そろそろ、作っちゃう?
ブクマも少しづつですが伸びてきてます。地道に力をつけながら頑張っていきます。
前回初めて評価されました。読者の方の反応があるとうれしいです。
これからも応援、ブクマ、評価等よろしくおねがいします。
日が暮れるころには狩りから町に戻り、そのままギルドに向かい今日の成果を換金する。
「あのぉ、クロノさん?お一人で森に行かれたのですか?」
「そうですねなにかありましたか?」
以前、冒険者登録の時にお世話になった受付嬢だ、名前をミーヤという。
不思議そうな顔で今も俺の方を見てくる。
「いえ、査定した魔物に数体Cランクのものがいましたので。これをお一人で倒したのか確認したくて。あっ、もちろん不可能と言ってるわけではないのですよ。そうですね、この前一緒にいたイレーネさん、あの方であれば個人ランクもBランク、凄腕の冒険者ですから可能です。さらに付け加えて、今回の素材や魔石の数が1日の狩りの成果としてはかなり多いのです。クロノスさんは登録したばかりのFランクですから。これが気にならない方がおかしいですよね?以前、森の奥で使ったマジックアイテムもすごい物の様ですしね。」
話し方は丁寧だが、興奮気味で話を進められる。
つまり簡単に言うと、ビギナーにしては成果が凄すぎだから気になった、ということか。
ミーヤの言葉の裏に別の意味があっても俺の対人スキルではわからないだろうけど。
「そういうことですね、小さいころから師匠に鍛えられてきたので、戦闘には自信があるんですよ。」
当たり障りのない返答でごまかしておく。嘘でもないしね。
「これは期待の新人の到来ですかね?クロノスさんのご活躍楽しみしております。ギルドとしては強い冒険者様は大歓迎です。もし、このままいけばすぐにCランクまでは上がれますね。その先は試験がありますし、それも戦闘とは別の能力も必要になりますのでわかりませんが。と、肝心の査定でしたね。今回は金貨2枚と銀貨3枚となります。それではこれからもがんばってくださいね。」
などといったやり取りの後、簡単な情報交換を行い、しばらくして俺たちは帰路につく。
宿にもどると俺は今日の成果と今後の方針の修正することに。
レイアは隣の布団で寝てしまっている。初めての戦いの場で気疲れしてしまったのだろう。
うん、かわいいな。
ギルドからの帰り道、レイアに本当に学校に行く意思があるか確認したところ、やる気まんまんであった。
学校には武芸科・錬成科の2つがある。基本冒険者の育成をしているが、方向性の違いということで2つの科を設置したらしい。
なので、レイアには武芸科、俺もついでに錬成科に入学してみようと思う。
もちろん、レイアは後衛として学んでもらうつもりだ。
受講のしかたは自由で週に2.3日でも問題ないらしい。もちろん、優秀な成績で卒業してエリートへの道を目指したいのなら毎日の登校が必要らしいが。
さて、問題の受講料は1人1年 金貨15枚 となっている。
その他雑費込みでも2人が2年通うのに金貨40枚ぐらい貯めればなんとかなるだろうと予想する。
その額なら今日の稼ぎと次の入学の季節までの数カ月の期間を考えると十分に可能だといえる。
明日、レイアに「次の春から2人で学校に行こう」と言った時のレイアのうれしそうな顔を想像してにやにやしてしまう。
その後、時間になり寝るまでの少しの間、錬金術の書を読んでいると、これまた素適なアイテムの記述を見つけた。ますます、レイアの喜ぶ顔が楽しみになり、いてもたってもいられなくなったのでマジックアイテムを作ることにした。
暴走気味だとは自分で気づいていない。。。
作るアイテムは【魔法の石】という物。
効果は魔術を使うための補助輪みたいなもので、魔力を感知しやすく、また予め魔術を組み込んでおけばその魔術の回路を紡ぐ手伝いをしてくれる。
俺は、売らずに取っておいた魔石に魔術で生み出した魔力を帯びた水を手に取り、大量の魔力で覆いそのまま二つの物質を一つへと変化させる。物質の変化が収まってきたら追加で水系統の簡単な回復術を記憶させておく。
この魔法の石、錬金術としては入門編らしく難しい制御は必要なかった、二つの素材である魔石と魔法水にとにかく魔力を込めるというざっくりな指示しかなかったのだ。
俺の手には水色に輝く小さな石が残る。初めての錬金術での成功で口元に笑みが見える、と同時に俺にも睡魔が襲ってきた。今やれることはやったし、寝ようと体を布団へ横たわす。
隣の布団で幸せそうに寝ているレイアを見ながら俺は夢の中へと落ちていく。
翌朝目を覚まし、横を見るとまだレイアが幸せそうに寝ている。
レイアを起こし着替えを済ませると朝食をとるため食堂へ向かうことに。
今日のメニューは 出し巻き卵、豚汁、のり、つけもの、白米。あいもかわらず和食である。
早速いただくことにしよう。
「そうだ、レイア、来年の春からいっしょに学校にいかないか?」
「え、学校?ほんとうに?やったーうれしい、しかもクロノも一緒なんだね!ワクワクしちゃうよ。」
驚き、そしてホントに嬉しそうに答えるレイア。そんなに喜んでくれてうれしいな、その笑顔が見れただけでこれからの狩りにも力が入るってものさ。そして、昨夜作成した魔法の石を取りだし、
「それと、もう一つ。これをあげるね。」
「ありがとう、きれいな宝石。」
「それはただの宝石じゃないよ、なんと魔術の練習に使うものなんだ。」
「うそだぁ、宝石で魔術が使えるようになるの?」
喜んだ顔を見せたと思ったら、次はレイアのほっぺが膨れた。
見ているだけでかわいい。うんうん、癒されるなぁ。ではなくて、
「よし、それじゃ今日はその宝石を使ってレイアの魔術特訓だ!」
「やったぁーー!」
「レイヤ隊員、この俺隊長についてこーい。」
「おぉーー。」
最後は二人ともかわいすぎると、うれしすぎるという別の感情ではあったが
興奮しすぎてテンションがおかしかった。
師匠へ 魔術を教えると言ったが、そういえば俺魔術なんでほとんど使ったことない・・・。
師匠、助けてください。あ、でも師匠は魔術なんてものは児戯って言ってましたね・・・。
次回も明日17:00 更新予定です。
1章も半分ほどが終わりました。まだまだ新しい仲間増えますので、楽しみにしていてください。




