とりあえず、転生しておこうか
初めての投稿となります。稚拙な文章、ストーリーではありますが楽しんでもらえたらうれしいです。
応援よろしくおねがいします。
今日中にもう一話更新予定です。
今日は大学の卒業式でその後、サークルの友人たちと街へと飲みにくりだす。
楽しい時間はあっというまに過ぎた。
そして今、俺、黒野憲治(クロノケンジ)は夜の繁華街を1人歩いている。
繁華街の出口にさしかかるとどこからか悲鳴が聞こえてきた。
一瞬で酔いも醒め、声の聞こえた方にいくと、そこにはマシンガンを携えたグループと、撃たれて血を流し横たわる人々の姿が見える。
そして、今まさに襲撃者達は新な生贄を見つけたかごとく、銃口を近くにいた少女たちに向ける。
気づいたときには俺は身を乗り出していた。
別にいい人だとかそんなわけじゃない、ただ体が勝手に動いたのだ。
一拍おいて鈍痛が体中を襲う。意識を持っていかれないようにと集中し、周りを伺うと今の一瞬の間に特殊部隊らしき集団が襲撃者を制圧してた。
よかったと思うと、みなの安全が確認できたのとの同時に助かりたい、そんな思いが強くなる。
しかし、そんな俺の思いに反し痛みはさらに強くなり、意識を保つのも困難になり、ついには意識を失しまった。
ふと、俺は意識を取り戻す。どれぐらい時間が経ったかはあからず、見える景色も繁華街ではなくただただ真っ白な世界である。
言葉通り見渡す限り、上も下も横も全体が真っ白なのだ。
そんな世界に、遠くの方にひと際目立つのが一軒の家。
見た目は日本の旧家屋ににていて、平屋で、大き目な庭も見える。
目を覚ましたときに真っ先に思った”ここは死後の世界なのか?”という疑問に答えてくれる人も見渡らないので、ひとまずその家を目指し歩くことにする。
「気が付いたかい?」
いきなり、そう唐突に後ろから声がした。
驚きにあまり、声がでそうになるが、こらえる。とりあえずは現状把握だ。
「あんたは?」
「そこの家に住んでる普通の者さ、名前は、、、そうだなウラヌスとでもしておこうか。」
普通の人がこんな変なところに住んでるわけないだろ、と思っても口にはしない。
もっとも俺が神話に詳しければここで神様の名前だと気付くのだが、そんなことを知る由もない俺は外人か?と思うだけであった。
「その普通の人に聞きたいんだけど、俺の状況を説明して欲しいな。」
「もちろん」
などと軽く答えてくれる。
信用できるかどうかは置いといて、ウラヌスの話を要約するとこうだ。
俺は銃で打たれて死んだ。ただ、その時偶然にも転生が起き、この空間に飛ばされた。
そして、ここから出るにはある試験をクリアしないといけない。その試練とはウラヌスと戦闘し合格をもらうことである。そして、試験に合格したとしても元の世界にすぐに帰ることはできないと。
断ることもできるが、その選択をした場合は死の運命を受け入れるということになるらしい。
怪しい説明だが信じるしかない。
とりあえず、死ぬよりはましだろうということで試験を受けることを快諾する。
そうして、ウラヌスと俺の長い修行が始まるのであった。
男二人か、これがかわいい女の子ならよかったのに。
などと不満を述べても意味がないが、思ってしまうのはしかたない。
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時は流れ、ついに卒業試験を迎えることに。
師匠ことウラヌスとの修行はひたすら戦う、そして技を盗むの繰り返しであった。
戦うと言ってひたすら剣で戦うというではなく、ここでは魔法も使える。
むしろ、基本的には魔法で、魔力で戦うと言った方が正しいのかもしれない。
もちろん魔法のまの字も知らない俺は始めはなにもできなかったけど、師匠の技を盗んでいろいろなことができるようになった。そして、その結果3つのスキルを手に入れたのだ。
まずは
マジックアーツ:魔力を身に纏うことで能力値の上昇 放出することも可能
能力補正は種族補正を突破でき、放出した場合はその分魔力を失う。
アクセレート:魔力を加速させることで無制限に魔力を生みだすことができる。
魔力量は種族限界を突破できる。
マジックロバー:ダメージを与えた対象から魔力を奪う。奪った魔力を他者に付与することも可能
与える魔力は種族限界が上限。上限を超えて与えると逆にダメージを与える
この3つである。試験をクリアしたら師匠が褒美であるスキルをくれるらしい。
そんなことができるなんでさすがは師匠である。
長い修行期間を通して、師匠はすごい人ということがわかった。
