30手目 震える少女
6六龍。同金、同歩までは必然。そこで入玉阻止の手があるかどうか……私はテーブルに寄りかかり、盤面を睨みつけた。
……先に7六歩と打つのはどう? 同銀なら同馬、放置ならそこを拠点にして攻める。例えば6七金打、3八飛、7六銀……8八銀? 同玉、6七馬、同銀、6八飛成、7八銀、7九金と打って、このとき適当な受けがないかも。ただ、8八銀が王手じゃないから、そこで取らずに5八桂もある。同馬、同飛成、6八桂、8九銀不成、同玉、6九龍……ん? 案外に手が続いてる。
ピッ
ぐッ! 7六歩ッ!
私は7六の地点を封鎖した。辻くんは1分ほど考えて、3三桂馬と放り込む。
受けじゃなくて、攻め。
同桂、同歩成、同銀、3四歩、2二銀、3三桂(詰めろ)、同銀、同歩成、同金直、3四歩、3二金、3三桂(詰めろ)……し、しまったッ! 桂馬がもう1枚あるッ! 2一金の一手詰みがほどけない。同金直、同歩成、同金……あ、ここで先手が歩切れ……5二金、5六桂、6七金打、6八桂成、同金、5六桂、4一金、同玉、6一飛、5一桂……詰まない。詰まないはず。先手は6八桂成からの詰めろ。
ピッ
同桂ッ!
辻くんは最後の長考。残り時間を使い切って、同歩成とした。同銀に3四歩。私は2二銀と引く前に、再度読みを確認する。最後5二金、5六桂に、6七金打の受けは後手勝てそう。なら、いきなり4一金は? 同玉、6一飛、5一桂、3一金、4二玉……これも足りてない。
2二銀。辻くんは1分ぎりぎり使って、3三桂と再度打ち込む。
同銀、同歩成、同金直、3四歩、3二金引、3三桂、同金直、同歩成、同金。
5二金を期待する私だが、もちろん他の手も読んでいた。例えば、ここですぐに6七金打と受ける手。7五桂、7六金、8七桂成、同玉……ここで7六馬と切るのは、同玉で捕まらないような気がする。先に6四桂と打って、5二金なら7六馬、7八玉、8七銀、6九玉に4九飛、5九桂、5八銀、同金、同馬、同玉、4八飛成、6七玉、7六金まで。途中の5九桂に代えて5九銀なら、5七桂、同金、5九飛成、同玉、4八銀、6九玉、7八金まで。
私が詰み筋を追う中、辻くんも渾身の手を放つ。
6七銀。金じゃなかった。
金は5六か7六の地点に吊り出されたとき、6七に戻れないからかしら。でも、金でも銀でも同じような……7五桂、7六銀右、8七銀成、同玉、6四桂、6七金打、8四桂くらいで寄ってると思う。いや、それともなにかここで受けがあるとか?
ピッ
うッ、とりあえず7五桂。
銀の両取りに対応して、辻くんは7六銀左と歩を払った。右だと思ってたけど……。何か違うの? 6七桂成、同銀……ん、次は? ……もう1回7六歩? でも5八金打で堅くなっちゃうような……3八飛も5八金打、同馬、同金で手が……あ、あれ? さっきの読みと違うわよ?
私は混乱してきた。勝ちが見えたと思ったのに、まだ難しい。
ピッ。私は6七桂成。指が震えてギリギリだった。辻くんはあっさりと同銀。
7六桂が見えるけど、そこで7七玉だと?
(※図は香子ちゃんの脳内イメージです。)
7九飛、7八歩、6四桂、7六桂、8九飛成、8八金、同龍、同玉、8七銀……あ、詰んでるッ! 7八歩が間違い? 7八金打と手堅く受けて、8九飛成、8八金打……な、なによこの金3枚はッ!?
ピッ
な、7六桂ッ!
