第83話 手紙②
ジェフがコロンビア連邦刑務所に収監されてから数週間後
ジェフが自殺未遂をしたと伝えられた
ボクは慌てて刑務所に問い合わせた
刑務所の精神科医が言うには
ジェフは監房にプラスチックのカミソリの刃を隠し持っていたと
カミソリは普段の所持品検査で見つかったが
刑務所はジェフがカミソリを盗んだことを重大視して
彼に自殺防止の監視をつけ、抗うつ剤を処方したと聞かされた
ボクとシェリはジェフに会うために刑務所へ向かった
面接室に連れて来られたジェフはやつれ憔悴しているようだった
髪はくしゃくしゃで髭も剃っていなかった
長いこと眠っていないようにも見えた
(;´・ω・` )「ジェフ、どうしてカミソリを盗んだりしたんだい?」
彡(゜)(゜)「…………この先、うんと辛くなったときのために盗ったんや」
(;´・ω・` )「どんなに辛くても死んではダメだ」
(;´・ω・` )「精神科医の先生に相談して、薬を処方してもらうとか………」
彡(゜)(゜)「…………うん、そうやな」
ボクはなんとかジェフを励まそうとしたが
ジェフの反応は変わらず、ボクの言うことをただ肯定した
(;´・ω・` ) .。oO(これまでと同じだ…………)
ボクの言葉はジェフの心には伝わっていない
その後も、ボクたちは母、ジェフにとってもおばあちゃんの状態
ジェフの刑務所の暮らしについて聞いたりした
ジェフはほとんど無言でうなずくばかりだった
やがて面会時間が終わり、ジェフは連れて行かれた
帰り際に、刑務所の管理者がジェフに送られてきた
品物の入った箱をボクたちにくれた
そこには大量の郵便物が入っていた
車の中
シェリは助手席でボクに向かって手紙を読んでくれた
案の定と言うべきか、宗教がらみのものが多かった
その他には、刑務所にいる囚人と話しがしたいという若者からの手紙
意外に多かったのが女性からのラブレターだ
(´・ω・`) .。oO(ジェフがホモであることはもはや周知の事実のはずなのに…………)
ひどいものだと犯罪を予告するようなものから
ここには書けないほど卑猥な文句で満ちている手紙
黒人を大勢殺したと喜ぶ人種差別主義者の手紙があった
こんなものはさっさとゴミ箱に放り込んだ
(´・ω・`) .。oO(自身の苦悩を吐露する手紙も多かった)
「寂しいことがどんなことかよく知っています」
「夫を失い、私も一緒に死のうと思いました」
「あたしのフィアンセもアルコール中毒です」
「ボーイフレンドと別れたばかりです」
「私にはめまいの発作があります」
「ぼくは癲癇のため薬を服用しています」
「夫と問題を抱えています」
「高校時代に戻りたい」
「大学に行けなかったことを後悔しています」
「車をバックさせるのが苦手です」
「自分を文章で表現することができません」
「俺はいつも腹を立てている」
「うちの会社がまたリストラした」
「誰もぼくの音楽を好いてくれません」
「だれも自分のことを気にかけてくれません」
「ときどき自分には憎悪の感情しかないのではと思う」
「一度眠ったら最後、わたしは死んでしまします」
「本当にみじめな気分です、もうどうでもいい」
「眠れません」
「わたしはいつも震えています」
「虚無感でいっぱいです」
「なんにも感じません」
「いつもとても悲観的な私です」
「自分にすごく限界を感じる」
「あたしの気持ちを鎮めてください」
「神のみぞ信じなさい」
「SOS助けてくれ!」
ξ ; ⊿; )ξ「うっ…………うっ…………」
シェリは手紙を読みながら喉を詰まらせていた
涙が頬をつたっていた
(´・ω・`) .。oO(なぜシェリは泣いているのだろう?)
ボクは彼女が泣く理由が分からなかった
正直、そんな内容の手紙をジェフに送って何がしたいのかと不思議に思えた
ジェフが自分たちの悩みを解決してくれるとでも思っているのだろうか?
(´・ω・`) .。oO(そんなことあるわけがないではないか…………)
(´・ω・`) .。oO
ある一定以上の同情や憐みを理解できないようだ
でも現実として、自分にはほとんど理解できない感情の手紙が
世界中から送られてきている
(´・ω・`) .。oO(どうして世の中にはこのような様々な感情があるのだろう)
と、ボクは疑問を覚えた




