キャラクターが動くどころか全力疾走でゴールテープ切る勢いな件
このチラシの裏には『反則少女による天空都市滅亡記~魔法都市バルスドーラの墜落~』決闘編「メシウマの新風」「月夜にふたり」、影武者編「二度と会えない優しいあなた」「月と母なし子」などの内容が含まれております。小説読んでみたい方はネタバレ注意プリーズ。
文字書きが時々いう「キャラクターが動く」。
創造神・筆者の手を離れやがってキャラが暴走をはじめ、とんでもない結果になるという経験。はたして体験する方と体験しない方の割合はどのようになっているのでしょう。
私は全員がそういう経験をするものだと思い込んでいたようなところがありましたが、そんな私ですら呆れかえったのが今回。中ボスバトルのキモ降ったヒャッハアアアアアアテンション上がったいきおいこわい。なにしろバトルシーン書くの好き。なお中ボスは次の章で待ってるので影も形も無いまたは影だけ。
さて今回。キャラが暴走を開始したのが影武者編『二度と会えない優しいあなた』。
これのプロットは「真実を知ったウィリィが衝撃を受ける」「リインナが近親婚計画を豆の品種改良と言う」「フェイニが『それは不潔だ』と言い切る」くらいでありました。
なので「リインナがノスコンの母の話をしたことでウィリィがショックのあまり場から逃げ出し行方不明になる」とか考えてない。そのときキャラが動いた。
……ってそんな場合じゃありませんよ!ただいま別場面で主人公がピンチ真っ最中なのです!!
脇道してるひまはありません。なのでウィリィを回収に行けるキャラを急遽場に引っ張り出さなくてはなりません。今フリーな奴いたか?いたな。
というわけで「偶然ノスコンが帰宅する」「ノスコンは何か知っている」「ノスコンがウィリィの保護に回る」。というキャラが動いたせいでさらに動くキャラが増えました。
この展開によって『月と母なし子』という全く予期しなかったエピソード1話が挿入されました。
『月と母なし子』は1章最終話『月夜にふたり』のリフレインです。1章時点で相当なブラインド情報は蒔いてあったのですが、そいつをこんなとこで全部伏線回収する気とかほんとなかった。ウィリィが「しばしば危険地区へ泣きに行って主人公オリィに回収される不安定さ」のあるキャラなのだけは書いていた。
バルスドーラは高校時代に一度完結させた物語ですが、ウィリィの設定は「主人公の友達」「ラスト間際に孤児だったことが明らかになる」くらいでした。
なろう版でさらに「『孤独』に対し強い不安があり時々精神不安定になる」という属性をつけたのは、創造神たる筆者が「ノスコンの子孫を続編の主人公にしたいんだが結婚できそうもないな。そうやウィリィに孤独不安メンヘラ設定つけたろ。ノスコンの意思と無関係なところで、勢いで試験管ベビーの母になるとかならワンチャン」というあまりにも正気を疑う設定をこしらえかけたせいです。さすがに別なルートが思いついたらそっちに行く予定だった。そもそもリハビリ作文活動に続編予定はないからノスコンの子孫遺す必要がない。
第1話が偶然、ノスコンとウィリィの出会いになったのはほんと偶然。
その後ウィリィが心の底の不安定さ、属性ぼっちのノスコンを憎めず気にしている様子は何度か書いていた。なんなら『月夜にふたり』で突然家出している原因は、前話でノスコンが家出したと聞いて精神不安定になったせいです。愛の深さと孤独の辛さを知る彼女は、周囲の人間の孤独性にも敏感になってしまう。それでも実際にノスコンとウィリィが結ばれるかといったら「あれは妄想」「さすがに無茶」と筆者は思っていた。
なのになんで?
な に お 前 ら 並 ん で 座 っ て い い 感 じ に な っ て ん の???
言葉少なに胸の痛みを分かち合って絆を結んだりしてるの????
おかあさんはお前達をそんなに軟派に育てたつもりはありません!!
「その時キャラが動いた」じゃねーよ!しかもその夜のまま、いい感じにフェードアウトしてんじゃねーよ!朝チュンとか許さんぞ!許さんからな!!わかってんのか勝手に動くキャラたちよ!!
かくして、宿命のライバルにして最強のバディは結局助けに来ないし。
親友は、えっ、恋愛ルートなんてそんな。
主人公オリィちゃんどういう気持ちよ?一度に大事な人が2人ぬけちゃった気持ちどうよ???
親友が結婚とか百合モノの一大事じゃありませんか。
動いたキャラふたり、そこに正座。反省して?した?嘘つけ。
筆者の脳内では本日もキャラクターが元気に飛び回っている。
ノスコンやめろ。今までさんざんヘコまされた憂さを晴らすようにウィリィちゃんのことでオリィにマウントかますのはおねがいやめろ。この章の主人公ヘコみまくって序盤のお前より酷いことになってんだよ!脱童貞したみたいなツラやめろ!
(筆を置いてクールダウン中)