188手目 ファッキンな少女
「……」
松平は盤面を見つめて、真剣に読んでいる。
どう受けるか。どう攻めるか。岐路だ。
「8六歩が厳し過ぎる……だったら、こうか」
松平は6八の銀に指を添え、念入りに30秒確認してから斜めに上がった。
7七銀右……8七歩成、同銀、8六歩に同銀右と取るための手だ。
猫山さんは、ムフフと不敵な笑み。
「王手飛車取り、詰めろ飛車取りは有名ですが、こういうのはいかがでしょう?」
猫山さんは、角をピシャリと6五に打った。
これは……何?
「一手スキ飛車取りですね」
佐伯くんの呟きに、私はハッとなる。
松平は口元を手で覆って、目を細めた。
一手スキであることに気付いたらしい。8七歩成〜9八と、だ。
「一手スキなら……飛車を逃げても大丈夫か……?」
松平は飛車を何度か空打ちして、6九に移動させようとした。
けど、そのまま2九に戻す。
「一手スキだから、逃げるヒマあるんじゃないか?」
箕辺くんは、長考の理由が分からないようだ。
まあ、私もよく分かってないんだけど。
「あれれぇ、もしてかして6九飛はNG?」
「なんでだ、ふたば?」
「6九飛、8七歩成、同銀、同角成は、また飛車に当たってるよぉ」
……あ、ほんとだ。
「受けも兼ねて7九に逃げるか?」
箕辺くんは、ひとつ左に寄せた。
7九飛……はダメっぽいわね。8七歩成、同銀、同角成、8八歩と受けた瞬間に、7八銀がある。8七歩、7九銀成、6一角成、3九飛が詰めろ。7二馬、同銀、8八金とムリヤリ受けても、7八角の詰めろで張り付かれて、同金、同成銀のとき、8八に打つ駒が飛車しかない。8八飛、7七成銀に同桂と取れず終了だ。
「いっそのこと、飛車は放置して8六銀と払った方がいいんじゃないかな?」
佐伯くんは、飛車を代償にして8筋を安全にする順を提案した。
「……」
残り2分。松平は8六銀と、歩を払う。
2九角成、6一角成。この攻めが間に合うか。
ここで猫山さんも小考。
「飛車を下ろすよな?」
「3九かな。6九は7二馬、同銀、7九金と弾かれるかもしれない」
箕辺くんと佐伯くんのやり取りをよそに、猫山さんは7八金と打った。
「金が先か……6二歩成」
「5六馬」
おっと、飛車を打たなかった。
松平も予想外だったのか、両手を頭にあてて考え込む。
けど、時間がない。
……ピッ。1分将棋。
「7二馬、同銀、7二と……」
30秒。
「詰まないか……受けは……」
40秒……ピッ、ピッ、ピッ、ピーッ! パシリ!
ふえ? 同馬で?
「……同馬は、王手馬の筋がありますね」
と佐伯くん。
7二馬、同銀、7二と、同玉、6二飛……なるほど、馬を抜ける。
さすがは松平、ひねり出してきましたね。
「ほほぉ、それはニャンとも面白い」
また猫口調になってる。ニャンニャンですか、それは?
「同馬は保健所行きですね……逃げるが勝ちです、9三玉」
7二馬、同銀。
松平は59秒ギリギリまで使って指す。
「7二と……いや、7二とは詰めろじゃない……」
松平は自陣を確認する。
「こっちは詰めろなのか?」
「さあ、どうでしょう」
猫山さんは、目をまん丸にして、意地の悪い笑みを浮かべた。
ピッ、ピッ、ピッ、ピーッ!
「分かんねえッ!」
松平は7九金と打った。
私も打ってたかな……7二とが詰めろじゃなくて、5九飛が詰めろだったし……。
「同金です」
「同銀」
「6七馬」
また飛車を打たない。
「これ、詰めろか?」
「たっちゃん、7二とが詰めろじゃないから、後手は一手スキでいいんだよぉ」
「あ、そっか……」
「ただ、これって次に有効な詰めろが掛からない可能性あるよね?」
「ヨシュアちゃんがそう言うなら、そうかなぁ」
確かに。即座に詰めろを掛けろと言われても、難しい。
8六銀がかなり粘れる形を作り出している。
もし詰めろが掛からないなら、7二との一手スキで逆転だ。
ピッ、ピッ、ピッ、ピーッ!
