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みんなが帰って来た。
夜の8時くらいに……。
ご飯のことを尋ねると口を揃えて、食べて来たという。
作り過ぎた料理どうする。
ボーゼンとして顔が悲惨なことになっていただろう。
母のナニコレという驚いた声が聞こえてきてハッと立ち直る。
母のところに急いで向かった。
案の定、冷蔵庫を開けていた母。
あんた、これどうしたのよ的なことを聞かれて、正直に作り過ぎてしまったと答える。
ハイ、そうです。
作り過ぎだと怒られました。
いや〜、みんながご飯食べて来なければ良かったのではないかと反論したら、またもや怒られた。
私がご飯を作ってるとは思ってなかったらしい。
日頃の行いを顧みろと言われてしまった。
ご飯なんか作ることあんまりないし、母とかが出かけてる時も人任せだし……。
うん、私が原因だな。
お母さんより、料理できるくせにしないなんて嫌味と言われました。
拗ねられて、私だけ次の日のご飯は作られなかった。
私が作ったものをバクバク朝にしっかり食べて、私に残さないのは酷いと思う。
いや、みんな酷いわ。
テストまで、あと7日。
テストまであと一週間じゃん。
勉強昨日もしなかったよ。
勉強より家事をとった。
勉強から逃げた。
思いっきり逃げてるわ。
朝ごはんが家族のみんなのせいで食べられなかったから、コンビニでおにぎりとかパンを購入。
おかしいと思ったんだよね。
いつもは料理なんてしないのにさぁー。
勉強から逃げたかった本能的な行動だったのだろう。
あんなことになるなら、作らなきゃ良かった。
それも、大量にあったものをみんなで消費しやがってーー!!
嫌がらせだろう。
以外に美味しくて、お箸が進んだとか言っていたけど、私の料理は食べられないようなものだと思っていたんだ。
絶対に。
しばらくは根に持ちます。
根に持つタイプですから。
友達に昨日のことを話すと笑われた。
できるくせにやらないのが悪いとか言われた。
だって、面倒。
やりたいと思った時しかやらないから。
いけないとは思いますけど、母任せです。
あとは、冷凍食品系で済ませる。
その二択。
もう一択もある。
それは、究極の選択肢。
食べない。
流石に3日も食べない話となると、あんた死ぬよと真顔で友達に言われた。
お昼は給食が出た。
マジで救い。
テストの話が出たが、ふんっ。
今は、救いの料理に手を伸ばす。
テストなんてどーでもいいじゃん!
後々その発言を後悔するのは、自分です。
家に帰って、お風呂に入り疲れをとる。
気持ちいいくらいの温度でした。
因みに夜ご飯は、私のだけ出されなかったので、不貞腐れながら自室に行って寝た。
母よ、早く機嫌をなおしてください。
テストまで、あと6日。
朝ご飯が……。
出されていた。
ありがとうございます、お母様。
心の中でお礼をした。
手抜きだったけどね。
口に入れて食べていく。
あれ?
味がしない。
ご飯に味がしないってどういうことよ。
まだ、母の許しは得られていなかったのか。
上げて下げるがうまいっ!
自分自身がやられると泣くけどね。
てか、泣いてるけどね。
友達に相談=愚痴を言うと笑われた。
あなたのお母さんは面白い人だね〜。
だってさ。
やられてる本人は全く面白くないわっ!!
すぐさま突っ込むと友達にとっては関係のないことだと言われてしまった。
ごもっともな意見ですが、少しはご助力くださいよぉ〜。
面倒になったみたいで、テスト勉強しなきゃって逃げられた。
私も、勉強しなきゃだけど、溜まってます。
朝の出来事について。
そりゃ、料理張り切り過ぎたのが悪いかもしれないけど、こんな時期に怒り続けないでよね。
どうせ勉強しないけど、こんな状態じゃ、メンタルに関わってくるからもっと勉強に手がつかなくなるじゃん。
少しはこっちのことも考えてよぉ〜。
えっ!
何?
朝のご飯に味付け忘れた!?
そんなの味なかったからわかってるよ。
違う?
何が、違うのさ。
父が母のかわりに作ったようです。
えっ!
マジで!?
父が作ると何故か料理したものが無味になる。
つまりは、味がつけたくてもつけられなかった。
忘れたくて忘れた訳ではないようだ。
あぁ〜〜、なんかその場面が目に浮かぶ。
母は遠くを見ていたことだろう。
父が作ってしまったことは、仕方のないことだったんだと無理やり納得させる。
でも、急になんで作り出したのか。
その疑問が顔に出ていたのか、私が作った料理を見て食べたら作りたくなったらしい。
父よ。
精神的にくるからやめてくれ。
悪い方の意味で……。
なんか、精神的に疲れたために勉強はしなかった。
テストの日が近くなってくる。
時間、止まってくれないかなぁ〜。
誠実に祈る。