リサイクル
「オーイ・・・オーイ!・・・誰か、此処から連れ出してくれー」
「畜生、誰も聞こえないのか?」
「無駄だよ!そんなに大声出しても、誰も聞いてはくれないよ」
「うるさい、ペットボトルは黙れ!」
「俺様は、お前達とは違うんだ」
「いいや、道路の脇に捨てられたら同じだよ。このまま朽ち果てるんだ!」
「人間は、自分さえよければ 平気で俺達を捨てるのさ。まだまだ利用価値のある俺達を!」
「でも俺様は、立ち上がったぜ!身体つきも違う、必ず俺を見つける人間がいる筈さ・・」
すると横たわったガラス瓶が口を挟みました。
「俺達はまだましだぜ、ある国では塵の山の町があるらしい?そこは悪臭が漂い、想像を絶すする世界で 人間も塵の中で暮らしているそうだ」
「あぁ、俺も聞いた事がある、俺達がそこにいたら 人間が生活の為に直ぐに拾うらしいぜ!」と、ペットボトルも話しに参加した。
「この国は、不景気らしいが 俺達を再利用せずに捨てるうちは、まだまだこの国の人間は裕福だ」
「俺様が此処に捨てられる前に、大きなテレビが道の脇に捨てられていたぜ。テレビは泣いていたよ!」
どうなるんだろうな?
何処にでも捨てれる人間が繁殖したら・・・
この地球はどうなるんだ・・・
「ねぇ、見て!この瓶面白い」散歩中の人間が見つけました。
「庭の飾りにいいんじゃない!」
この国は、まだ 今なら間に合うかも・・・