「7二と、だッ!」
松平は攻勢に転じた。
受け続けても難しいと判断したらしい。
「有効な詰めろが掛からないと読みましたか……8八歩」
……あ、簡単な詰めろ。
「これ、続くのかなぁ?」
同玉と同銀。どちらも際どいように思う。後手玉は飛車と銀さえあれば、8一飛で詰めろが掛かる。8二飛成、9四玉、8三銀、8四玉、9二銀不成、9四玉、8三龍まで。金を受けに使っても問題ない。
「同銀、5六角、7九金、5九飛、7八歩?」
私は適当に呟いた。
「5六からではなく、7八から打つ手もあります」
む、佐伯くんの言う通り。8八同銀、7八角、7九金、6九飛、7八金、同馬。このとき角が手に入ったから、後手玉が詰んで……ない? あれ? 角があってもダメなの?
ピッ、ピッ、ピッ、ピーッ!
「マジで分かんねぇぞッ!」
松平は、ギリギリで同銀と取った。
7八角、7九金、6九飛、7八金、同馬、8二角、8四玉。
「8五銀打ッ!」
だ、大丈夫?
「同金は7三角成にて大事件ですか。同桂です」
「同銀ッ!」
同玉、8六飛、9四玉。
「7九歩」
松平は、自陣に一回手を戻した。
詰まなかったけど、後手はもう駒を渡せない。
「最近の高校生は、強いですねぇ」
「馬を逃げてもらうぜ」
こらこら、年上にタメ口利かない。
「いえいえ、逃げませんよ」
「……8五歩か?」
「猫缶出血大サービス、角を差し上げます」
「……げッ!」
え、どうかした?
……あ、後手の持ち駒は金銀4枚。
「同玉、7八銀、同玉、6七銀、8九玉、7八金、9九玉、8九金打までですよ」
6七銀に7七玉も、7六金以下、並べ詰み。
勝負あった。
「簡単な詰みじゃねえか……負けました」
「ありがとうございました」
沈黙。
松平は悔しそうに髪を弄くったあと、おもむろに感想戦を始めた。
「最後、8八歩に同玉でも寄ってましたよね?」
「ええ、6九飛以下、寄っています」
7八金、同馬、同玉、6七金、8八玉、7九飛成以下、ね。
同馬に同銀は、7九角、7七玉、6八角成で、やっぱり詰む。
「じゃあ、7二と以下は、こっちの負けか……」
「7七飛なんて受けもありましたけど、どちらにせよ私が優勢ですね」
猫山さんは、開けっぴろげに形勢判断を下した。
「そうですね……かなり前から悪かったかもしれないです」
「3六金と打つ前だと思いますよ、ポイントは」
対局者ふたりは、局面を戻す。
「飛車取りを無視して3一角でしたか?」
「そっちの方が嫌でしたね」
「3二飛、7五角成、4六銀、同角、3四飛とかですか?」
「それは次に6五馬と寄られるのが、かなり気になるんですよねぇ……」
同桂と取れないのよね。取ると8二角成で目から火が出る。
「ムリヤリ6二飛と寄りますか」
猫山さんは、本譜と同じように6二飛と寄った。
「7五角成は、俺もあんまりやりたくないですよね。7四歩と打たれるんで」
「7四歩と打つ展開は、6二飛が冴えません。私の方は自信ないですよ?」
「いきなり7四金とぶつけちゃうのも、ありなんじゃないっすかね?」
「同馬、同銀……ニャルほど、7五歩〜7四歩と叩く歩がないようで」
「自分で言うのもなんですけど、5六金〜4五金はやり過ぎでした」
ほんと、それ。
あれじゃ4枚穴熊にした意味がない。
7八金+7九金型の3枚穴熊で、銀を攻撃に使った方がマシだと思う。
「お姉さん、強いですね。24とか、やってます?」
「将棋倶楽部24は、たまに指す程度ですよ」
「段位は?」
猫山さんは、顔を洗うような仕草をして、ニヤリと笑った。
「ヒ・ミ・ツです」
年齢や体重じゃないんだから、答えてもいいでしょ。
「おいくつなんですか?」
こら、女性に年齢を訊かない。
「16のオバアさんですよ」
は? だったら私もオバアさん?
