第9話:元亀元年(1570年)―― 幕府を超えた「日ノ本連合」
1. 官職なんて「ただの肩書き」
京都では、義輝と朝廷が聡明にどんな官職を与えるかで揉めていた。 「関白か?」「征夷大将軍を譲るか?」「あるいは太政大臣か?」
しかし、十八歳になった聡明は、千代姫を伴ってさらりとこう言った。
「上様、陛下。僕、そういうの興味ないんで。あ、でも一つだけ新しい役職を作ってもらえますか? 『日ノ本連合・最高経営責任者(CEO)』っていうんですけど」
「……しーいーおー? 何だそれは?」
「これまでの幕府は『支配』でしたが、これからは『運営』です。日本を一つの巨大な会社にして、みんなで利益を分配するんです。義輝様は『会長』として、威張っててくれればいいですよ」
こうして、室町幕府は形を残したまま、中身だけが**「株式会社・日本」**へとアップデートされた。
2. 黄金の「北野大茶会」―― 戦国オールスター集結
平和を祝して、聡明は北野天満宮で前代未聞の大茶会を開催する。
織田信長:マントを翻し、最新の「インスタントコーヒー」を啜る。
上杉謙信(女):白銀の着物姿で聡明の隣をキープ。「聡明殿、わたくしの淹れたお茶、毒など入っておりませんわ(※惚れ薬は入れたかも)。」
武田信玄:自分の領地で採れた新種のブドウをデザートとして振る舞う。
伊達政宗:遅れて登場し、「眼帯のデザインを聡明に発注した」と自慢する。
「……さとあきさま、鼻の下が伸びてるわよ。謙信さんばっかり見て!」 千代姫が横でツンツンと肘を突いてくる。今や彼女は、連合の「広報兼監査役」として、聡明の女性関係を厳しく監視していた。
3. 次のステージは「世界」へ
茶会の席で、聡明は一同に巨大な「世界地図」を見せた。
「皆さん、日本の中だけで喧嘩するのはもう終わりです。見てください、海の向こうにはもっと広い世界がある。大友公、種子島公、島津公……僕たちの作った蒸気船で、世界の貿易ルートを支配しに行きませんか?」
信長がニヤリと笑う。 「ほう、今度は地球を相手に商売か。面白そうだ」
聡明の手元には、すでに「大航海時代」を終わらせ、日本を世界一の先進国にするための設計図が描かれていた。
結末に向かって――
聡明は結局、将軍にはならなかった。 しかし、彼が「細川の麒麟」として裏で糸を引く「日ノ本連合」は、西洋諸国が植民地を広げる前に、圧倒的な技術力でアジアの主導権を握ってしまうことになる。
数年後、聡明と千代姫の間には子供が生まれ、その子が次代の「会長」となって、日本の平和は数百年先まで守られる……という、超ハッピーエンド。




