3話
窓口のお姉さんのところで、魔族討伐の依頼を受けて、早速出発することになった
場所はここから歩いて半日もかからない森の中、そこにガイコツどもが
うろついているらしい、そいつらの討伐だ。
ガイコツ、スケルトンというらしいが、まあ弱そうだし、ペーターに働かせておけばいいか、
ちょっと気になるのは、窓口のお姉さんも、周りにいた冒険者も
口々にやめておけと、言っていた。
出発の直前には、スケルトン1体だって倒せばわずかでも報酬が出るのだから、
無理せず帰ってこいと、生きて帰ってこいと、大げさなことを言っていた。
「ところでマスターはその背負っている大鎌で戦うのですか?
マスターは鎌使いなのですか?」
「ん?、鎌?、まあそうね、私鎌使うのうまいわよ、フッフッフ」
草刈り専門だけど、
「そうですか、さぞ素晴らしい腕前なのでしょうね、体を守る防具も
ほとんど着けずに」
防具?、たしかに私、何も着けてないわね、鎌を背負うための革ベルトを肩からタスキに
かけて、着けているくらいだ。
「それに、その若さで・・・というか、まだ子供なのに、」
こ、こども?、失礼な、
「わ、私はこう見えても、19歳よ!」
5年前から成長してないから、見た目は14歳だけど・・・まあ、5年前も14歳には
見られなかったから、、そうなのかもしれないけど・・・でも、私だって、
ほんとうの19歳の私はきっと、ちょっとエロさもあるいい女のはずなのよ!
「マスター、ボクよりひとつ年上なんですか、はは、見えないですね」
「うっさいわね、これには深い訳があるのよ」
ーーー 魔王、そろそろガイコツどもがいる森なんだけど、魔力ってどうやって使えばいいのよ、
魔法とか教えときなさいよ、
ーーー そうか、まだ魔力の使い方が分からんか、ならば戦え、そうすれば自然と使い方が分かる
ーーー 何よそれ、無責任ね、前に鎌で山の木を100本くらい切っちゃったみたいなのだと、
ペーターごと真っ二つよ、
ーーー 力いっぱい振るからああなるんじゃ、加減すればいいんじゃ、
加減て、それが分かんないから聞いてんのに、まあいいわよ、
「さあペーター、そろそろ仕事の時間よ、きっちり働きなさい」
私達は森へ突入した、すると弱っちそうなガイコツが、1体、2体、ちらほらと・・・
「ペーターやっておしまい!、私ここで見てるから」