!頑張る他の人達に申し訳ないし、交代しに来なかったら一日中作業で文化祭を楽しめないことになるんだぞ?」

 俺の発言にハッとする女子達と一部男子。だけど変更する意志が実行委員の男子に見えないことで不満の声が出始める。と、ここで。


「皆さん一旦落ち着くために5分休憩にしましょう」

 担任の九條先生の発言により、休憩時間となる。

「やっぱこうなったか」

 そう言うのは鳳来さんだ。何でも実行委員の男子は調理班の彼ら側なのだとか、つまりは自分達が楽しむ為の生贄が欲しかったのだろう。

 そんな中で何人かの男女が話しかけてきた。内宮班として活動する気は無いけど、文化祭の間は班員として共に行動したいとの事だ。この行動には校庭の出店(でみせ)も含まれている。


 休憩後、再び話し合いが始まろうとしたのだが。

「委員長、考えを改めないなら私は実行委員を辞退するわ」

「えっ?」

「私が実行委員に名乗り出たのは、クラスの皆で楽しむためだもの。それが無理なら、私がいる必要ないでしょ?他にもやりたい人がいたし、譲るわね」

 そう言って席に戻る。実は俺のところに実行委員になった、今の女子もいたのだ。


 これで形成逆転となり、不穏分子は別々にすべきとの意見が出始めたために。

「なら、俺らが校庭のブースに行ってやるよ!お前らなんかより、売り上げを出してやるんだからな!」

 と、夏休みデビューして金髪になった彼の仲間が離脱するという予想外の結末となった。

 なので、実行委員になっていた女子が復帰して男子は実行委員長を辞めて別の男子が実行委員長となり、改めて班の見直しとなった。


 飲食関係なので学校側の許可を含めて色々と手続きが必要なこともあり、許可が出なかった場合は脱出ゲームをセカンド案とする事も決定して、文化祭の話し合いは終了する。


 九條先生には意外な形になってしまった事を放課後に謝罪しておいた。結果として彼らの面倒を見ることになってしまったからね。

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