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蛙化ってなんですか?

作者: 小説の鑑




夏の陽差しに包まれた小さな町で、昔からの幼馴染である坂本隼人と金谷美紅は、のんびりと日常を楽しんでいた。


「隼人くん、今日は何をしようか?」


美紅は明るい笑顔で尋ねる。


隼人は少し考えるふりをしてから、


「そうだね、どうしようか。散歩でも行くか?」


と返事する。


彼の本音は、いつも美紅と一緒にいることが一番幸せだと思っていた。


二人は足並みを揃えて公園へ向かい、大きな木陰で涼んでいた。風に吹かれて美紅の髪が揺れ、隼人は彼女の笑顔に心が和んだ。


ふと、美紅の顔を見る。彼女の頬が少しだけ赤らんでいるように見える。


「ん?美紅、なんか顔赤くないか?」


隼人は気にかけて尋ねる。


「な、なんだろう、急に顔が熱くなってきちゃった…」


美紅は戸惑って手を頬に当てる。


隼人が心配そうに微笑む。


「大丈夫か?暑いからかな?」


「ううん、それは違う気がする…」


美紅は小さくつぶやいた。


が、その言葉を隼人は見逃さなかった。


その後も二人は公園でのんびりと過ごす。夢中になって会話を楽しむ姿は周囲から見るとまるで恋人同士のようだった。


だが、今日はいつもの日常とは、異なっていた。隼人と美紅の目があった時、隼人が口を開いた。


「美紅、実は…俺、ずっと君のことが好きだったんだ。」


美紅は驚いたような表情で隼人を見つめた後、少し考えた後、小さな笑顔を浮かべた。


「隼人くん、ありがとう。私もずっとあなたのことが好きだったんだ。」


「けど、隼人とは付き合えない。」


隼人の顔に悲しみの表情が広がり、一瞬の間を置いて彼は尋ねる。


「じゃあ、なんで付き合ってくれないんだ?」


美紅はうつむき、


「それはね、、、蛙化しちゃったからかな。」


と答えた。


隼人は理解できない表情で彼女を見つめる。


「蛙化って…何を言ってるんだ?」


美紅は戸惑いながらも口を開いた。


「なんか、さっきまで好きだったんだけど急に振り向かれたら冷めちゃった」


その意味のわからない言葉に、隼人は怒りと寂しさを感じてしまう。


「なんだよそれ…お前なんか蛙になってしまえよ」


怒った隼人がそのままその場を去ろうとして踵を返したとき、突然、聞き馴染みのある音が鳴り響く。




「ゲロッ」




短いですが、なんか蛙化ってムカつくよな〜と思ってこの話を書きました。良ければ評価お願いします、

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