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六尺褌

 六尺褌ろくしゃくふんどし。それは祭における全裸を猥褻と非難された我らが妥協として用意した着衣である。当然当初は皆が着用を拒否した。考えてみてほしい。あのデザインでは、陰嚢いんのうはその能力を完全に引きだすことは困難である。陰嚢が機能しないということ、それは睾丸からの男性ホルモン分泌が阻害されてしまうということである。男性ホルモンの分泌が阻害されてしまうと、当然我らの雄臭さは薄れてしまう。残念なことである。

 が、六尺褌はその不利な点を覆すほどの副次効果を我らにもたらした。それは「雄臭さの維持」である。

 使用済の六尺褌は、己の人生を代価としても入手の欲望に駆られる品物であることは、マスメディアを賑わした事件でも証明されている。

 使用済六尺褌、それは底なし沼のように我らを捉える悪魔のアイテムなのである。

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