私は、読み切れていない筋に飛び込む。他の手を読んでいないからしょうがない。頭がくらくらする。お茶を飲む時間も、トイレに行く時間もなかった。
辻くんはノータイムで7七玉。私はじっと盤を睨む。7九飛の筋は、何度読んでも寄らない。
20秒、30秒、40秒──
時間だけが過ぎていく。せ、せっかくここまで来たのに……どこを間違って……。
「……!」
瞬間、冴島先輩と桜の下で指したときのことを思い出した。高らかと銀を振り上げる先輩の仕草が、脳内にフラッシュバックする。
えーいッ! 詰まねえときはッ!
ッ! 私は飛車を捨て、銀に持ち変える。それを8七に打ち下ろした。
8八銀打と7六歩、同銀、同馬の詰めろ……8五歩なら7六飛。手順が一番長いのは、7八金、7六歩、6八玉(同銀は同馬、6八玉、5八飛、7九玉、7八銀成)、6七桂成、同金、5八飛……詰むッ!
読み抜けしてなければ、この8七銀で必至。私の王様は詰まない。
辻くんは盤面をじっと見つめ、軽く首をひねった。
ピッ、ピッ、ピッ、ピーッ!
「負けました」
チェスクロが最後の秒を読み、そのまま途切れた。
だれもしゃべらない。私は呆然と……いたッ!? この後頭部チョップは──
「ほら、ちゃんと挨拶する」
歩美先輩に促されて、私は頭を下げた。
「ありがとうございました」
それと同時に、ギャラリーもざわめき始めた。
「おいおい、マジで番狂わせだろ……」
「でも、辻がずっと悪かった気がするぜ?」
勝手な評価を始める野次馬をよそに、私は辻くんのコメントを待った。
辻くんは、しばらく小首を傾げた後、ようやくくちびるを動かした。
「5五歩のあたりは、逆転したと思ったんですがね……」
5五歩……あの局面ね。
【検討図】
「……うん、こっちもよくないと思ってた」
「いいかどうかと訊かれたら、裏見さんがいいと思うんですけど、なかなか……」
なかなか、なに?
辻くんは八千代先輩タイプか……同級生相手でも丁寧語と言う……。
まあ、それはおいといて……。
「3七桂はなんで跳ねたの? 結局取られちゃったけど……」
「変わる手が難しかったんですよね。局面が飽和していて……」
「1六歩は?」
「それは1四歩で意味ないかと」
【検討図】
あ、そっか。後手はまだ手待ちできるんだ。しかも、王様の懐を広くしてる。
んー、ということは、微妙に読み負けてたのね。形勢には響かなかったけど。
「むしろ8八歩がよくなかったですね。ひねり過ぎました」
そう言って辻くんは、局面を戻し始めた。私もそれに続く。
【検討図】
「本譜は同成銀、8五銀、3六歩のカウンターだったわね」
「そうなんですよ。8五銀に同角と取ってくれれば良かったんですけど……」
ふむ、同角を予想してたんだ……ちょっとそれは舐められ過ぎかしら……まあ、歩美先輩のアドバイス通り、その弛緩を狙ってたところはある。
「3六歩に2五桂馬で、攻めた方が良くなかった?」
「それは3七歩成から、駒をボロボロ取られますよね」
「そうだけど、対局中に読んだ限りでは、結構怖かったような……」
「3七歩成、3三歩成、同桂、同桂成、同銀、3四歩、2二銀、2五桂、3六と……この時点でダメです」
「3三歩成としないで、6六飛車はどう?」
私の提案に、辻くんも駒を動かす。飛車を横にスライドさせた。
「……3六となら、9一角成、6二歩、7四歩ですか」
「だから8五角、9一角成、6二歩、8六飛、6三角、8八飛、2七角成……」
私は、一連の読み筋を披露する。辻くんは曖昧に頷いた後、8三の地点を指差した。
「8八飛でなく、一回8三飛成かもしれませんね。2七角成、8八龍……それ以前に、8六飛としないで、8一馬と寄る手もありそうです」
なるほど。私はその指摘に同意した。
「だから、2五桂には、単に8五角じゃない? そこで3三歩成……」
私が以下を読もうとしたとき、ふいに背後から声がかかった。
松平くんだった
「8五角なら、一回3六飛じゃないか?」
観てたんだ。私はぼんやりと、彼の顔を見つめた。
すると、松平くんはきょとんとなった。
「ん? 3六飛じゃ不満か?」
い、いや、そういうことじゃなくてですね。
私は座り直し、盤面を3六飛まで進めてみる。
「6三角なら、8六飛。6二飛なら、一回9一角成くらいで先手よしだろ」
「それは4九銀で危なくありませんこと?」
おっと、このお嬢様な台詞は……姫野さんね。
って、4九銀? いきなり敵中に銀打ち?
