表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕が猫に恋をした日  作者: 君色 ジェシカα
第一章 三毛猫(ミケ)との出会い
6/104

第六話

 優しく抱きかかえるように捕まえ

 かばんからタオルを取り出し三毛猫を拭く。

「全身雨に濡れちゃって、寒かったろ」

 おそらく人間の言葉なんかわからないだろう。

 それでも優しく語りかけ全身を拭いてあげた。

 拭き終えたら

「にゃ~」と一言。

 お礼のつもりだろうか?と思い微笑んだ。


 とは言えこの雨、今日一杯は振り続けるだろう。

 このままここに置いていったら雨に濡れてしまうだろうし、

 覚悟はしていたが連れて帰るか。

 ペットはダメなアパートだが、1日2日くらいなら大丈夫だろう。

 まぁ、大家に見つかった瞬間“死”ってことだ。

 とても分かりやすい。うん。


 先ほど放り投げた傘をさし三毛猫を抱きかかえた。

「少し走るか」

 雨は先ほどと変わらない勢いで降り続いている。

 片手で傘をさし、片手で三毛猫を抱きかかえ家まで走って帰る。


 家の近くにあるバス停で三毛猫を窒息させないようにタオルに包む。

 少しリュックの中を整理してスペースを作りそこに三毛猫を入れた。

 傘を閉じ左手に持った。

「ここからは自室までノンストップだ」

 そう言って、大きく深呼吸をした。

 息を吸って、吐いて、吸って、吐いて、吸って

 息を肺の中一杯に取り込んで右足から踏み出した。

 雨は先ほどと同じくらい降っているが全然気にならない。

 むしろ体にあたる雨は心地いいくらいのものに感じられた。

 心配事も悩み事もすべてが、この雨によって洗い流されたようだ。


誤字脱字、変な表現などありましたらご指摘お願いいたします。

意見や感想などいただくと励みになります。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 想太くんが動物を想いやっているところが良いですね。 [気になる点] 恐れ入りますが、猫耳少女は何話辺りから登場しますか?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