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一感化(いっかんか) ―遼賀 薫瑠(りょうが かおる)―
二幕(二章)主人公で中学二年生の女の子、遼賀の持つ狩気能。
物語中では史上最年少の退妖獣使(=悪い妖獣を討伐する、人間の味方側の妖獣)と呼ばれる彼女が持つのは、狩気能の中でも特に戦闘に特化していると言われる狩気能。
人間の持つ五感、すなわち聴覚・視覚・触覚・嗅覚・味覚の五つのうち、視覚の一つだけに絞る代わりにその精度を上げる能力です。視覚が大幅に強化されることで五キロ先のものもはっきりと目視できるようになりますが、代償として他の四つ全ての恩恵を一切受けられなくなります。耳も一切聞こえなくなります。触覚が消えると同時に痛覚も消え去るため、たとえ背中から辻斬りを受けても気付かないまま死んでしまうほどです。五感を一つに絞るデメリットは大きいため、信頼できる仲間のサポートが必須となります。
この狩気能「一感化」は、遼賀家の人たちが代々持っているものです。