松平くんは
「4九銀の狙いはなんですか?」
とたずねた。
「例えば3三歩成ですと、6七角成、同金右、同飛成、同金、5八金で詰みます。6七角成に4二と、同金、5九金打も、5八銀成、同金直、6八馬、同金、4八金で必至。ですから3三歩成ではなく、6六桂と受けるのではないでしょうか」
「6六桂? 6六歩で受かりませんかね?」
松平くん、わりと強気の反論。
「もちろん、6六歩もあります。ただ、7九成銀、同玉、5八銀成、同金、同角成が不気味かと。働かない角を、わざわざ馬に変えていますので」
「7九成銀に、5九玉と逃げるのは?」
松平くんがそういうと、姫野さんはしばらく押し黙った。
読みにない手だったらしい。まさかの松平くん勝ちかと思いきや、横やりが入る。
千駄会長だった。
「それは5八銀成、同金に4五金かな」
会長の発言に、松平くんも腕組みをしてうなった。
「……なるほど、3八飛なら3五金、同飛、6六飛車ですか」
「次に6九飛成があるから、6七歩と受けるよね。2六飛車と回って、先手潰れ」
ところが姫野先輩は、これに不満があるようで、
「飛車を回るより、角を切った方が早いのではありません?」
と指摘した。
こういうところで棋風が出るのよね。ヤクザ流は6七角成ですか。押し入り強盗みたいな手だけど……6七角成、同金、同飛成……うわ、これは先手潰れてるっぽい。
千駄会長も、あごに手を当てて考え込む。
「6七角成、同金、同飛成に5八金が最善の受けか……そこでどうするか……」
「一目6九龍、4八玉、2六銀ですわね」
うーん、なんかギャラリーが活発になってきましたよ。
それにしても、2六銀は攻めが細すぎると思う。もう1枚欲しい。
歩美先輩も口出しを始めた。
「4五飛くらいで切れてない?」
姫野先輩はこれを
「4五飛なら6八金と重く打つのが詰めろ。同金、同龍は終わりですし、5九銀は同金で受けになっていません。5七玉の早逃げも5八金で終了。受けるとすれば、4九銀くらいですが、それも5八金、同銀、6八龍と擦り寄り、5七金には3七金、4九玉、6九成銀。5七角には3八金、同玉、5八龍。どちらも寄り筋です」
と否定した。
「……」
おっと、本日2回目の言い負かされに、歩美先輩のボルテージはマックスの模様。
なんだか周りのギャラリーが引いています。
なーんて、プロレス風の実況してる場合じゃないわよ。
千駄先輩は、
「まあ、普通は3八飛と引くよね」
とコメント。確かに、それが普通の感覚だ。
しかし、姫野さんも負けてはいない。
「それは3七歩、2八飛、3八金と致します。同飛、同歩成、同玉、5八龍。あるいは、5七玉、2八金。後者は後手の金銀2枚得です。さすがに後手良しかと」
【検討図】
ふむむ……なるほど……あいかわらずの腕力だ。
ここでギャラリーのひとりが、
「2八飛に代えて、1八飛は?」
と尋ねた。姫野先輩の返答は、
「1八飛なら、2六銀に当たっていないので、6八金と打ちます」
というもの。6八金、4九銀、5八金、同銀、6八龍、5七角、3八金、同飛、同歩成、同玉、5八龍か……こりゃダメだわ。完全に潰れてる。
私が読みを追う中、松平くんがぼそりとつぶやいた。