「市外から引っ越して来たんですか?」
「なぜそう思うんです?」
「イントネーションが変わってるのと……お会いしたことないんで……」
「私は生粋の駒桜市民ですよ」
え? ほんと?
……なんか嘘くさい。徹底的に誤摩化してる感じがするわね。
今度、八一のマスターに、こっそり訊いてみようかしら。
バイトで雇ってる以上、個人情報も入手してるでしょ。
「終わった人から、昼食休憩に入ってください。再開は1時半となります」
私は時計を確認した。12時過ぎだ。
「意外と休憩が長いんだね。親睦を兼ねてるのかな?」
と佐伯くん。
「まだ終わってないところがあるから、予備時間だと思うよぉ」
葛城くんは、別の解釈。
「それでは、お化粧直しなんかもあるので、これにて失礼します」
猫山さんは一礼して、席を立った。
「ありがとうございました」
松平も一礼して、椅子を引く。
私の方へ、ちらりと視線を向けた。
「わりぃ……観ててくれたのに……」
「別にいいわよ」
面と向かって言われたら、恥ずかしいでしょ。
後輩がいるのに。
「みんなで、昼飯にしませんか?」
箕辺くんは、その場の面子に声を掛けた。
「そうだな……駒込とかも呼ぶか」
先輩を呼び捨てにしない。
私たちは高校生の知り合いを掻き集めて、ファミレスに移動した。
お昼どきだから、結構ギュウギュウ。
ちなみに、八千代先輩だけは、なぜか見つからなかった。
「松平先輩、どうでしたか?」
捨神くんは、上機嫌に尋ねた。
「変なメイドさんにやられた」
「アハハ、猫耳ヘアのメイドさんですか。あの人、謎ですよね」
あなたも十分謎だけどね。
「捨神は勝ったのか?」
「ええ、なんとか。姫野さんもベスト32です」
私たちは、姫野さんを盗み見た。
姫野さんは、飲みかけの紅茶をカップに戻す。
「終盤の競り合いになったものの、最後はツイておりました」
謙虚ですね。
「さすがはヒメノお姉様、ステキですわぁ、fantastisch」
ポーンさんは、憧れの眼差しを向ける。
どうやら、藤花も応援に来ているらしい。サーヤの姿もあった。
「歩美先輩は、どうだったんですか?」
私は、対面に座る歩美先輩に尋ねた。
「んー、マンダム?」
……負けたんですね。
やっぱりレベル高いなあ。捨神くんと姫野さんしか残れないとか。
私たちがワイワイやっていると、入り口で鈴が荒々しく鳴った。
「いらっしゃ……キャッ」
「姫野のババア! やっと見つけたぞッ!」
ふわッ!?
私たちは、一斉に振り返る。
金髪ロングの少女が、こちらを睨みつけていた。
「ババア、勝負しろ」
少女は両手の中指を突き立てて、姫野さんにFuck you。
いや、意味不明。誰よ?
しかも中学生でしょ、この制服。二中だ。
一方、喧嘩を売られた姫野さんは、至極冷静だった。
「楓さん、お久しぶりです」
「そっちが逃げ回ってるからだろ。勝負だ」
「高校3年生に、いちいち野試合をする暇はありません」
「んな言い訳は、どうでもいいんだよ。このままじゃ、ババアの勝ち逃げになるだろうが。あたしと勝負しな。立会人も大勢いるじゃねーか」
かえで(?)さんは、私たちを順繰りに見回した。
そして、捨神くんのところで視線を止める。
「あ、捨神の兄貴……」
「アハハ、不破さん、今日も元気そうだね」
不破って言うのか……ん? 不破?
