第6話 呉羽地区捜査網
「杉木、昨日新庄の空き巣はどうなった。」
「ええ、昨日身柄を富山署に連行しました。」
「そうか。」
ジリリリリリリリリリ。
「はい、広域特捜班西町分室、はい、わかりました、すぐ伺います。」
「どうした。」
「班長、呉羽のショッピングセンターで猟銃が盗難されたそうです。」
南達が乗った、Y31セドリックとU12ブルーバードが呉羽のショッピングセンターの駐車場に到着した。
「牧村さん。」
「はい、実は昨日猟銃を修理から取りに行って、その帰りに友人に会ってそれで飲もうと思って。」
「じゃあ、昨夜はここの駐車場に。」
「ええ、昨夜はタクシーで帰って、車を取りに行こうとしたら猟銃が無くなっていたんです。」
「それで、猟銃はケースに入っていましたか。」
「ええ。」
「弾は?。」
「それが散弾が2発、ケースに入れたままなんです。」
水野は、無線で班長に報告した。
「昨夜の時間帯から今朝にかけて、駐車場に出入りした車とショッピングセンターの客を片っ端洗ってみまする」
「よし、了解。」
分室の刑事は呉羽のショッピングセンターの駐車場と店内を片っ端洗ってみたが、犯人は見つからない。
「あっ、南さん。」
「おっ、巽巡査。」
そこへ、R30スカイラインのパトカーに乗った巽巡査が、南に声を掛けた。
「何か事件ですか。」
「今呉羽のショッピングセンターで猟銃が盗難されてね、今聞き込みをしているんです。」
「そうか、乗って、こちらも警らに行くんです。」
「ああ、助かった。」
南は早速、パトカーに乗り呉羽方面に聞き込みをすることにした。
その頃、1人の男が該当をうろうろしている男が歩いていると、公園でトレカで遊んでいる小学生がいた。
「僕、おじさんも混ぜてくれるかな。」
「いいよ。」
カードゲームで勝負していたら、おじさんがゲームに勝った。
「ああ負けたよ。」
「負けたらな、金をよこせ。」
男は無理矢理に小学生の男の子のお小遣いを奪って、逃げて行った。
「大変だ、恐喝だ。」
「どうしたの。」
「僕の小遣いが、知らないおじさんに取られた。」
「何だって。」
南と巽巡査が乗ったパトカーは呉羽児童公園で停車した。
「どうかしましたか。」
「おまわりさん、友達が変な男に恐喝されたって。」
「ええ、わかった。」
巽巡査のパートナーの中村部長は無線で連絡し恐喝事件の連絡をした。
「あっ、そこに入るのは。」
「やべぇ。」
「待ちなさい。」
そこへ、南も駆けつけてきた。
「恐喝の現行犯で逮捕する。」
「何なんだてめぇは。」
1人の小学生が言った。
「この人だよ、おまわりさん。」
「間違いない。」
「うん。」
男を身柄を所轄の富山署に連行し、恐喝の現行犯で逮捕した。
「ありがとう、恐喝犯を富山署に連行します。」
「そうか、後は頼むよ。」
南は、引き続き猟銃盗難の聞き込みを続けていた。
「えっ、犯人を見た。」
「ええ、昨日の午後に赤いスポーツカーが猛スピードで走って来たんです。」
「なるほど、それで犯人は。」
「2人だったかな。」
「2人。」
南は、分室に戻り班長に報告した。
「赤いスポーツカーが暴走。」
「ええ、その住民が恐怖におびえていたそうです。」
「ほう、赤いスポーツカーか。」
もしかしたら、犯人はその2人って事も。
次の日、2人の男は猟銃を持って現金輸送車を付けていた。
「おい、おとなしく降りろ。」
「ひぇぇぇ。」
警備員は脅えていた。
「そこまでだ。」
そこへ南と水野と梶村が張り込んでいた。
「くそー。」
2人は、徒歩で逃走した。
「逃げるぞ。」
「おお。」
そこへ、加藤と川井と杉木が挟み撃ちしたのだ。
「お前を強盗の容疑で逮捕する。」
犯人の2人は、長谷川と北岡の2人だった、借金の返済による犯行だった。