「そっか……だったら3六飛自体が成り立たないな……」
そう言えば、松平くんの指摘から始まったのよね、この論争。
ということは、間接的に松平くんが姫野先輩に論破された形か。
んー、やっぱり姫野先輩の棋力はずば抜けてるようにみえる。
いったん、ギャラリーが静まり返る。そこへ、歩美先輩が再び石を投げた。
「つじーんに質問なんだけど、最後の7七玉はどうしたの? 8七銀の見落とし?」
「いえ、そんなことありませんよ……ただ、7八金打と受けても、6四桂以下どんどん足される局面でしたからね。一か八か、7九飛と打ってくれることを願っての早逃げです」
ええ……私の間違い頼みだったんだ……なんだか複雑な心境。
「そりゃ裏見のこと舐め過ぎだろ」
と松平くん。おまえが言うな。あんな将棋指しといて。
辻くんは「裏見さんが残り数秒まで飛車を持ってたので……」と答えた。
ぎくッ、図星です。
「終盤もいろいろありそうだったんですが……どれも足りなかったですね」
そうかしら? なにかあったような気もする。
ここまではギャラリー主体だったから、こんどは対局者主体で考える。
「8六歩に7六金は合ってた? それとも同金が正解?」
辻くんは、伸び過ぎた前髪をかきあげた。
「同金なら8七歩と打ってましたね。7六金、7七歩、7五金に6四龍」
【検討図】
「これは……逆ってるわね……」
「部分的にですけどね。そっちは全然詰まないですし」
うーん、私の感覚だと、半分負けに近い。
いずれにせよ、あのとき直感で7六金と避けたのは良かったんだ。指運。
「7六金、8七銀は必然として、6六桂、同龍以下はなにかなかった?」
「正直、あそこはもう負けを覚悟してましたよ。形作りです」
そうかしら? かなり困ってたのに。
そりゃ、形からして、後手の負けはほぼないと言っていい。全く詰まないし。ただ、先手の入玉阻止がイマイチ……辻くんがもう少し粘り強く駒を打ち続けてたら、ねじり合いになったと思う。
「3三桂じゃなくて、すぐに6七金打もあったんじゃない? 先手玉、桂馬を渡してから粘りが利かなくなってた気がするんだけど」
「どうなんですかね……正直、あそこはかなり迷いました。6七金打としても、4八飛車と下ろされますから。7六銀、8八銀は、先手負けでしょう」
【検討図】
うん、これは対局中に読んでたわよ。確か、後手やれるの結論だった。
ここでまた歩美先輩は口をはさんだ。
「そこで同玉とせずに、8七玉の早逃げはどう?」
辻くんは、指定の局面を見つめた。私もそれを追う。
「……それがありますか、6七馬、同金が案外に難しいかもしれないです」
私も相槌を打つ。
6七馬、同銀、6八飛成はさすがにダメそうだけど、同金の形が意外と寄らない。
【検討図】
「これはやらかしましたね。同玉と5八に合い駒を打つ順しか読んでませんでした」
私も……同玉と5八桂しか読んでなかった気がする。
これを指されてたら、見事に入玉されてたかも。
松平くんはこのやりとりを聞いて、
「つーことは、7六歩が意外とよくないのか。打った瞬間は感心したけどな」
とコメントした。
7六歩が逃げ道封鎖でいいと思ったけど、こんな手順があるなら最善とは言えない。