どっかで聞いたことがあるような……。
「捨神の兄貴がいるなら、話は早いや。立会人してください」
「駒込先輩もいるよ」
捨神くんは、歩美先輩を指差す。
不破さんは、軽く頭を下げた。
「大師匠、ちーす」
「いえい」
何が「いえい」なんですか?
っていうか、大師匠って何よ?
……ああ、捨神くんの師匠が歩美先輩だからか。
歩美先輩→捨神くん→ファッキン少女……うわぁ、異端の系譜。
「師匠、立会人とか、どうです? 僕じゃ荷が重くて」
「んー、別にいいけど、姫ちゃんは3回戦あるんでしょ?」
時計は既に、1時を回っていた。
そろそろ会場へ戻らないといけない時間だ。
「チッ、またタイミングが悪いのか……」
「素直に藤花の将棋部へいらっしゃればよいのです」
「ガードマンが入れてくんねぇんだよ」
「髪を染め直して、服装を整えれば入れますわ。煙草の匂いもお消しなさい」
姫野さんは無愛想に言うと、席を立った。
見学に来ていたポーンさんとサーヤも席を立つ。
3人は、代金を払って入り口から姿を消した。
バチバチと火花が散っていたけど、暴力沙汰にならず終了。
一同、ひとまず胸を撫で下ろす。
「あー、つまんねぇの」
不破さんは、姫野さんが座っていた席に、どかりと腰を下ろした。
店員さんが注文を取りに来る。
「ビール」
「あの……未成年にお酒は……」
「冗談だよ。コーヒー」
注文を終えた不破さんは、ソファーに寄りかかる。
「暇だな……指すか」
将棋を? ここで?
不破さんはテーブルに肘をついて、物色を始めた。
「辰吉は、普通に弱ぇんだよなあ」
「反論できない……」
「ふたばは2年のとき凹ったしなあ」
「ふえぇ……いたいけな男の娘をいじめないでぇ……」
不破さんは、飛瀬さんをじろじろと眺めた。
「ん、そこのおかっぱ、新顔か?」
「どうも……飛瀬カンナです……」
「聞いたことねぇ名前だな。引っ越して来たのか?」
「はい……宇宙船から地球を観察するだけの、簡単なお仕事です……」
不破さんは、目を白黒させる。
「……こいつは触れない方が良さそうだな」
正解。
「おい、そこの能面野郎、おまえも新入りか?」
不破さんは、佐伯くんに目をつけた。
「今年の4月に引っ越して来たんだ。よろしく」
「名前は?」
「佐伯宗三」
「佐伯……なんか日本人っぽくねぇ顔だな」
「父さんがポーランド人だからね」
不破さんは納得したのか、再びソファーにもたれかかった。
「よし、佐伯、あたしと指しな」
「いいけど、どうして僕なの?」
「格付けだよ、格付け。おまえが勝ったら『兄貴』って読んでやるよ」
なんですか、それは?
「あたしはあたしより強い奴の言うことしか聞かねえからな」
羽生さんが「死ね」って言ったら死ぬんですか?
