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04-4:そもそも何で町に引っ越さないんだ?

 荷車に売り物も積み終わっており、帰り支度も済んでいる。

「じゃあ、帰るけど……」

「はい、帰りましょう」

 彼が念を押す様に聞いてくるので、笑顔で答えた。

「……わかった」

 時刻は3時、私達は荷車と共に広場から出る。

 そのまま進んで門を過ぎると町は私の後ろ、それでいい。 

 時刻は30分前の2時半頃。

 グンマさんが「もう片付けよう」と話したのが、帰宅を決めた切っ掛けだった。

 ……空を見る。

 まだ陽も出ていて、人も多い。

 いい時間になればもっと売れるかもしれないと欲張り、私は最初まだだとつい食い下がる。

 けれどグンマさんは準備を進めながら

「せっかくだから、早く切り上げ町を見て回ろう」

 と私に提案してくれた。

 そこで私は自分の我儘に気づき、我に返る。

 一気に帰路の上り道で余分にかかる時間、何より家に残った皆の事が頭に浮かんだ。

 思えば随分時間もあったのに売れたのはゴリン3つだけ、その先も想像すれば簡単に分かる。

 なのに手段ばかりに拘って、どうかしてる。

 お肉を買って帰ってあげられないのは、テファちゃんを思うと確かに可哀想だけど……。

 それより帰って自分が出来ることをやろう。

 そう気付いて、名残を無くすことが出来た。

「そうだ。これ商品が売れた分のお金、ナナさんに預けとく」

「??……はい、お家まで預かっておきますね」

 私には自分が持つ意味がよくわからず、それでもとりあえずと袋を預かる。

 中は結局300セキしか入っていない。

 お肉の相場も以前聞いて知っているので、皆で食べられるだけの量を買える額じゃない事は分かっている。

 でも少し、重く感じた。

「歩きに疲れたらまた乗っていいから」

「はい、もう少し頑張ります」

 やがて門を潜ると、睨まれると思っていた守衛さんが敬礼をして見送ってくれる。

 ちょっと違和感だった。

 けれどきっと、遠く過ぎた場所からでもまだ見える敬礼が、本当の姿なんだろうと思う。

 家に帰ると、預かっていたお金はそのまま私ののお小遣いにと皆が言ってくれた。

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