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魔王(竜人)の息子に転生してしまった!  作者: グランディア
第1章 この世界に降り立った転生者
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転成、そして感じる温もり

感じた『生』はすぐに苦しみへと変わった


苦しい、息ができない


全身が圧迫され、体が丸くなって全方向からギュウギュウ押されるようだ


全身の力を振り絞り、とにかく暴れる


『バキャッ!』


何かが割れた

同時に眩しい光・・・


光りが降り注ぎ、光に慣れ、目が見えてくると・・・


全身赤いトカゲのような鱗を持ったドラゴンと隣にはビリビリと大気を震わせるようなプロレスラーと握手した時に伝わるような覇気を全身にまとった青いドラゴン


『俺は一体・・・』


周りを見ればすぐに状況が察せた


隣には白い卵が2つ


2つとも殻にはヒビが入っている


『ピギャアァ!』鳥と似ているがどこか渋いように聞こえる産声を上げる、肌色のトカゲ


『そうか・・・俺は転生したのか・・・ドラゴンの子に・・・』



そして赤いドラゴンは嬉しそうに笑う、そして青いドラゴンに話しかけていて嬉しそうにしている


この二人は父親・・・母親なのか、青いドラゴンはオスで・・・赤いドラゴンは母親


仕草でなんとかなく分かる、赤いドラゴンは顔の顎に手を添えたりして女性らしい動きをしているのに対してビリビリと覇気を放つ青いドラゴンは大人しく堂々としている


それからただのドラゴンではないらしい、2本脚で直立し、人間のようなしなやかな細い腕・・・そして足・・・さしずめ竜人と言った所だろろうか・・・


青い竜人が俺を見てきた


目が合っただけで全身がビリっとするほどの刺激だ、だが恐怖は感じない・・・むしろ・・・力強い眼差し・・・まるで『強く生きろ』と語り掛けてくれるような眼だ


赤い竜人が俺を優しく抱きかかえてくれる


懐かしい・・・俺は覚えている・・・この感じを・・・


ベットよりも暖かい温度・・・そして鱗で固いはずの腕なのに柔らかく感じる・・・


『母の温もり・・・』


安堵に包まれ自然と眠りについてしまう



------


あまりの心地良さに眠ってしまった・・・


目覚めると、どうやら生まれた兄弟と一緒にベビーベットに寝かせられているのだろうか・・・


自分の手を自分の視界に入れる、人間よりも鋭さを感じる手、そしてプツプツと見える青い鱗


やはり俺も竜人なのか・・・


ベビーベットから見える風景は、綺麗な白い床・・・そして天井は石組で作られているのだろうか


見た感じお城の中に居るような雰囲気の場所だ


母親の赤い竜人がテーブルで読書を嗜んでいる


どうやら人間と同じような生活をしているのだろう、家具も十分にある本棚に大人用のベット・・・


金細工されている所を見ると身分の高い者達なのだろうか・・・



父親の青い竜人が部屋に入ってきた相変わらずの覇気だ


それに母親の赤い竜人嬉しそうに声をかけている


きっと『お帰り』などのやり取りだろう


それと言語から聞き取れる言葉でよく名前を呼び合う時の名だろうか


『ペドラ』という言語を父親が発し、対する母親は『ジェリク』と呼んでいる


きっと母親が『ペドラ』という名前で父親が『ジェリク』という名前なのだろう


しかし相変わらず言語は分からない・・・


俺はする事もなく天井を見上げて思った『これは死後の世界なのか、それとも転生し、本当に異世界にでも来てしまったのだろうか・・・』


複雑に考えていると隣の兄弟がゴロゴロと転がってきて俺にのしかかってくる


苦しいし重たい


「う、うぐっゴホッ!」


思わず息を出していると母親が駆けつけてきて兄弟を俺から下す

「駄目じゃない」みたいな口調でのしかかってきた兄弟に言っている


良い母親だ・・・


そして俺は思う『もし・・・もし本当に転生できたのだとしたら・・・この世界で俺の知識・・・そしてこの世界の知識・・・2つを融合させ、より高見へと目指して行こう』と・・・





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