ただ、7六歩以外になにか手がある? 未だに見えてこないんだけど。
「最後まで形勢不明だったのかしら」
私が疑問を口にすると、千駄先輩がにこやかに笑った。
「いや、それでも後手良しだよ。詰まないからね。最悪で持将棋さ」
というわけで、どうやら後手良しという結論の模様。
議論が収まってきたところで、聞き慣れない男子の声がした。
「辻くんにしては、序盤冴えなかったね」
眼鏡をかけた大柄な男性が、ひょっこり顔を出した。
升風の制服を着ていなかったら、社会人と間違えちゃいそうな貫禄だ。
辻くんはかしこまって、
「あ、久世先輩……いらしてたんですか?」
とあいさつした。
「おう、俺はいつでも来てるぞ」
「お恥ずかし将棋でしたね……角交換振り飛車で決め打ってて、袖飛車に対応できませんでした。5六歩を突いたあたりから、もうおかしかったかも……」
ははん、やっぱり純粋振り飛車党と勘違いしてたんだ。通りで、角換わり腰掛け銀を考慮しない序盤だと思ったわ。角交換には5筋を突くな、って格言があるのに、思いっきりそこを突いて来るんだもの。
辻くんは、ちらりと私を盗み見る。なんだか、咎めるような視線だ。
まあまあ、これも作戦のうちなので。
その空気を読んでか読まずか、千駄会長がパンと手を叩いた。
「さて、感想戦中のところ申し訳ないが、そろそろ表彰式に移ろう。閉館までに、後片付けもしなきゃならないからね」
ギャラリーが散らばる。私と辻くんはもう一度挨拶して、席を立った。
足が重い。対局中は気付かなかったけど、相当疲れてたみたい。
だけど、それもまた心地いい。だって……私が新人王だものッ!
場所:2013年度新人戦 決勝
先手:辻 竜馬
後手:裏見 香子
戦肩型:力戦型角換わり
▲7六歩 △3四歩 ▲2六歩 △8八角成 ▲同 銀 △4二銀
▲4八銀 △6二銀 ▲6八玉 △6四歩 ▲7八玉 △6三銀
▲2五歩 △3三銀 ▲5六歩 △3二金 ▲3六歩 △5二金
▲5七銀 △9四歩 ▲9六歩 △7四歩 ▲4六銀 △7二飛
▲7七銀 △4二玉 ▲6八金 △3一玉 ▲3五歩 △同 歩
▲同 銀 △7五歩 ▲同 歩 △7三桂 ▲6六角 △4二金右
▲5八金上 △5四銀 ▲3四歩 △2二銀 ▲2四歩 △同 歩
▲同 飛 △2三歩 ▲2六飛 △9二香 ▲3七桂 △6五銀
▲5五角 △8五桂 ▲8六銀 △7六銀 ▲6四角 △5四角
▲5五歩 △8七銀成 ▲6九玉 △6三角 ▲8八歩 △同成銀
▲8五銀 △3六歩 ▲9一角成 △3七歩成 ▲6六飛 △6二歩
▲7四歩 △2七角成 ▲7三歩成 △7一飛 ▲8二馬 △4一飛
▲7八金 △同成銀 ▲同 玉 △4九馬 ▲6八金 △7五金
▲6二飛成 △8五金 ▲8六歩 △7六金 ▲8七銀 △6六桂
▲同 龍 △同 金 ▲同 歩 △7六歩 ▲3三桂 △同 桂
▲同歩成 △同 銀 ▲3四歩 △2二銀 ▲3三桂 △同 銀
▲同歩成 △同金直 ▲3四歩 △3二金引 ▲3三桂 △同金直
▲同歩成 △同 金 ▲6七銀 △7五桂 ▲7六銀左 △6七桂成
▲同 銀 △7五桂 ▲7七玉 △8七銀
まで112手で裏見の勝ち