第44話 深淵
数日後
ボクとシェリはふたたび大学に車を走らせた
ジェフの荷物を引き取るためだ
ジェフの部屋は四人部屋で、彼のクローゼットには大して荷物はなかった
(´・ω・`)「あ!亡くなった愛犬のフリスキーの写真だ」
フリスキー(U・ᴥ・)はジェフが大学に入学してからほどなくして
息を引き取っていた
(´・ω・`) .。oO(フリスキーが死んだと電話で伝えた時…………)
ジェフは素っ気なかったけど…………
やっぱり大事に思ってたんだな
ξ゜⊿゜)ξ「レオ、これを見て」
(;´・ω・` )…………
ベットにはビールとワインの空き瓶が転がっていた
ボクたちは黙ってそれを回収した
(´・ω・`)「よし、これで片付いたかな」
( ´0`)´0`)´0`)…………
彼らはジェフのルームメイトだ
(´・ω・`)「君たちにも迷惑をかけたね」
( ´0`)´0`)´0`)「いえ」
(´・ω・`)…………
(´・ω・`)「よかったら、ジェフがどんな様子だったか教えてくれないか?」
( ´0`)´0`)´0`)「あまりつるむ仲ではなかったんですけど…………」
彼らは語ってくれた
ジェフの飲酒の問題は明らかに異常だったと
夜になると意識不明になるまで一人で飲んだくれていたことを
そのせいで朝に起きることが出来ず
夕方までベットにいたと
また、酒を手に入れるためのお金を調達するために
近所の血液センターに血を売っていたことを
他にもバスルームの壁を蹴って破損させたこと
ピザを壁に叩きつけて汚したこと
そして友人をつくろうとせず一人ぼっちであったことを話してくれた
(;´・ω・` )「そうか…………」
( ´0`)´0`)´0`)「あ!あと泣いていました」
(´・ω・`)「泣いて?」
( ´0`)´0`)´0`)「はい………でも………」
(´・ω・`)「なんでもいいから教えてくれないか?」
( ´0`)´0`)´0`)「なんというか鬱憤を晴らすような泣き方でなく………」
( ´0`)´0`)´0`)「悲痛というか悲哀というか…………」
( ´0`)´0`)´0`)「なにか悲しみを噛み締めるような泣き方でした」
(´・ω・`) .。oO(悲痛、悲哀…………)
ジェフはなにがそんなに悲しかったのか…………
愛犬を失ったこと?
酒を辞められないこと?
大学に馴染めなかったこと?
(´・ω・`) .。oO(もしかしたらシェリに漏らしたように…………)
周りとの差を見せつけられて自分の将来に悲観したのかもしれない
(´・ω・`) .。oO(だったらなぜ学業に精を出さなかったのか)
ジェフはまだ若いんだ
シェリもアドバイスしたように遅れなんていつでも取り返せるはずだ
過去を振り返って反省することはたしかに大事だ
だが、その反省は未来に活かすことで有用となる
それなのにいつまでも省みるばかりで過去に縛られるなんてあまりに無益だ
(´・ω・`) .。oO(なんてことをジェフに伝えても…………)
きっと彼の心には届かないんだろうな…………
後になって分かる
届くはずもなかったことを…………
この時にはもうジェフにとって
まともな人生を歩みたいという希望は
すでにまったく手の届かない世界に押しやられてしまっていた
だがいったい誰が想像できただろうか
ジェフはボクなんかが及びもつかないほど
深淵のさらなる奥を覗いていたなんて
そんな彼にとってボクやシェリの語った人生論など
あまりに陳腐で非現実的な戯言とよぶにも値しない
的外れな与太話であったに違いない
そのことにボクは気づけなかった…………
気づけるはずもなかった…………




