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クレイジーボーイ

ところで、ここでひとつ、早乙女修司という男を考えていってみよう。

先程までの奇行の数々。それらからクレイジーだと考えるだろう。

それを否定するつもりも無ければ、それに同意する。

実際にクレイジーだ。

いきなり騒ぎ出したりもする。

しかし成績は中の上だ。そして昔はもっと良かった。

俺と早乙女の付き合いは小学校からだが、そのときは、普通のやつだった。というより、大人しい方だった。

それが中学に上がってから、これほどのテンション魔神へと変貌を遂げた。中学デビューだろうか?

しかし迷惑事ばかりではない。

いままで暗い印象を与えていた早乙女は、明るくなり友達が増え、楽しそうだった。


「早乙女ー」

早乙女を呼ぶ。

「はいはい!」

直ぐに此方に来るところを見ると、飼い慣らされた犬のようだった。

「はいはい!」

そう考えると、さっきのストーカー的行動も、忠犬のようなものに思えてくる。

だがそこで好意を寄せたりはしない。

「警察の電話番号って何番だっけ?」

努めて笑顔。

「110!」

答えちゃったよ。自覚ないのか。

「じゃあ、誰を通報すると思う?」

「俺です!」

わかってたよ。自覚ありでした。

「それは何で……?」

「さあ?」

そこはわからないのか……。難儀な。

話はじめてから数分しか経ってないのに、面倒臭くなってきた。

そろそろ突きはなそうかな。

「ちょっと予習するから、邪魔するなよ?」

「わっかりましたー!」

いや、ちょっと怖い。裏があるようにしか見えなくなってくるよ。

何でこんなに従順なの?

俺なの? 俺が悪いの? ごめんなさい!

早乙女は言いつけを守り、邪魔をしてはこなかった。

予習なんてしてないけども。

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