生きる理由
短編を書きました。
現実世界です!生きるをテーマに書きましたのでぜひ読んでください!
そして、読んだ感想などもコメントしていただけると嬉しいです!
雨が降る。
黒色の空の中。
僕は生きる理由を求めた。
なぜ生きているのか。
それを考えて、僕は歩いていく。
とても暗い闇の中も。。。
僕(望月 香音)は、今日も生きる。
自分が主人公のこの世界で。
僕はいつも通り6時に起き、7時に家を出て、7時45分に学校につく、それも来年までだが。
僕は、僕が不自由なく生きるために勉強をする。友達は、多くは作らず必要な友人しか作らない。
すべては、不自由なく生きるためだ。
そんな調子の僕はいつも1人だ。
「かわいそ」や「寂しソ」などという人もいる。
しかし、僕は1人の方が好きだ、静かに読書や勉強が出来る。また、「友人同士の付き合い」でお金を無駄遣いすることもなくなる。
そんな僕にも、数少ない友達の中、1人の『親友』と言える人がいる。
「草原 優菜」だ。
彼女は、1年になり始めて隣になった人だ。最初は、テンションが高く、馬鹿そうな発言ばっかしていたため呆れていたが、実は、頭がよくスポーツもでき、友人も多いという、ハイスペックな子だった。
彼女は呆れていた僕に何度も話してくれて僕も心を開くようになって初めての人だ。
そんな彼女に1つ隠していることがある。
それは「恋愛」についてだ。
僕は、彼女に何度も好きな人もことを聞かれた。
しかし、僕は「恋愛」についてどういえばいいのか分からなかった。僕は、彼女がいれば十分だったからだ。
この気持ちをどういえばいいのかわからないから僕は「いない」と言っている。
きっとこの思いはいつか消えるもの。そう考えている。
間違ってはいないだろう。
僕は、いつも通りの日常が終わり、家に帰って勉強してから寝た。
~翌日~
又、僕が主人公のいつも通りの日常が始まった。
僕たちは文化祭で盛り上がっていた。
文化祭をやる意味がまだ僕には理解できないが僕は失敗は許さない。いや許したくない主義だったので、精一杯挑もうと思った。
僕たちのクラスでは劇で『美女と野獣』をやることになった。
配役を決めるとき、美女は草原さんになった。容姿の美しいからだろう。クラスの皆が彼女がいいといった。本人も照れ気味にやってくれるといった。
しかし、彼女が次に発した言葉にみんな驚いた。
「野獣役は、香音でいいよね!」
この言葉には、僕も驚いた。
裏方でサポートしようとしていた僕なのだから。
皆が驚いて固まっているとクラスの女子が
「いいんじゃない?望月君顔いいし」
と言ってきた。すると、次々に賛成する声が聞こえ始めた。
そして、僕は野獣役になった。
皆で頑張って、舞台のセットを完成させた後、リハーサルが行われた。
草原さんは一つ一つが丁寧で綺麗だった。
僕も彼女に追いつけるように頑張った。
リハーサルが終わった後盛大な拍手が起こった。
そして僕たちは、成功を祈って本番に向かった。
~二日後~
文化祭当日になり、クラスに緊張が走った。特に草原さんは緊張しているようだった。
僕は彼女を心配したが、そのまま本番に向かった。
すると、案の定彼女はセリフが飛んでしまったりしていた。
僕は全部のセリフを覚えていたので、出来るだけサポートした。
結果、一応成功した。
しかし、彼女は落ち込んでいた。
何度もクラスメートが「綺麗だった」「うまかった」などの事を言い慰めようとしていた。
僕は、なんていえばいいのか分からず黙っていた。
彼女と2人きりになった放課後の教室。僕は彼女に
「なぜ、そこまで落ち込むんだ?来年、もっとうまくできるようにすればいいだけだろ?」
といった。言ってしまった。
彼女は落ち着いたはずだったが、また泣いてしまった。
分からなかった、なんていえばよかったのか。
僕は、息が苦しくなった、辛くなった。
僕が、彼女を草原さんを傷つけてしまった。泣かせてしまったことを。後悔した。
僕は、無我夢中で息が出来るところに向かった。きずくと、僕は屋上にいた。
僕は苦しくなった。彼女を傷つけてしまったことに。彼女に嫌われてしまったこの舞台から降りようと下を見た。
一瞬見ただけで僕はヒヤッとした。
僕が立ちすくんでいると、誰かから腕を引っ張られた。優しく。暖かい手で。
僕はその人を見た。草原さんだった。
彼女は、僕の前に座り話し始めた。
「私ね、死ぬんだ。あと一か月もないかもしれないって。
でも、治せないから、もう自由にしてていいって言われてるの。
だから・・来年は・・・もうないの・・・」
彼女は顔を隠すような体制になり、息が詰まっているような話し方になった。
僕ははっきりと分かった。泣いているという事を。
そして、自分が言った言動の罪の重さも。
彼女は話し続けた。
「ごめんね。本当は誰にも言わずに静かに消えようと思っていたんだけど。
ねぇ、勝手なお願いするね。一番の親友だから。私の分まで生きて、幸せになってください。」
彼女は顔を上げ、僕の手を取っていった。
僕の犯した、この言動、行動の罪の重さはとても重かった。
しかし、「生きる」という事をお願いされた以上、僕には「死」という選択肢が消えた。
数日後
彼女は亡くなった。
光がうっすら見える、雨が降る黒い空の日。
僕は「生きる」理由を知った。
彼女の為に。草原 優菜の為に。
たとえ暗い道だとしても、一筋の光を信じて、僕は生きていく。