表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

かけがえのない友達

作者: 藍沢音菜

ある日突然、南亜紀の変な噂が流れた。噂を信じて亜紀の事を疑う担任、そして親……。噂を信じないクラスメート……。心が不安定になる亜紀……。果たして噂は本当なのか?

今日は、心地いい風が吹いていて、遠足日和だ。

いつも学校に遅れて来る仲良し4人組の山田純子、高橋由衣、本多裕貴、佐藤隆史が遅刻して来なくて私はびっくりした。

私の名前は南亜紀。

遠足の行き先は海か……。

私はあまり気がのらなかった。

春なのに海に行ってもつまらないに決まっていると思っていたが、楽しかった。

海には綺麗な貝が沢山落ちていた。

お昼には地元でしかとれない蟹とおにぎりがでてきた。

亜紀は楽しい時間(とき)はあっという間に過ぎてしまって、もっと遊んでいたかった。

帰りはパーキングエリアに寄ってお土産を買い、学校に着いたらすぐ解散したが、私と山田、高橋、本多、佐藤は本屋に行き、立ち読みをした。


数日後、亜紀の変な噂が流れた。

担任は、一緒にいた山田を呼び出し「南さんが万引きしたみたいだけど何か知ってる?」という問いかけに「亜紀がそんな事する訳ねーだろ。本当の話しかどうかも確かめないで疑うなよ。あたしは亜紀を信じてる。」と言い教室に戻った。

亜紀は家に帰るとお父さんとお母さんが深刻な顔をしていた。

亜紀はきっと噂の事で頭を抱えているのだと思った。

亜紀が帰って来たことに気づいたお父さんは「なんで万引きなんかするんだよ。小遣いあげているんだから万引きする必要ねえだろ」と怒られた亜紀はお父さんとお母さんにまで疑われている。

亜紀は落ち込んだ。

お父さんとお母さんだけは私の事を信じてくれていると思っていたのに……。

翌日、学校に行くとクラスメートが次々と「万引きをしていないって、信じているからね」と言われた瞬間(とき)涙がこみあげてきた。

自分の事を信じてくれている人が沢山いることが何よりも嬉しかった。

その後の警察の調べで万引きをしたのは亜紀ではなく、他の学校の生徒だということがわかった。

お父さんとお母さんは「亜紀ごめん、ごめんなさい。亜紀の事疑ったりして。親なら自分の子どもの事を信じてあげないといけないのに」と泣きながら謝ってくれた。

亜紀は後悔していた。

なんでお父さんとお母さんを悲しませてしまったんだろう? なんで怒られた時否定しなかったんだろう?

あの時否定していればこんなに悲しませなくて済んだのに。 亜紀は自分をせめずにはいられなかった。

翌日、担任も疑っていたことを謝ってくれた。「南さん、いい友達が沢山いるね」と担任は言って、教室を出て行った。

亜紀は「みんな私の事信じてくれてありがとう」と大きな声で言ったら「あたし達みんな友達だから信じるのは当たり前だよ」と言ったのは純子だった。

みんな純子の言った言葉に頷いていた。

私はこんなに自分の事を思ってくれる人がいる、信じてくれる人がいることをこれからも誇りにしていきたいと思う。

そして、私のような境遇に友達が陥ったら、信じててあげたい。

きっとこれから色んなことがあるから。

最後まで読んでくださりありがとうございました。『友達』っていいものですね。一緒に楽しんだり、笑ったりするだけじゃなくて、励ましあったり、言いたいことを言いあったり……時には喧嘩することもあるかもしれません。でも、喧嘩していたことなんてすぐ忘れてしまい、いつの間にか仲直りしていると思います。皆さんも友達を大切にしてください。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