私が訝しがる中、不破さんは箕辺くんに凄む。
「辰吉、盤駒チェスクロ」
「ここで指すのか? 3回戦に間に合わないぞ?」
「ババアの対局なんか観てもしょうがねぇだろ」
「アハハ、実は僕も残ってるんだよね。そろそろ行かないと」
捨神くんは席を立った。
「あ、すんません……」
「いいよ、それじゃまたあとで」
捨神くんは会計を済ませて、レストランを出て行った。
あとに残された面子は、なんだか気まずい。
「立会人は、大師匠でお願いします」
「了解」
不破さんと佐伯くんは、盤を広げて、手早く駒を並べた。
この状況に順応している佐伯くんも、ある意味特殊。
チェスクロをセットしてる間に、コーヒーが運ばれて来た。
不破さんは、見向きもしない。
「15分30秒な」
また長丁場ね。下手すると1時間くらい掛かるわよ。
とはいえ、私も不破さんの棋力に興味があった。よくよく思い出せば、馬下さんたちが言ってた中3最強の女子って、不破さんよね。今までの会話からして、別人とは思えない。
この傲慢な態度を裏打ちする棋力、見せてもらいましょう。
「振り駒するぜ」
不破さんは思いっきり歩を掻き混ぜて、宙に放った。
「歩が3枚……あたしの先手」
不破さんは歩を並べ直すと、歩美先輩に目配せする。
「じゃ、対局開始」
「よろしくお願いします」
しょ、将棋は礼儀正しいんだ……。
「5六歩」
うわあ……初手5六歩……中飛車党の可能性濃厚。
「あんまり見たことないかな。3四歩」
「初手5六歩を知らねえようじゃ、もぐりだな」
5八飛、3三角。
ん? 佐伯くんの方も動きが怪しい。
7六歩、4四歩、7七角、2二飛。
「向かい飛車だと……?」
「変かな?」
「マジで珍しいオープニングになっちまったな……6八玉」
あ……これは……。
「えーと、左穴熊だっけ?」
さすがに佐伯くんもご存知の様子。
「そうだ。居飛車と振り飛車が合わさって、最強に見えるだろ?」
中学生みたいなこと言わない。
……あ、中学生か。
「ま、知ってたところで、あたしの穴熊は止められないけどね」
「じゃあ、僕も穴熊にするよ」
わざわざ宣言。
4二銀、7八玉、6二玉、4八銀、2四歩、5七銀、2五歩。
さあさあ、不良少女と天才マジシャンの対決、面白くなってきましたよ。
場所:2014年度駒桜名人戦2回戦
先手:松平 剣之介
後手:猫山 愛
戦型:先手居飛車穴熊vs後手四間飛車
▲7六歩 △3四歩 ▲2六歩 △4四歩 ▲2五歩 △3三角
▲4八銀 △3二銀 ▲5六歩 △9四歩 ▲6八玉 △4二飛
▲7八玉 △7二銀 ▲5七銀 △5二金左 ▲5八金右 △6二玉
▲7七角 △6四歩 ▲8八玉 △7四歩 ▲6六歩 △7三桂
▲6七金 △7一玉 ▲9八香 △4三銀 ▲9九玉 △4五歩
▲8八銀 △4四銀 ▲3六歩 △8二玉 ▲7八金 △6三金
▲6八銀 △9五歩 ▲7九銀右 △5四歩 ▲6八角 △2二飛
▲1六歩 △1四歩 ▲3七桂 △8四歩 ▲4八飛 △8三銀
▲4六歩 △同 歩 ▲同 飛 △4三歩 ▲5五歩 △7二金
▲6五歩 △8五歩 ▲3五歩 △同 歩 ▲5六金 △6五歩
▲4五金 △5五銀 ▲3四歩 △4四角 ▲同 金 △同 歩
▲7五歩 △同 歩 ▲2六飛 △3六金 ▲2九飛 △6六歩
▲2四歩 △6二飛 ▲3三歩成 △7四金 ▲4三と △6七歩成
▲5三と △6五飛 ▲6七金 △同飛成 ▲6三歩 △6一歩
▲3四角 △6八龍 ▲同 銀 △8六歩 ▲7七銀右 △6五角
▲8六銀 △2九角成 ▲6一角成 △7八金 ▲6二歩成 △5六馬
▲6七歩 △9三玉 ▲7二馬 △同 銀 ▲7九金 △同 金
▲同 銀 △6七馬 ▲7二と △8八歩 ▲同 銀 △7八角
▲7九金 △6九飛 ▲7八金 △同 馬 ▲8二角 △8四玉
▲8五銀打 △同 桂 ▲同 銀 △同 玉 ▲8六飛 △9四玉
▲7九歩 △8九馬
まで122手で猫山の勝ち