第七話
3分間くらい走り続けてアパートに到着した。
急いでドアを開けお風呂場に直行する。リュックを開け三毛猫を取り出す。
「にゃ~」と鳴いた瞬間自然と笑みがこぼれた。
「良かった」
疲れよりも安堵のほうが大きかった。
一旦、三毛猫をお風呂場に置いておいて先に着替えを始めた。
「にゃーにゃー!!」と少し大きめの声で三毛猫が鳴く。
一匹でいるのが怖いのだろうか?慌てて着替えを済ませお風呂場に急ぐ。
さっきはタオルで拭いただけなので暖かいシャワーで洗い流そうとした。
すると、三毛猫は嫌がることなくシャワーを浴びていた。
「珍しいな。普通ならシャワーとか水に濡れるのを嫌がるはずなのに」
汚れを洗い流しタオルで拭き上げてドライヤーなどを使い乾燥させた。
「さて、どうしたものか……」
そう、一番の難題はペット禁止。他にも問題はあるかもしれないが、一番大きな問題は大家だ。
バレたら即退居命令が来てしまう。
「うっ、胃が痛くなってきた」
考え込んでしまうのは僕の悪い癖だ。
毎回仕事でも些細なミスを考え込んでしまい体調不良に陥る
「あ、忘れてた」
お風呂場に行きリュックからコンビニで購入した猫の餌を取り出す。
台所へ移動してお皿に適当に餌を盛りつける。
すると、台所まであとを追って三毛猫が付いてきた。
優しく額をわしゃわしゃと撫でてやる
「かわいいやつめ。飼えるかわからないけど今日は雨だし
泊めてあげるからな」
三毛猫は撫でられると嬉しそうに自分からも顔をすり寄せてきた。
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