日々ありえない速度で成長している俺は今や光の速度で移動し、拳は地を簡単に割ることができる。そんな俺をして、全然追いつけない、相手にもされない、そんなレベルの差が見えてしまっている師匠だからスキルを渡せると言っても不思議ではない。
「準備はできたかい?」
「はい、大丈夫です。精一杯全力を出し切ってみせます。」
「それじゃいくよ。今日は手を抜かないよ。」
それが開始の合図になり、俺は地面を蹴ると空高く舞う、そして空気を足場にしているかの如く空中で静止し、両手の魔力を開放しレーザーのような魔力を放つ。師匠はすぐに魔力を球状に展開し、レーザーの一部をそらしたが残りが防護壁と衝突し爆炎を挙げる。お互いの視線が途切れたその瞬間俺を転移をし、師匠の後ろにまわろうとするも、気づいたときは師匠は俺の後ろにいた。迎撃する暇もなく蹴りを入れられ、数キロ先まで俺は吹き飛ぶ。
「視覚に頼る癖が抜けないね。」
「僕の知ってる人間は普通視覚にたよりますからね。」
「あんなのめくらましにもならないよ」
そう、師匠と戦う時は視覚の情報ではなく魔力の流れを感知しないと渡り合えない。
師匠曰く「魔力による攻撃・防御・移動・探知 これが本当の闘いだ。」 ということらしい
精霊の力を借りた”魔術”というものもあるがそれは児戯だとも言いきった。
魔力が高い者は直接自分の魔力を行使する方が圧倒的に強いらしい。
「師匠と戦うと結局は接近戦になるんですね。」
「遠距離攻撃は自分たちの領域になるとよほど不意を突かないと防がれてしまうし、不意をついても魔力探知があるから、、、やはり現実的には無理になるのかな。仮に当てることができたとしても、放出系は自分の魔力の一部を使うわけだから相手の防御を貫くのは難しい。もちろん大きな魔力差があれば別だけど自分たちはほぼ同等だからこの条件にはあてはまらないね」
そして、いつものように身に纏う魔力を近接戦闘特化へと魔力を変化させる。
一口に魔力と言っても、いろいろな性質があるのだ、近接戦闘向きに身体強化、遠距離攻撃に使う貫通力強化、探知に使う感受性強化、などなど。師匠ほど熟練していれば状況に応じて、というよりも行動の結果魔力が使われたとうぐらいスムーズになるのだが、俺はまだまだの領域にいない。
師匠から距離をとり立体的な高速移動をしながら様子を見守る、師匠が動こうとした瞬間一気に空中を蹴り距離を詰める。そして、両手に魔力を集めそれを剣の形にする。そして双剣の攻撃と転移を組み合わせて左右上下前後から、さらにタイミングをずらして切りかかるが全てを紙一重で躱される。あたりそうではなく、完全に見切られているのだ。なんかいか攻撃をするもこれではとらえられないと悟り、ここで賭けにでるする。
一度距離をとり、魔力の一部を炎の塊にして、師匠に投げつける、と同時に今度は転移で師匠の横に飛ぶ。先程と同じように師匠はステップを踏み後ろに飛びながら
「さっきも言ったけどそれだと、おぉぉ!」
なんと、今回は俺の一撃が師匠の腕を捉えたのだ。
種を明かせば、師匠が躱そうとしたとき、その瞬間に剣を振りぬくスピードを強化しさらに剣の長さを伸ばしたのだ。先の一連の流れから間合いとスピードを見切っていた師匠はそのつもりで避けたため、結果として攻撃を受けることになったのだ。
ただ、師匠との高速戦闘中の魔力制御は今の俺にはちょいと荷が重い。
なので、威力は押して知るべし。 いやつまり、師匠には傷一つついてないのだ。でも
「初めて師匠に攻撃が届いた、やったぁ!!」
「よくやったね。合格だよ!僕の予想を上回った攻撃だった。さて、早速だが約束どおり君は今からここを旅立ち新たな世界で生きていく、でもその前に君に新しい名前を授けようと思う。いいかい、君の名前は【クロノス】だ。なんだ名前だけかぁって、そんな顔をしないでおくれ。もちろん忘れてないよ。約束していたスキルを上げよう。その名も【マジックエンゲージ】だ。きっと君の新しい人生を助けてくれるはずさ。効果はおいおい調べてみて。」
「ありがとうございます師匠。それで、戦闘中に話していたことを、え!?」
話している最中に急に俺の周りに魔法陣が浮かぶ。
「師匠これは?いったい・・・。」
「転移魔法だよ。新しい世界では楽しく、好きなように生きなさい。そして、いつかまた今よりももっと強くなった君に会えることを楽しみにしてるよ。だから気が向いたらここを探してみておくれ。私はいつでもここにいるよ。それじゃ」
「転移魔法っていきなり・・・・」
突如、目の前の景色が揺らめき、そして白から緑へと変わった。
師匠に一言 せめて新しい世界の情報をください、師匠。
そして、人の話は最後まできいてください。
初投稿緊張しました。応援、アドバイスとうお願いいたします。