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銀髪幼馴染との同居生活がすんごく楽しい  作者: 遍羅


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ハゼパーティ(中編その2)

 今日先生達はゲスト扱い。さっきは多澤先生に天ぷらの指導をお願いしたけど、基本的には俺達がやる予定。というのも、今回のレンタル料を先生達が負担してくれたからだ。なので、俺は一人で釣りに行ったりしてハゼ以外の魚も釣ってきたわけだ。


 現在居残り組の下津木さんと新山君は先生達と談笑中。桃瀬さんと笹嶋さんは俺の手伝いをしてくれている。

「先生達はそろそろお酒飲みますか?まずは漬物を出そうと思うのですが」

 多澤先生「あら、何の漬物かしら」

「ウチで収穫した小丸ナスとキュウリ、それにハヤトウリの自家製ぬか漬けです」

 安中先生「お願いするわ。漬物大好きなのよ」

「では、持ってきます。魚の塩焼きも出来次第持ってきますね」

 蔵持先生「魚の種類は何ですか?」

「タカべです。皆が戻ったらショウジンガニの味噌汁も出しますから。後は刺身もありますが、種類はまだ内緒です」

 蔵持先生「! まさかタカべが食べられるとは思いませんでした」

「フフフ。お楽しみに」

 多澤先生「蔵持先生、その魚は美味しいのですか?」

 蔵持先生「ビールが美味しくなりますよ」

「「!」」

 先生達も盛り上がってるな、よきよき。


 ではでは中鉢に漬物を盛り付けますかね。まずはキュウリと小丸ナス。小丸ナスは一口大の大きさだけど半分に切って、と。そして、ハヤトウリ。ついに収穫が始まりました!

 桃瀬「変わった形の野菜だね」

「これはハヤトウリというんだ。皆にも出すけど一切れ食べてみる?」

「「うん」」

 という事で桃瀬さんと笹嶋さんに一切れずつ食べてもらう。歯切れが良いから、シャクシャクと小気味いい音が出ている。

「お待たせしました漬物です。同じ量なら一回分おかわり可能ですから」

 下津木「美味しそう。内宮君、わたしらの分もあるの?」

「あるよ。一切れでいいなら試食できるよ」

 下津木「もらーう」

 という訳で下津木さんはキッチンへ。ただ、新山君がポカンとしてるんだよね。なんでだろ。


 長角皿に焼けたタカべを乗せて、小鉢に昌史に作ってもらった大根おろしを入れる。

「桃瀬さんと笹嶋さん、悪いけど焼き魚を先生のテーブルに運ぶの手伝ってくれる?」

「「はーい」」

 二人と一緒に先生達のテーブルへ。

「タカべが焼けましたよ、お好みで大根おろしと一緒にどうぞ。ハゼの天ぷらはメインなので全員揃ってから揚げるのでお待ち下さい」

 多澤先生「天ぷらの時は必要なら声をかけて下さいね」

「わかりました。その時はお願いします」

 安中先生「漬物、とても美味しいですよ。ハヤトウリはすごく食感がいいですね」

「そうなんですよ。漬物との相性は抜群です」


 先生達に漬物と焼き魚を提供して、ソファでだらけているとチャイムが鳴ったので出ると鳳来さんと烏野さんだった。

「お帰り。昌史達もバイト終わりの二人と合流してバス内だってメッセージ来たから、もうすぐ着くよ。それまで一休みして」

 鳳来「了解よ。ここはどんな感じなの?」

「先生達には漬物と焼き魚を提供したところだよ」

 鳳来「なるほどね」


 鳳来さんと烏野さんと一緒にハゼを揚げる順番について話し合う。やっぱ折角だから揚げたてを食べたいとの気持ちもあるのだ。

 鳳来「問題はごはんよね。天ぷらと一緒に食べたいし」

「炊飯器で炊いてるよ。銘柄のこだわりは勘弁して欲しいけど」

 指で炊飯器に視線を誘導する。

 烏野「そうなると、皆で一緒に食べるの無理ですかね?」

 鳳来「どうだろね」

「バラバラでも仕方ないとは思うけどね」


 そんなぼんやりとした話し合いをしていると、チャイムが鳴ったので出ると三人だけ?だ。

「お帰り、それとお疲れ様。皆、今はゆっくり寛いでいるところだから」

 雪華と明槻さんは先生達に挨拶に行った。

「昌史、厳さんは?」

「少し遅れる。義姉さんと一緒に片付けしてから来るそうだ。揚げ物は時間かかるし大丈夫だろうってさ」

「ありがたいな。何かお礼しないと」

「ああ。だから二人と話し合って厳さんの好物買っといた。ここで食べるも家で食べるも厳さん次第だけどな」

「わかった。張り紙して冷蔵庫に入れとくな」

「おう」


「笹嶋さん、クロダイを二人に見せてあげなよ」

「うん」

 笹嶋さんが悩んでいたのはこの事。釣りに来ていない雪華と途中で帰った明槻さんに見せたいとの事だったのだ。

「雪華と明槻さんちょっといい?」

「「うん?」」

「実は明槻さんが帰った後に笹嶋さんが大物を釣ったんだ。で、二人に見て欲しいんだって」

 笹嶋「これ。釣り上げてくれたのは内宮君なんだけどね。クロダイなんだって」

 クロダイの言葉に反応した蔵持先生がこちらに来るので笑ってしまう。


 明槻「すごい!生で見たかったな」

 鳳来「少しブレてるけど動画撮影したから後で見る?」

「「「見る!」」」

 いや、雪華と明槻さんに蔵持先生もシレッと混ざらんで下さい。

「じゃあ笹嶋さん、捌いてもいいかな」

「うん。お願いします」

 という訳で半身のウロコを落として()()()()()にする、骨付きの半身を冷蔵庫に仕舞っている間に、笹嶋さんと桃瀬さんのハゼの天ぷらを揚げる。


 笹嶋さんのスマホに着信があり、ラップに包んだクロダイの半身と笹嶋さんと桃瀬さん家のハゼの天ぷらを持って二人で下に降りる。二人が居残り組になったのはこういう事情だからだ。


 二人が戻ってきたので。

「では、いよいよ自分のハゼを揚げて食べたいと思う。ハゼ以外にも刺身用の魚も準備したから楽しもうぜ!」

「「「「「おー!」」」」」

 こうしてハゼパーティ実食編がようやく始まるのだった。

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