プロローグ まさか本当に転生ですか?
「winner!!NOVA!」
審判の声が鳴り響く。
「こんなのチートだろぉ!?」
相手が叫ぶ。NOVAは一発彼の頬に蹴りを入れた。
「これが実力だよー?level99の相手に勝てるわけないじゃん?じゃ、交換条件の、お金♪もらっていくねぇ〜」
そう言うと、彼女は去って行った
……ギシ
「今日の相手も弱すぎ…。そろそろこのゲームも飽きたなぁ〜。」
「もう朝か。行かないと。」
NOVAこと、美空 乃杏は言う。彼女は、天才と言っていいほどゲームの才能があった。
彼女にかかれば、どんなゲームも攻略されてしまうほど。
学校では、乃杏という少女は少し勉強のできる平凡な高校1年生だった。
成績優秀、容姿そこそこというところだ。生徒会と美術部に所属していた。
「もう7月かぁ〜!学校祭あるなぁ〜。ってことは忙しいじゃん…」
準備をしながら、乃杏は独り言をつぶやく。
「ゲームは、いいよね…。自分を忘れられるっていうか!」
「いっそのこと、ゲームみたいな世界で暮らしたいよ〜!」
「異世界いきた〜いっっっっ!!!」
その言葉を発した瞬間、乃杏の目の前がパッと明るく光った。
目を開けた瞬間居たのは、標準の消しゴムくらいのサイズの少女?だった。
「こんにちはー!!!あれ?おはよーかな?まいっか!」
「初めまして♡妖精のロイズです!異世界転生のお誘いに来ました♡」
ロイズと名乗る少女が何やら喋っている。
「どうですか?ゲームみたいな世界で暮らしませんか?」
「ゲームみたいな世界!!?!?!」
ゲームと聞いた瞬間、乃杏は食いついた。どうやら、ファンタジーの世界で暮らすようだ。
しかし、転生ということは、ここにいる自分がいなくなるのだ。
「いきませんか?僕と一緒に!!!」
乃杏は少し悩んだ。が、すぐに結論を出した。
「行きます!こんなクソみたいな世の中こっちから捨ててやる!そして、私の夢を叶える!」
ロイズはニヤッと笑った。
「では、行きましょう♡」
扉の開く音がした。