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come read・・・0007 最終話

潮風の中、防波堤の端に立つ夏海は一枚の写真を握っていた。


 それは中学の時に撮った写真。あの頃の親友と寄り添うように笑っているけれど、笑顔のまま二人の関係は止まってしまっていた。


 「これ落としていこうかなぁ・・・」

 横に立って雪乃は

 「置いていく、だけだよね?」

 「うん、置いていく」

 夏海はそっと写真を波打ち際の石の上に乗せた。


潮が満ちれば、やがてどこかへながされていく。


 「わたしこの場所に来て落としたかったもの見つかった気がします」


 「えっ、ほんとは最初から胸の中に沈ませてきたんじゃないの?」


 「そうかも・・・」

 後ろから通が歩いてきた、彼の手にはスニーカー。


 「持って帰るの?」

 

 「いや、これはもう、ここに置いていくよ きっと弟は前に進んでる、だから、俺も」


 夏海と通が並んで、防波堤をゆっくり歩いた。

その後ろを雪乃は、落とし物を拾いながら、

 「この場所は過去の落とし物を未来の手紙に変える事なんだ」

 夏海は振り返り微笑んだ。


ーーー防波堤には忘れられたもの・忘れたくないものが、今日も見え隠れしていた。ーーー


 誰かか拾ってくれるなら、それはもうただの落とし物じゃない。

未来へ向かうさよならとありがとうの風がやさしく通り過ぎていった。







 この物語はあなたのこころのどこかにある、「置き去りの想い」にそっと触れられたら、という気持ちで綴りました。


誰しも、心の中に落とし物を抱えて生きています。

それは言葉だったり、写真だったり、沈黙だったり、後悔、勇気かもしれません。

 

 誰かがそれを拾ってくれたら、それは「希望」に変わることがあるのだと、信じています。


 『防波堤の落とし物』があなたのどこかに届いていたら幸いです。


最後まで拝読、ありがとうございました。


♧♧♧♧♧♧ じゅラン椿 ♧♧♧♧♧♧

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