第十話 名前に騙されてはいけない
更新が大分遅れてしまいました。申し訳御座いません。
パソコンの調子が悪くて……。
買い換えてもらったのでこれからはサクサク更新できるかと思います。
本当に遅れて申し訳御座いませんでした。
脆い! 何が地獄の槍だ! 非常に脆い。何度も言うけど、脆い!
「な、なんじゃこりゃあぁぁぁ!」
海星もうろたえている。
うわ、周りのチワワ達からの目線が白い! なんだこいつら、適な目だよ! チワワのくせに!
「チィッ、まがいもんか!」
「フン、本当の攻撃と言うものを見せてやる。″モヒークラッシュ″!」
モヒーが海星の腹を殴る。海星は血を吐き、頭をだらりと下げる。
「死ねい! ″モヒーダイナマイト″! ″モヒースペシャル″! ″モヒーキック″! ″モヒーエルボー″!」
いや技名ィィィィィィィ!
果てしなくダサいんだけど! 名前のあとに何か付けりゃいいってモンじゃねぇから!
つーかネーミングセンス無さすぎだろ!?
「やってくれたじゃねぇか……!」
「ッ!?」
海星がお返し、と言わんばかりにモヒーの腹を殴った。
そう、俺たちは体が強化されているため、あんなにボコスカやられても意識を保っていられるのだ。
「ぐ、ぐおおおお……なんだこの攻撃力はァ……」
「まさかこんなんでダウンしねぇよな?」
「!」
なんつーか、酷かった。
海星はモヒーの全身を(主に顔面)何度も何度も殴った。おまけに弁慶の泣き所を蹴った。
これには流石のモヒーも効いたらしく、苦痛に顔を歪め、バイクに乗った。そして、こう叫んだ。
「く……俺は休んでいる! ティワワ親衛隊よ、時間を稼げ!」
「YES,sir」
「喋れたの!?」
俺がツッコむのとほぼ同時に、チワ……ティワワ達が銃を乱射した。
たまらず俺達は近くの岩に身を隠したが、ガードが破れるのも時間の問題だ。どうしようかと思っていたとき、マッシュが言った。
「このままではらちが開かないので、ボクの必殺、″キノコの胞子″で目を眩ませ、その隙にティワワを倒しましょう」
「……あの、ルビがおかしいんだけど。なんか大げさなんだけど」
「さぁ、レッツゴー」
「無視かい!」
マッシュは何やら手に気を集中しているらしく、真剣な顔だ。
やがて準備が出来たのか、マッシュの手は微かだが、緑色に光っていた。
「ふぅ、エネルギー充電完了……じゃあ、行きますよぉッ!」
「Lock on」
マッシュが岩から飛び出した瞬間、ティワワが銃をマッシュの額に押し付けた。
って何やってんのォォォ!
「お前全然だめじゃん! 行きますよっつった瞬間にデッド・オア・アライブ!?」
「あばよとっつぁん」
「誰がとっつぁんだ!」
と言いながらも、元気が有り余っている俺はティワワの顔面にストレートを決めた。
そして、フリーになったマッシュが胞子を放つ。あたりは緑色の煙でいっぱいになった。何も見えない。これならティワワに見つかることも……ってちょっと待てぇぇぇぇ!
「お前コレティワワが何処にいるのかすらわかんねぇじゃん! 意味ねぇじゃん!」
「おい誰に話しかけてんだ?」
「!」
なんと、俺がマッシュだと思って話しかけた人影は、モヒーだった!
やばい、と思った瞬間、俺は顔面にキツい一撃を食らった。感覚で血が出たのが分かった。
「時間稼ぎご苦労だったな、ティワワ。後は俺がやる」
OKと言い、葉巻を3本同時に吸い始めたティワワ達。
……お前ら本当にチワワ?