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5話

戦い終わって、ペーターの体力も限界だった、ヒールを連発で唱えることもできず、

帰る道々何度かにわけてなんとか怪我を治した。


ちなみに倒したモンスターからは、魂のカケラなる石ころのようなものを抜き取るらしい、

そういえば魔王もそんなこと言ってたな、

これでどのレベルのモンスターを倒したのかギルドでは判定してもらえるのだという。


「ところでマスターはすごい魔力を持っているのですね、自己再生能力まであるなんて、

 ほんとに死神みたいです」


ドス!、ぐほ・・・げほげほ


「死神とか言うんじゃないわよ、ぶっとばすわよ」


「げほげほ、、ふう、でも今回はかなりの稼ぎになりますね、おめでとうございます」


「そう言えばあんた、日当銀貨1枚よりも、歩合のほうが割がいいんじゃないの?」


「いえ、ボクは不安定な収入よりも、安定雇用を望みます」


サラリーマンか!


「まあ、でもよく働いてくれたわ、たくさん儲かったときはボーナス出してあげてもいいわよ、

 だからまたがんばりなさいな」



ギルドの扉を開けると皆、幽霊でも見るような目でこちらを見た。


無事か?、よかった!、怖くなって逃げてきたのか、、きにするな、そうだぜ明日があるさ!、

ってな感じで励まされた、そして、

窓口のお姉さんに依頼完了の報告と魂のカケラの鑑定をお願いした。


「え?、これ・・・リッチー討伐?、まさかほんとうに?」


フッフッフ、さあ、冒険者たちよ、おどろけ、そして私におめでとうの言葉をかけに

寄ってこい・・・って、あれ?

なんでみんな下向いて、目そらしてんの?


「はい、では今回の報酬です、どうぞお受け取りください、」


おお!、金貨だ、人生初の金貨だ、15枚もあるぜ、やったー


「ところでヒズキさん、レベル認定はどうされますか?」


窓口のお姉さんにそう聞かれても、意味がわからない


「ペーター、レベル認定するか聞かれたんだけどー」


「あ、はい、してもらいましょう、きっと上がってると思います」


なるほど、そういうことか、


「では、となりの部屋へどうぞ」


窓口のお姉さん達が仕事をしている事務所の隣に、なにやら別の部屋があった、

そこには冒険者のレベル認定やアイテムの鑑定を専門とする者が

常駐していて、いつでも見てもらえるらしい。


「では、拝見、」


まずペーターから見てもらう


「戦士レベル4、魔法レベル3、魔法剣士としてのレベルは・・・3です!

 おめでとうございます」


まあ、死にかけてたしね、そのくらいは上がらなきゃ、かわいそうよね


さて、わたしは・・・


「では、ヒズキさま、こちらへ、」


フッ、きっとすごいのよ私、ッフッフ


「ふーーむ、むむ・・・む?、っう」


なに?どしたの?、私のレベルはいくつなの?


「戦士レベルは、1・・・です」


う、ま、まあ、私戦士じゃないし・・・


「魔法レベル・・・も、」


も?


「1です」


・・・はあ?


「なにそれ、どういうことよ!」


「あ、いえ、その、なんと申しましょうか・・・」


「だから、どういうことなのよ!」


「つまり、普通の人、のレベルです」


普通の人?って、なによ、


「それって、そこらへん歩いてる人、だれでもそのくらいのレベルってこと?」


「はい、そうでございます、何の才能もない人間がおおむねレベルオール1でございます」


そ、そんな、ばかなことないでしょ、なによこれ、ばかにして!


「ペ、ペーター、もういいわ、行くわよ」


「は、はい、マスター」


ガチャっとドアを開けて部屋から出ると、


おお!!、すげえぜ!、 おれは初めからすげえと思ってたぜ!、ああ、レベル1なのにすげえ!、

 これからもきっと1だけどすげえ!、


さっきまで下向いて目も合わせなかったくせに、なに目輝かせて人ほめたたえてんだよ


「うわーーー、もういい!、レベルなんてこの世からなくなっちまえ!!」


「あ!、マスター待ってください、どこ行くんですか、マスター!」


町を涙と鼻水を垂らしながら走る私をペーターは追いかけてきた、


「ペーター、鼻紙ちょうだい」


「どうぞ、ハンカチ使って下さい」


う、こいつハンカチなんぞ持ってやがる


「ありがと、ブビーーン」


「気にしないで下さいマスター、マスターがすごい力を持ってることはボクがこの目で見て

 知ってますまら」


あ、そうだ、そうなのだ、なのに何故レベル1なんだ?


ーーー おい魔王、どういうこと?教えてよ





次回 ヒズキレベル1の理由 そしてペーターにスカウトが・・・

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