王都
第3章スタートです。方向性は決めましたが、ネタが足りてません。
ペースは変わらず1日置きで行きたいと思いますが、文章量が減るかもしれません。
これからも応援お願いします。
試練の塔から強制転移されてから数週間が経った。
俺たちは無事に王都たどり着きとある宿で食事を取っている。
「ねぇ、クロノ。王都で行動するって言ってたけど、どれぐらいここにいるの?」
「そうですわ、なにか手がかりでもあるのかしら?」
「私たちはクロノの奴隷ですからどのような場所へも、どれほどの期間でもついていきますわ。」
「レイア、それはわからない。とりあえず長期いると思っておいてくれ。ソフィー、なにもない。しいて言えば相手が仕掛けてきてくれると嬉しい。そして、マリアとエリー、改めて言うけど奴隷とは思ってないよ、俺たちは家族だ!!」
女性陣に返答をするとその顔は納得できないというものと、歓喜なものに分かれている。だれがどうかというのは言うまでもないか。さして、俺は計画ともいえない計画を皆に伝えることにする。
「とりあえずは、冒険者として頑張ろう。それで怪しいと思ったら調べる。その繰り返し。ただ、気を付けないといけないのは知らべる過程で邪神のことを話しちゃだめだ、ということな。無駄に被害者を増やしたくないから、どうしてもって言う時は俺に相談してくれ。以上、質問は?」
レイアが手を挙げたので俺は質問を促す
「今日はどんな依頼を受けるの?」
「そうだな、もう昼過ぎだし今日は近場のゴブリンやオークの群れを潰す依頼でも受けようと思う。」
レイアとソフィーはつまらなそうな顔したが、反対はしなかった。きっともっと強い敵と戦いたいのであろう。だんだんと好戦的になる二人に俺は少し引き気味だ。
方針も決まると俺の食事は終わり、4人が食べ終わるまでに依頼だけ受けておこうと冒険者ギルドへと一人向かうことにする。
「みんなは食べ終わったら東の門で待っていてくれ、依頼を受けてから俺もそっちに向かうよ。」
こうして俺は1人ギルドへ向かう。
なぜ、1人かって?あんな美人を4人もつれていたら絶対に絡まれる。お約束だろう、それなら1人で行った方が楽だ、もちろん俺みたいな若造に絡むやつもいるがそれはスルーしていく方向で!
しばらく歩みを進めるとそこにはビギンの町の数倍はある大きな建物が見えた。そして、屋根には王都冒険者ギルドとでかでか書かれた看板が掲げられていた。
ギルドに入ると、依頼ボード|(依頼の詳細が書いてある紙が貼られている)に目を通す。
いくつか気になった物があったが初日ということもあったので軽めの物を選ぶことにする。
『王都周辺に大量発生したゴブリン・オークを討て
・報酬は通常の魔物の素材の買い取りよりも1割UP。
・1日で15体以上討伐証明部位を持って来たら銀貨1枚
・失敗しても違約金はなし』
選んだのはこれ。予定通りの獲物で予想外のボーバスもある。これなら自分たちのペースでやれるし、気軽に受けれるしね。ただ、ランクの低い魔物なのに緊急扱いとなっているのはなぜだろうか、大量発生とはいえたかがゴブリンやオークである。田舎の町ならいざ知らず、ここは王都だ。有力な冒険者が多くいるはずなのに。まぁ、とりあえず依頼を受けてしまおう。依頼Noをメモして受付へと急ぐ。
ギルドはただ大きいだけではなく冒険者の数も、受け付けの数も、全てが規模がでかい。鑑定をしながらあたりの冒険者を見るとLV30を超えるものもそこそこおり、中にはLV50を少し超えるものもいた。LV50を超えるとなるときっとランクはAであると想像できる。ソフィ以外で初めてLV50を超えた人を見た。数が多いだけでなく質も高そうだ。ちなみに経験則で言うと、LV30前後でランクB、LV50でAランクといったところだろう。Aランクに関しては今数人見ただけなので誤差は大きいかもしれないが。
「次の方どうぞ」
受付嬢から呼ばれ、手続きをする。手続き自体は簡単で、すぐに終わる。終わり際に先程疑問に思った、『なぜ緊急なのか』を聞いてみると
「少し前から急に魔物の数が増えだしたのです。原因もなにもわかってませんがいくらゴブリンやオークでも徒党を組んで町に攻め込まれると被害がでる恐れがあります。ですから、国が率先して魔物の数を減らすように動いているというわけです。」
丁寧に受付嬢が説明してくれる。冒険者ギルドにいるのに高級宿にいるかの対応、さすが王都。
なんて思うのは俺がおのぼりさんだかだろうか。
「それでは、これで受け付けは終わりとなります。無茶をなさらずにしてくださいね。」
思ったよりも早く依頼を受けることができたな、これならみんなもそんなに待っていないだろう。
俺は駆け足をするようにギルドを出る。
「おい、ちょっと待て」
ギルドを出ようとした時、正面に3人組の男が俺の進路を塞ぐ。まさか、お約束をかわすために1人になったのに、これはまた別のお約束、というやつだろうか。ビギンの町では地元で有名なイレーネと一緒にいたから絡まれることもなかったが、ここでは新顔だ。見た目がまだ少年である俺が一人でいれば絡まれること必至。万が一もないが、鑑定でこいつらのレベルを見ておくと20前後であった。Dランク上位もしくはCランク下位程度の実力だろう。魔力なしでも俺一人のが強いぐらいだ。
「お前みたいなビギナーが一人で魔物の群れを相手にするのは大変だろう、全員がCランクである俺たちの仲間にしてやるよ。ビギナーには幸せすぎるか?」
にたにたした下種な笑みを見せながらいう男達。どうみてすてきな未来は見えない。力ずくで逃げてもいいが、面倒ことは避けたいしな。一般人が絡まれているなら話は別だが冒険者同士の問題は基本当事者たちで解決するのがルールだ。もちろん、殺人・強盗など行き過ぎればギルドも動く。が、この程度のことでは動かない。
「あ、あ、ありがとうございます。しかし僕なんかがそんなすごいパーティーに入っても|(君たちが俺に)ご迷惑かけてしまいますので、|(君たちが)相応の力になったらお願いします。」
男達はなにか言おうとしたが、それを待たずに軽く礼をしすぐに俺は町の東に走り抜けていく。
もちろん、俺のが早いので追いつかれる心配はない。お約束だとおれがここであいつらを倒してすごさを見せつけるってなるが、俺は面倒が嫌いだ。あいつらが強者なら戦闘から学ぶこともできるがそれも見込めない、となると逃げるのが一番だと。
みんなはもう門にいるかな、門についたら魔物狩りに出発だ。
次回は11/5 18:00 更新予定です。
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